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カテゴリ:映画
今回見た映画は「ベン・ハー(1959年公開版)」
原作はルー・ウォーレスが1880年に発表した小説で1959年より前に1907年と1925年に2度映画化されており(サイレント映画として)、1925年版の助監督だったウィリアム・ワイラーが監督を務め、「猿の惑星」で知られるチャールトン・ヘストンが主演を務めた。第32回アカデミー賞11部門受賞作。 ユダヤ人豪族の子ベン・ハーの数奇な運命とキリストの物語を交差して描く。 紀元26年のエルサレム。イエス・キリストが厩で生誕して20数年後、イスラエルの王族の血を引く貴族ジュダ=ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)は幼なじみのメッサラ(スティーヴン・ボイド)がローマ帝国司令官として任地エルサレムに戻ってきて、二人は再会を喜びあうが、やがて支配者側のメッサラと被支配者側のベン・ハーとで意見が分かれ、二人の間には亀裂が走る。 その頃新しい総督を迎えてローマ軍が行進しているさなかに、ベン・ハーの屋敷の瓦が崩落して新総督が重傷を負い、司令官メッサラはベン・ハーに総督暗殺を謀ったとして逮捕し、奴隷の身分に落として漕手刑(ガレー船の漕ぎ手とする極めて重い刑罰)を言い渡す。ベン・ハ―の母ミリアム (マーサ・スコット)と妹ティルザ (キャシー・オドネル) は牢に入れられて家族は離散する。そして囚人としてガレー船に送られる道中、ベン・ハーは乾きに苦しめられ倒れるが、その時一人の男に水を飲ませてもらい、不思議なことに力を得て窮地を脱する。 ガレー船でベン・ハーは漕手として3年間を過ごすが、メッサラへの恨みが彼の全身を貫いていた。そしてたまたまマケドニア艦隊との海戦で沈没する旗艦から総司令官アリウス(ジャック・ホーキンス)を救出するという殊勲を上げ、漕手刑を赦免されてアリウスの養子となり、ローマの市民権を得て二輪戦車競走の騎手として注目されるまでになるが、メッサラと戦車レースで競争することになり・・という内容。 ・字幕版で視聴したためセリフを追うのが大変でなおかつ4時間近いため分割して視聴。(DVDやVHSでは2巻組みだった)アニメ好きという理由もあり、吹替え版で見ていることがメインなので疲れはて寝てしまったことも。50年代~60年代は「十戒」、「史上空前の無駄遣い」と揶揄された「クレオパトラ」等3時間越えの映画が結構あるんですよね。今だったら前後編構成で造られているんでしょうね。 ・ローマ軍の入場、クライマックスの戦車競走のシーンは豪華な作りで、今でならCGを使っている所をセットでやっているのだからすごい。製作費が今のレートで54億とのことで今の映画ではこういうのはできないんだろうなぁ。 ・奴隷の身分に落とされ、ガレー船の漕ぎ手として過ごすことになったベン。ヘストンだけじゃなくエキストラの人々の肉体美が素晴らしい。 ・衣装も豪華な作りでオスカーで衣装デザイン賞を取ったのも頷ける。 ・戦車競走のシーンは迫力満点。メッサラはラフプレイで他の選手やベンを戦闘不能にしようとするのだが、この時の緊迫感、カメラワークが素晴らしい。 ・ラストはローマ市民の権利を破棄し、離散した母と妹と再会。キリストの死と復活に立ちあうことになったベン。キリストは最後まで顔を見せないので復活したときの感動みたいなものが見ている方はわからないような? 2017年にリブート版が日本公開されるとのことだが、おそらく1959年版を越えられないのでは? <裏話など> 32回アカデミー賞11部門受賞 作品賞 監督賞 – ウィリアム・ワイラー 主演男優賞 – チャールトン・ヘストン 助演男優賞 – ヒュー・グリフィス 美術賞 – ウィリアム・A・ホーニング エドワード・C・カーファグノ 撮影賞 – ロバート・L・サーティース 衣装デザイン賞 – エリザベス・ハフェンデン 編集賞 – ラルフ・E・ウィンタース 劇映画音楽賞 – ミクロス・ローザ 音響賞 – フランクリン・E・ミルトン 視覚効果賞 – A・アーノルド・ギレスビー オスカー11部門受賞は史上最多記録でその後長く続き、『タイタニック』(1997年)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003年)がようやく同じ11部門受賞で並んだが、現在もアカデミー賞の史上最多受賞作品の一つ。 ・ベン・ハー役はポール・ニューマン、バート・ランカスターらが候補にいたが、諸事情からヘストンに回ってきた。ニューマンは「スクリーンに耐えられる下半身じゃない」といって断っていた。 ・日本では1960年4/1に公開されたが、それに先立ち3/30日にテアトル東京でチャリティ上映が行われ、昭和天皇と香淳皇后が招かれ日本映画史上初の天覧上映となった。ヘストン夫妻もこの場に立ち会っている。 ・メッサラ役のスティーブン・ボイドは「クレオパトラ」(エリザベス・テイラー主演版)にアントニウス役で出る予定だった。 ・戦車競走の競技場は実に大がかりな作業を要し、1000人の建設スタッフが一年以上も全力を尽くして働き、走路を彫り上げ、木材で出来た枠組みを立ち上げ、各種観覧席を完成させた。終いには、映画製作者たちが現地調達できなかった白砂をメキシコから仕入れなければならなくなったと言う。 ・マケドニアとの海戦シーンに使うガレー船の建造では、専門家を雇って出来るだけ忠実に再現をし、海戦の海には池を掘り又、茶色い池の水は地中海の青い海の色に染められた。 ・戦車競走のシーンはヘストンを含めたキャストとスタッフはイタリアで4ヶ月の撮影リハーサルを行い、3ヶ月かけて撮影された。このシーンの演出は、名作「駅馬車」のスタントで抜擢された元スタント・マンのヤキマ・カヌートが担当をし、カヌートの息子ジョー・カヌートがヘストンのスタント・マンを務めた。実際競争シーンは3分間程度の戦車競争を11分かけて映写する等、スタートからゴールまでの8分46秒は、同一ショットはなく192ショットから編集された1ショット約3秒の前代未聞のスピード感と迫力を出すことに成功、又危険な撮影にも拘らず、死者や大きな怪我をした者がいなかったのだが、超大作の製作を任されたプレッシャーの影響なのかジンバリストは製作途中で心臓発作が原因で急死してしまい、スタジオはJ・J・コーエンに後を引き継いだ。 リブート版予告編。59年版では顔の見えなかったキリストの顔が見えていたり、戦車競走のシーンでは観客席に馬が突っ込むという一コマも。 【WBカタログCP】ベン・ハー 製作50周年記念リマスター版(Blu-ray) 59年版の上映50周年版 【送料無料】 【初回限定生産】ベン・ハー 日本語吹替音声追加収録版 ブルーレイ(3枚組) 【BLU-RAY DISC】 納屋吾郎がヘストンを演じたフジテレビ版と磯部勉がヘストンを演じたBSジャパンバージョンを収録。 メール便発送可 (出演) ラモン・ノヴァロ フランシス・X・ブッシュマン メイ・マカヴォイ ベティ・ブロンソン マーナ・ロイ【bs】【中古】DVD▼ベン・ハー【字幕】【10P05Nov16】 【中古】パンフレット パンフ)ベン・ハー【02P05Nov16】【画】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Dec 2, 2016 08:37:33 PM
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