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テーマ:最近観た映画。(38810)
カテゴリ:映画
原作を読んだということで本日「ハーモニー」を見に行った。
「ノイタミナムービー・project itoh」の1本。当初は2015年11月公開予定だったが、虐殺器官の公開延期に伴い公開順序が変更され12月4日から公開予定に変更。同年11月13日に公開予定であった『虐殺器官』が「制作体制の見直し」を理由に公開を無期延期したため、本作品の公開日が当初の予定通り2015年11月13日となったという経緯がある。 2019年、アメリカ合衆国で発生した暴動をきっかけに全世界で戦争と未知のウィルスが蔓延した「大災禍(ザ・メイルストロム)」によって従来の政府は崩壊し、新たな統治機構「生府」の下で高度な医療経済社会が築かれ、そこに参加する人々自身が公共のリソースとみなされ、社会のために健康・幸福であれと願う世界が構築された。ザ・メイルストロムから半世紀を経た頃、女子高生の霧慧トァン(沢城みゆき)は生府の掲げる健康・幸福社会を憎悪する御冷ミァハ(上田麗奈)に共感し、友人の零下堂キアン(洲崎綾)と共に自殺を図ったが、途中で生府に気付かれ失敗し、ミァハだけが死んでしまう。 それから13年後・・・トァンは健康社会に従事するWHOの螺旋査察官となっていたが、健康社会に反する行動を取った事から上官のオスカー・シュタウフェンベルク(榊原良子)の命で謹慎を命じられ日本に帰国。一般人として生活していたキアンと昼食を共にするが、そこでキアンは「ごめんね、ミァハ」という言葉を残し自殺。それと同時に数千人が原因不明の自殺で死ぬという事件も発生。その事件の裏にミァハの存在を感じ取ったトァンは事件解決に乗り出すが・・・という内容。 原作は第40回星雲賞(日本長編部門)および第30回日本SF大賞受賞。「ベストSF2009」国内篇第1位。海外ではP・K・ディック特別賞受賞作とのことだが、これはSFではなくミステリーだろとツッコミたい作品。SFではお約束の超管理社会を書いているとは言え。 トァンとミァハの関係は百合っぽい。ミァハが言うこと「個人は管理されるものではない(大意)」という物は理解できる。今マイナンバー制の完成でSF小説・映画の世界だった超管理社会が現実になってきているから。 健康第一云々は今に始まった話ではないが、作者がこの作品を書いていたころには末期がんに侵されていてその病気からの反動でこの作品を書いたのだろうか? ラストはモノリスだけになってしまった人々の姿を映し出しておしまいだが個が無くなり無個性というか一つの意志の集合体となる・・・ハーモニープログラムってのは『人類補完計画』そのものだよ! 小説だけでは理解不能なところがあったから絵で表現されて謎が解けたのはすっきりしたのはいいけど。 作画の点では「シドニアの騎士」同様3DCGを2DCG見せてるのでは?と思わせる箇所もあり、CGの多様で超管理社会の風景がわかるところは良い。 原作版感想 ハヤカワ文庫 JA 1166ハーモニー/伊藤計劃【後払いOK】【1000円以上送料無料】
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最終更新日
Nov 13, 2015 07:09:26 PM
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