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テーマ:仮面ライダーディケイド(480)
カテゴリ:仮面ライダーディケイド
もう「W」が放送されてしまったのでいまさらって気がしますがディケイドの総括を・・
最終回でライダー大戦が始まって・・ってところで終わり、真の完結編は劇場版で・・・ってのはサイテーとは最終回のレビューで触れたとおりですが、 昔のアニメ作品は人気が出なければ打ち切りってことが多くそのまま終わってしまったものやら未解決部分を映画ないしOVAで描いておしまいとしたものもあります。たとえば富野由悠季氏の「伝説巨神イデオン」。TVでは「イデが発動しておしまい」という流れで一応完結し、放送分の再編集版「接触編」、未放送分を「発動編」として映画公開し終わってますし、高橋良輔氏の「蒼き流星SPTレイズナー」も打ち切りで37話と38話の前後関係がはっきりせず「グラドスの刻印」が発動しておしまい・・と言う終わり方だったのをぶつ切り状態にした箇所を補完して真の完結編をOVAで作ってますし、同じ高橋氏の「機甲界ガリアン」では打ち切りが決まったことから展開がジェットコースター状態になりはしたものの打ち切りとは思えないくらい綺麗に纏まってました(ガリアンは打ち切りになった場合のプランも構想されてたらしいが)。 ディケイドは最初から約半年と想定されて製作されててその与えられた期間で完結させればできたはずなのに脱線ばかりなのが祟ったのか、元からそうするつもりだったのかは判りません。平成は謎を散りばめた挙句謎を解明させないまま丸投げしてお終いってのがよくあります。ディケイド最終回はそれ以上に最低の最終回でした。 元々ガンバライド連動企画・平成誕生10周年規格ありきという前提があるので「お祭り」になるのは当然の流れです。「リ・イマジネーション」と称してオリジナルではない人を最初使ってたのは納得がいきませんでした。(最終的にオリジナルの方が数名登場していたのですが)昭和ライダーってスケジュールが付かないとかの理由以外は積極的にゲスト出演されてたわけですが平成勢は自分がライダーに出たことを黒歴史にする人がいるのは嘆かわしいですね。 構成面は初期のホンを書いた會川氏を降板させたのは最大の失敗だと思います。各平成の世界を書いてても没になったり、1回こっきりの設定を上手く使っていました。CF登場の回でも井上氏じゃなくて他の方が書いていたらもっと違った話になったと思います。 本作だけじゃなく平成全てにいえてるんですけど意味のないライダーバトルばかりの展開にしても何でライダーバトルばかりするのか?と頭を抱えたくなります。(映画のライダーバトルはお祭り的な好カードだったのですが)ライダーが戦うのは怪人であって仮面ライダー同士のバトルではないのです。脱勧善懲悪狙いかなんだか知りませんが「正義の味方」と言うのを根本的に理解していないのでは?と思います。 で、RX編から大ショッカーが出てきて話が進んでいくわけですがラスボスを強引に設定してお終いってのは脱勧善懲悪のあおりを食らったのか元々構成力がないのか、最後の敵はライダーにしたかったのかわからないのですけどラスボスを強引に設定したのは善と悪を曖昧にしすぎ。最初から勧善懲悪路線なり、ちゃんとプランを練っていれば(特に9つの世界を回ったあとはどうするのか)見ているものを苛立たせるラストにならなかったと思います。 今の仮面ライダーは「悪と戦う正義の味方」として描かれていないのが残念。士のキャラが見ていてスカッとしないと言うのと同義になるんですが平成のスタッフはヒーロー然とした主人公と「悪と闘う正義の味方」としてのライダーを軽く見てるとしか思えません。で、自分の欲望のまま戦う奴とか、平気で他ライダー殺傷する奴とかヒーローらしくない行動を取るやつをライダーにしたがる傾向にあるようです。(悪いことする奴にはそれ相応の報いが来るとはいえ)ライダーってのはみんな(特にメイン視聴者の)の憧れなんですから。 戦隊とか昭和ライダーと平成の一部のライダーは正義感の強い人が主人公でした。士のキャラはオレ様キャラで(総司もオレ様キャラだが)総司とは違ってみていてイライラするだけだし、見ていてスカッとしないってのはどうよと思うし、悪の存在が曖昧だから正義の味方としてのライダーも見られない。(正直ディケイドってのは本当にヒーローか疑わしいし)子供にとってはライダーってのはヒーローなんだよと言いたいですね。平成は大人の鑑賞にも耐える作品作りを前提として話を作ってますが一番の視聴者は子供だってことは認識して作品を作って欲しいですね。それに東映には雨宮慶太氏や永野護氏のような独自の世界観やこだわりを持つ脚本家・監督等を使ってもっと楽しめる内容の作品を作って欲しいんですよね(雨宮氏は映画でライダーの監督経験とディケイドでゲストデザインを担当してるが) 散々酷評しつつもTVのシンケンジャー編、BLACK/RX編・映画は楽しめました。シンケンジャー編は脚本家の構成力の良さで話を引っ張ってたし、後者は20年ぶりの倉田さん出演で世代だった自分には嬉しく、「ヒーローってのは顔だけじゃなく言動で「かっこいい」と言わせた方が勝ち」と言うのを改めて痛感したぐらいです。 映画のほうは粗があったもののその粗には目をつぶってお祭りと割り切ってみてましたから。 これからディケイドを見ようと思ってる方にメッセージを・・「ディケイド」は絶対に見てはいけません。 なんか総括になっていないのは気のせい? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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