天国へのパレード
かなり前になりますが、ミュージシャンのプリンスが亡くなりました。そのニュースをみたとき、心臓を巨人の手で鷲掴みにされたような衝撃が走りました。プリンスは僕にとって高校生の時のアイドルでした。「パープル・レイン」がヒットしていたときはそれほど興味がなかったのですが、その後の「アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・ディ」の中の数曲をラジオで聴いていいなと思い、CDを買って聴いたら、オープニングの妖しげなイントロの後の、奇声を発するプリンスと今まで聴いたらことのないサイケなサウンドのあと、open your mind,open youe eyes、と歌いだすプリンスにノックアウトされました。アルバム全編に渡って佳曲だらけでしばらくは毎日「アラウンド〜」を聴いていました。当然の如く、それ以前のアルバムも聴きたくなり、「パープル・レイン」、「1999」、「戦慄の貴公子」、「愛のペガサス」などを聴きました。間もなくして新作「パレード」が発売され、すかさず購入しました。脳を揺さぶられるようなエコーを最大限に生かしたイントロのドラミングにドーパミンが放出されまくり、冒頭の1曲目からラストの美しすぎるバラードの「サムタイムス〜」まで「アラウンド〜」を凌ぐとも思われるアルバムに茫然としつつ、体が震えるような快感に身を委ねていました。その後、僕はもちろんプリンス・フリークとなったわけです。今頃は天国でプリンス用に作製された小型のテレキャスターをかき鳴らしているのでしょうか?