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カテゴリ:~2006年 映画・ロマンス
☆小便小僧の恋物語☆(1995)
フランク・ヴァン・パッセル監督 フランク・ヴェルクライセン アンチェ・ドゥ・ブック ストーリー ブリュッセルの市電に乗ってふらりと現れたハリーは孤児院出身。 彼は戦争未亡人が管理しているアパートで、自殺したおばあさんの部屋が空いたと知るとその部屋をすぐに借り、夕食をとった食堂ではいじめに耐えられずにやめた皿洗いを見かけると、即そこに就職を決めてしまう。 その彼と市電の運転手をしているジャンヌの恋。 ジャンヌはこの彼に積極的にアタックしてくるのだが、彼は過去の不幸な事件のために「愛している」の一言が口に出せない。 惹かれあう二人のもどかしい恋の結末は・・・? ~~~~~~~~~ スキンヘッドでふらりと現れた青年がユニークで、ちょっとほのぼのとした恋物語を予想していたのだ。 しかし、ラストそうなっちゃうの?という感じで、意外な結末だった。 市電の運転手の彼女が聞きたい言葉は「愛している」と言う言葉なのだが、その言葉が彼には言えない。 ハリーを惹きつけようと、彼女はかなり積極的だ。 ちょっと、強引でもあるけれども、かわいくもある。 そんな彼女をもちろん彼も好きなのだ。 自分の給料を貯めてプレゼントをするくらいに。 彼のプレゼントは、金ぴかの靴。 この靴は一度は捨てられてしまうのだけれども、結局毎晩踊りにいく彼女が履く事になる。 彼がなかなか「愛している」と言ってくれないことにジリジリして、彼女はアパートの管理人と踊りに行く事にしたのだ。 それがきっかけで、毎晩踊りまくる彼女。 昼間の仕事も居眠りするくらい・・・・ そんな彼女にまたプレゼントするハリー。 彼女にプレゼントするのは、新車だ。 この新車どんな車かわからない。なにせ、ラップ(ビニール)ですっぽり覆ってあるのだから。そのすっぽり状態で、運転して来たのには驚いた。 金ぴかの靴に車、彼の気持ちは十分に伝わっているのだけれども、彼女の望んでいる物と違ったのだよね。 「愛している」という言葉が、彼女には何よりも欲しい物。 何とか、自分の気持ちを伝えたいと、プレゼントする彼。 お互いの気持ちがすれ違う。 愛しているとお互いにわかっているのに、すれ違ってしまう二人。 彼の過去は→自分を除く家族が踏み切りで事故死した事。 その時偶然、車外に出ていた彼だけが助かった。 彼は母親に「愛している」と言った直後の事だ。 これが彼の悲しい事件。そして、「愛している」といえなくなったのだろう。 愛しているといったら、いけないと思う彼の気持ちが伝わってくる。 それは見ているものはわかるのだけれども、ジャンヌにはもちろんわからない。 彼の痛みが、伝わらない。 彼が「愛している」といえるようにならなければ、彼の幸せは来ないんだろうな・・と思う。 しかし、彼がそういうトラウマを抱えていたとしても、車をプレゼントした時に彼女に対していった一言はかなり、ひどい言葉だった。 「君は醜い」なんでこの言葉を言っちゃったのかしら?? 彼が過去に苦しんでいる事はわかるのだが。 この言葉は、彼がジャンヌを諦めようと言ってしまった言葉なのだろうか。 ジャンヌに諦めさせようといった言葉なのだろうか? どちらにせよ、かなりショックな言葉だよね。 他に、言いようがあるだろうに・・・・ 全体としては、このハリーの恋に応援したくなる物だったので、ラストになるにしたがって、雰囲気が変わってくるのがどうも不思議で納得しなかったのだが・・・ しかしラスト、市電のシーンが未来を感じさせるファンタジーになっている。 このラストを見ると、ジャンヌが彼に与えた物が彼に希望を与えたのだろうと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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