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第16話「C・Hとしての資格」

<あらすじ>
ターニャの父親・倉橋が姿を消したのは、彼が秘書をしていた国会議員・岸本に利用され、横領の濡れ衣を着せられた為だった。香瑩は元凶の岸本を消せばいいと考え、一人で狙撃の準備を開始する。一方、リョウはそんな彼女の過激な行動が気になりながらも、身を隠していた倉橋と接触する。倉橋から全ての真相を聞いたリョウは、香瑩とは違う方法で事件を解決しようと考える。
(公式サイトより)

<感想・レビュー>
前回からの続き。香瑩は、岸本の狙撃の準備を進めるが、それに対しリョウは、倉橋と接触。にしても、いつもターニャが行っていたデパートのくまのぬいぐるみに扮していたとは…。子を想う父親ゆえの行動か。

当然のごとく、リョウはその正体を見破るわけで、倉橋から事件のことを聞き出す。倉橋の話では、岸本はルーゼン共和国への開発人道支援金を横領し、小学校の建設を手抜きし、その結果、小学校が倒壊。多くの子供たちが犠牲になった。全てを知っていながら止められなかった自分を責める倉橋。全てを告白しようと思いながらも、怖くなって逃げ回る自分は、父親の資格がないと、自らを責める。岸本に、自分の犯した過ちを思い知らせたいという倉橋に、リョウは、香瑩とは違ったやり方で、事件を解決しようとする。
にしても、建設の手抜きを持ってくるとは、なんてタイムリーなことなんでしょうか…オジマもアネハも、いったい何やってんだか…

香瑩は、ついに岸本への狙撃を実行に移す。が、、殺し屋であったはずの彼女は、、、撃てなかった。なぜ撃てない・・・戸惑う香瑩、そこにリョウが現れ、心が、体が拒んだからだという。生きる気力を得た香瑩が、また人を殺せば、生きられなくなるからだと。これでは、シティーハンターの仕事ができないという香瑩。しかし、リョウは、銃を撃つことだけが仕事じゃないと言い、香瑩に台湾の新聞を差し出す。リョウは李大人に頼み、台湾のマスコミに事件を漏洩したのだ。海外から暴露されれば、もみ消しもできない。人を殺さずに、リョウは事件を解決したのだ。おお、やっぱりリョウはカッコいいぞ。

父親参観当日、リョウはターニャの通う幼稚園にやってくるが、手を引こうとするターニャに、リョウは自分は父親じゃないと彼女に告げる。ターニャは、リョウが本当の父親じゃないことは知っていた。実の父親が狙われていたことも。本当のパパはもういないと思い込んでいたターニャは、パパがほしかったのだ。だから、リョウにすがったのだろう。

リョウは、かくれんぼの鉄則は、鬼に見つからないように鬼の様子を常に見ていると言って、デパートのくまに会わせる。実の父親の倉橋を…。
家族三人の感動の再会。これを見た香瑩は、思わず涙を流す。なぜ他人のことで涙を流すのか、、、自分でもわからないうちに。

その夜、香瑩は撃てなかったショックから、一人射撃場で練習をする。長時間続ける香瑩に、リョウは的を撃って、射撃を止めさせる。いざという時に撃てない自分は、シティーハンターの資格はない。自分ができるのは、銃を撃つことだけ。それさえもできないのなら、シティーハンター失格だと。そう自分を悔やむ香瑩に、リョウは天井にあった弾痕を指差す。それは、香が標的を狙おうとしてできたものだった。彼女は、射撃の才能は皆無だった。格闘技もできなかった。(100トンハンマーは十分に持ち上げてたけど。)
だが、それでも彼女はシティーハンターだった。他人のために涙を流せる香瑩は、シティーハンターの資格があると。香と同じ優しい気持ちを持つ彼女には…。

部屋で眠りこけてしまった香瑩。その香瑩の胸にリョウが手を当てると…聞こえてきたのは香の声。リョウは悟った。狙撃を止めたのは、他ならぬ香であると。香は、香瑩の心はまだ幼く、脆い。だが、彼女は芯の強い、頭のいい子だと。自分たちの大切な娘を頼むとリョウに告げたのだった。

部屋を立ち去ったあと、香瑩の顔には一粒の滴が残っていた…。

今回は、非常に印象深いストーリーだった。いやあ、良かった。
そして次回は、リョウの過去が明かされる…。


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最終更新日  2006年01月31日 12時05分28秒
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