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テーマ:DVD映画鑑賞(13596)
☆隠された記憶☆(2005)
ミヒャエル・ハネケ監督 ダニエル・オートゥイユ・・・・・・・・・・・・ジョルジュ ジュリエット・ビノシェ・・・・・・・・・・・・アン モーリス・ベニシュー・・・・・・・・・・・・・マジッド ストーリー 人気キャスターのジョルジュと彼の妻・アンは、息子・ピエロと共に幸せな生活を送っていた。ある日、ジョルジュのもとに、不気味な絵と共に送り主不明のビデオテープが届く。テープに映し出されるのは、ジョルジュ家の穏やかな日常。やがて同じことが何度も続き、テープに記録されている映像も、徐々にプライベートな領域へとエスカレートしていく。正体不明の不安と恐怖に脅かされる、ジョルジュ一家。そんなある日、ジョルジュは昔の出来事を思い出した。記憶の底に隠されていた、"無邪気な悪意"が引き起こした事件とは…。 深層心理サスペンス。斬新な映像トリックと複雑に練られた脚本によってスリリングなストーリーが展開し、現代社会の裏に潜む闇を鋭く描写。 ~~~~~~~~~~~~~~ 隠し撮りされたビデオテープが送られてきて、誰がどんな目的で送ってくるのかという興味と、それによってギクシャクしてくる夫婦の様子が、興味をそそる映画だった。 ジュリエット・ビノシェは、「ショコラ」や「綴り字のシーズン」に出ていた。 「綴り字のシーズン」では、壊れていく母親って感じが印象的。 ここでは、夫に徐々に不信感を抱くようになる妻。 こういう役って彼女はうまいのかな、印象深かった。 外観を写していたテープが、「プライベートな領域へとエスカレートしていく」という解説を読んでいたので、隠し撮りだから家の外観から徐々に家の内部が映し出されまさにプライベートな部分まで隠し撮りされるのか?と思っていたんだけど、この「プライベート」というのはもっと違う意味でのプライベートな事だった。 ビデオがジョルジュの職場や、息子の学校にまで送られてくるというも、怖い所だ。 社会的にもダメージを与えようとしているって感じられるものね。 そうなると、怒りとともに一体何が原因なのかとジョルジュは考えるんだよね。 そんなに恨まれるような事をジョルジュはしたのか? 何をしたの? テープは誰が送ってきたの? そのテープを送って何を訴えたいのか? 要求はなに? もちろん、子どものころのある出来事が全てのきっかけなんだとわかるんだけど。 子どものした事だからと許される事と、ずっと罪を背負わなくてはならないことがあるんだろうね。 人種問題を抜きにして言えば、ああいう気持ちを持つことって子どもならあるだろうなって思ってしまった。 気持ちの上ではそういう感情も、分かる。 それをどう表すのか、それはそれぞれだろうが。 でも、これって日本の今問題になっている「いじめ問題」にも通じるかもしれない。 悪意のあるいじめは、大人になってもいじめられた方は決して忘れる事はない。 いじめた方はすっかり忘れてしまっても これは「隣人13号」でも見せていたよね。 なんだか恐ろしい話かも。 自分のした事がどう影響を与えたのか、目をつぶり耳を塞いでやり過ごしたけれども、何年もたってこうして自分に降りかかってくるのだから。 でもね、実はこの隠し撮りしていた犯人(といっていいのか?)は、何を訴えたかったのかよくわからなかった。 復讐したいのか?と思ったんだけどそんな風でもないし・・ だが、こうして書いているとやっぱり「謝罪」を望んでいたのではないかと思う。 罪を認めてほしいという気持ちではないかなあ。 自分のした事をしっかり認めることではないのかと。 そんなわけで、単なるサスペンスという映画ではなかったですね~。 後からじわ~っと来る映画という感じでした。 追記 実はこの映画「衝撃のラストシーン」というのが気になって見たんですよね。 ところが私は全く気がつきませんでした。 あのカットするシーンかな?と思ったのだけど、あれは別に衝撃でもないし。 まあ、なんで何も理由を言わずにカットしちゃったのかと全く分からなかったのですが。 どうも、このシーンではないという事だけはわかったのでした。 じゃ、どこだったのか、見直ししてみたんだけどなあ~、分かりませんでした。 それで上のような感想になっているわけなんですが・・・ やはり、ラストの衝撃的シーンに気がつくと、マジットの息子の意味深なセリフも、なんか説明がつくかもしれないしね~~。 これはもしかすると、もっと違う見方があるのではないか? あちこちブログを覗かせていただくと、なんか私の見たものと違う映画を見たのかというくらい感想が違いますぞ(笑) もう一度チャレンジしてみないと、この映画わからないみたいです。 そんなわけで、ラストをもう一度!ですね。 これから見られる方も、注意深くご覧くださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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