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殿上人日記

殿上人日記

長良川がはぐくむ「うだつの上がる町並み」

 

 美濃市町並み2

     美濃市を知っているだろうか。岐阜県の真ん中
     あたりに、清流長良川にはぐくまれた町は
     美濃和紙や、うだつによっても有名である

     関ヶ原合戦の功績によって、徳川家康から
     この地を拝領をした金森長近が、長良川畔に
     小倉山城を築城したのが、町の始まりであった


 うだつ4

 美濃市町並み1

     江戸時代、長良川の船運による物資集散の
     拠点として、また和紙を中心とした商業都市に
     成長し、繁栄をしたそうだ

     明治44年には、それまでの地名であった
     上有知町を、美濃紙にちなんで「美濃町」と
     改名をしたという


 うだつ1

     防火壁である「うだつ」は、裕福な家にしか
     造ることが出来なかったので、富の象徴でもある

     「うだつ」が、日本一多く残る町と知られるのが
     この美濃市である。かつての豪商の家が建ち並んだ
     美濃町を「うだつの上がる町並み」と呼んでいる
      うだつ3

     平成11年、国の伝統的建造物群保存地区に認定
     平成14年、都市景観大賞の「美しい町並み大賞」
     平成16年には、(社)日本ウォーキング協会の
     「美しい日本の歩きたくなるみち」500選にも
     選定されている

 美濃市町並み3


     美濃町を代表する商家のひとつが、旧・今井家で
     代々、兵四郎を襲名をし、江戸時代末期には
     庄屋を勤める一方で、昭和中期頃まで和紙問屋を
     営んでいたそうだ

 旧今井家1

     間口12間、奥行8間、建坪96坪の中2階
     延面積は145坪と、市内最大規模の住宅で
     江戸中期に建てられ、明治初期に増築されたと
     考えられ、市指定重要文化財に指定されている

 旧今井家2


     この今井家では、小型の水琴窟が発見されており
     それよりも一回り大きなものが、復元がされ
     観光客の耳を楽しませている

     水琴窟は、日本庭園の最高技術の一つといわれ
     別名、洞水門とも呼ばれている。江戸時代の
     文政年間に考案され、茶室の入口、手洗いなどの
     地下に、底に小さな穴をあけたカメを逆さにし
     埋め込んだものだ

 旧今井家3

     水がカメから下に落ちると、カメの中で反響し
     澄んだ音を響かせ、琴の音に似ていることから
     水琴窟と呼ばれている

     この今井家の水琴窟の音色は、環境庁が全国各地で
     広く人々が、地域のシンボルとして大切にして
     将来も残したいと願っている、音の聞こえる環境
     「日本の音風景100選」にも選ばれている

 旧今井家5
            日本一大きな羽子板もある


     白川郷や、高山、郡上八幡にも負けない、岐阜県の
     古き良き日本の原風景が、ここにも残されている

      うだつ5

             2006年1月21日撮影


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