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奇跡の寄席 天満天神繁昌亭 堤成光・著 140B 2009.09 800円 大阪人、関西人は金儲けしか興味がなくて、懐からお金出すのが嫌いな人ばかりだと思っていたら、そうではなかった。 天満天神繁昌亭は「お上の力」を1円たりとも借りず、6200を超す個人、企業、団体から2億4000万を集めて構想から3年で大阪に寄席を復興させた。 繁昌亭が奇跡の寄席と呼ばれる所以である。 てなことが書いてある。 著者の堤さんは、大阪商工会議所の方で、いわば普通のサラリーマン。ということで極めて冷静に、経済的視点も散りばめながら、論理的に書いている。 私が仕事でやってる事例原稿と同じで、 背景→課題→目的→導入→ハイライト→効果(定量・定性)→運用状況→展望 の流れが、三枝師匠の証言や関わった人々の声を拾いながら展開されているので理解しやすい。 ポイントは「寄付で作る」ところに行き着くでしょうね。建物のデキが寄付金の額で決まってしまうのだから。 建設費は当初1500万を想定していたため、最初の設計図は、祭りの見せ物小屋みたいなものだった。耐用年数は3~4年ってところ。今から考えると恐ろしい。 本格的な設計作業が始まった段階で、ある落語家さんが風水にこだわったこと、三枝師匠が「寄付者の名前を入れた提灯を飾る」ことを提案したエピソードも面白い。 まあ全員賛成、意見一致でできたとは思いませんが、四天王の思いが詰まっていることが、成功を後押ししたことが読み取れる。 繁昌亭ができてからのサービスもものすごい。東京の寄席では見られない新しいサービスをどんどん打ち出していて、そっち方面では東京の先を行ってるのではないか。 繁昌亭には2回しか行っていませんが、あの寄席がこうして出来上がったと思うとまた思いは格別ですね。経緯を丁寧にまとめた文献はないだろうから、資料的な価値も高く、保存版として残しておくのは悪くないと思う。 ちなみにに冒頭の「大阪人、関西人は金儲けしか興味がない」というのはツカミです。そんなことは少ししか思ってません。 │<< 前日へ │翌日へ >> │一覧 │ 一番上に戻る │ |