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テーマ:旅のあれこれ(9934)
カテゴリ:旅行/おでかけ
朝早くからパルミラ観光へ。 パルミラは、ナツメヤシを意味するギリシャ語“パルマ”が名前の由来。砂漠の中のオアシスで、シルクロード交易の要所として栄え、ローマ帝国と東方のパルティアとの緩衝地帯として独立を保っていたが、3世紀後半に、パルミラを最も繁栄させた女王ゼノビアが独立しようとローマに挑んだために滅ぼされ、以降ローマの属州となったという歴史を持つ。 パルミラ遺跡の入口、記念門の前にはラクダがのんびり観光客をお出迎え(↑)。 記念門から続く道は、柱がそびえたつ列柱道路(↓)。本当に見事です!!! この道路沿いにはナボ神殿というメソポタミアの神を祭った神殿跡、浴場跡などがある。円形劇場もあったけど、なぜか中に入ることができず。 さらに歩くと、列柱道路の正面に、四面門(→)がある。4×4の柱があって、これまでいろいろ遺跡は見てきているけれど、こんな形は初めて見るわ。 この四面門の先からは、一般の住民が住んでいたエリアなんだとか。 しかし、空のなんと青いことよっ! でもまだ朝9時前、影は長いでしょう? 四面門の前を右に曲がりしばらく歩くと、バールシャミン神殿(←)がある。 豊饒の神(ギリシャ神話だとゼウスにあたる)のこの神殿の保存状態が良いのは、5世紀にキリスト教の教会として造り替えられたため。 以上は徒歩で観光。 パルミラはとーっても広いので、次はバスで移動し、“墓の谷”と呼ばれるエリアへ。 2世紀ごろのパルミラのお墓は、塔墓と呼ばれるタワー型のものと、地下墓の2タイプがあったとのことで、この墓の谷にはたくさんの墓がある。 これらお墓に入ることができる時間が1日2回(午前9時と11時)と決まっているとのことで、まだ朝9時過ぎなのに、既にたくさんの観光客が訪れていた。 ちなみにこのパルミラだけでなく、ヨルダン・シリアの観光地を訪れる観光客は圧倒的に西洋人が多い。 日本人も我々を含めて3グループ程度だったし、中国人や韓国人は一度も見なかった。 話を元に戻して。 最初に観光したのは、“エラベール家の塔墓”(←)。 エラベール家は、ナボ神殿を寄付したほどのお金持ちで、それを示すがごとく、この塔墓は4階建てで、1階の天井に絵が描かれていたり、家族の彫像(↓)があったりして、とってもゴージャス。 続いて“3兄弟の墓”という地下墓を訪れる。 女装したアキレスの姿を含むギリシャ神話の場面が描かれたフレスコ画が素晴らしいのだけれど、残念ながら写真撮影禁止。 さらに、奈良の大学の考古学者が発掘していて日本人しか中に入ることができないという、“ボルハとボルパの墓”を観光。 こちらも地下墓で、家族の彫像があった。 この墓の谷には、まだまだ発掘されていない地下墓がたくさんあって、パルミラの発掘も一部しかなされていないので、これから大発見があったりするかも? 墓の谷の後は、再びバスに乗って、パルミラで出土したものが集められているパルミラ博物館へ(↓)。 お墓の中にある家族の彫像がたくさん展示されていて、お金持ちなので絹の服を着てサンダルを履いた一家の主が一番大きく描かれ、妻や子どもが横に並び、その家族の下に親戚(分家?)が彫られるのが一般的なようだった。 墓の中で見つかったというミイラが4体あり、地下に埋まっていたため色がきれいに残っていたミイラを巻いた絹の布なども展示されていたんだけど、エジプトのように取り出した内臓を入れておく壷はなかった。エジプトとはミイラにする目的が違うから、そりゃそうか?でもパルミラの人たちはどうしてミイラを残したんだろう? あ、そうそう、この博物館には女王ゼノビアの横顔が刻まれたコインもありました。ゼノビアはエジプトの女王クレオパトラの血を引いていて美人で、後に敵となる当時のローマ皇帝アウレリアヌスを虜にしたんだとか。 博物館の向かいに、ナツメヤシのお店があった(→)。 ナツメヤシは栄養価が高く、ラマダン明けには必ずナツメヤシと牛乳を口にするとのこと。そういえば、ドーハからアンマンへの飛行機の機内食で、乾燥させたナツメヤシが出てたっけ・・・私はこのナツメヤシの甘さ、苦手だわ。 パルミラ観光の最後は、ベル神殿(ベルはパルミラの主神で豊饒の神。セム語ではバール。)を観光。 このベル神殿は、中東で最も大きな神殿だという。 ↓の写真左は正面から、右は裏側から撮ったもの。 裏側からの写真に写っている柱は、本殿をぐるっと囲んでいた天井のある回廊の柱。 (巨大な神殿なのに写真は小さいですが、正面と裏を並べたかったのでご勘弁を!) 以上で、パルミラの観光は終了。 ペトラ、パルミラと行ったので、次はペルセポリス(イラン)に行こうかなっ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.09.28 02:17:55
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