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『キメラの勾玉』NARUTO-ナルト短期連載小説
※サスケ奪回任務後。 予告編はこちらから 初めから読みたい方はこちらから ※通常更新履歴は日記にて記載しているのですが、連載中はFreepage List(フリーページ)「更新履歴(仮)」に記載します。 第8話「作戦変更」 「やべぇな。アイツは強すぎる。このまま退散だな。……サスケがいなければの話だが」 シカマルは、ザキラたちを見ながら考え始めた。 「恐らくザキラを倒せる可能性のある技は……螺旋丸と千鳥だけだ。だがナルトは、里にいるのかも分からねぇ。かといって、サスケを無理矢理とっつかまえても、今のアイツじゃ素直に言うことを聞きそうにもねぇ」 シカマルは苦笑すると、後ろのチョウジといのに振り返った。 「作戦変更だ。お前ら、わりぃけど、嫌な役頼まれてくれ」 「えっ? なっ、何よー!?」 いのはあわてふためいている。 「このままじゃ全滅だ。まぬがれるためにゃ、里への侵入を許すしかねぇ。けど、それじゃあ里の人たちがやべぇ。だからアイツを直接五代目のところへ連れてってくれ」 「どっ、どうやってー!?」 いのは混乱状態になっている。 「ヤツの目的は、うちの里が奪ったキメラの勾玉を取り戻すことだ。だから、降伏したふりをしてそのありかまで案内するっていやぁ、多分ヤツも納得するはずだ」 「ア、アンタはどうすんのよー」 いのはもはや半泣き状態で、シカマルを恨みがましく見つめる。 「オレは影真似の術でサスケをくいとめなくちゃなんねぇ。オレ一人じゃ無理だ。攻撃系のネジとリーがいねぇと。テンテン、キバ、ヒナタの三人は負傷しちまったし、シノは蟲をつかって三人の解毒処置をしなくちゃなんねぇ。シズネがいりゃあ良かったんだが。そーすると、ヤツの案内役に当たれるのはお前らしかいねぇ。余裕がありゃあ、いのの心転身の術も使いたいところだったんだが……どっちか一人でいかせるわけにゃあいかねぇ……」 「分かったよ、シカマル」 チョウジは、にっこり笑った。 「ボクがいのを守るから、安心して。ボクたち、誰も死んだりなんかしないよ」 シカマルは、ふっと笑った。 「やっぱチョウジはオレの一番のパートナーだぜ」 「ちょっとー! 私だって一応アンタたちの班なのよ。シカマル、アンタの気持ちだってちゃんと分かってるわよー。小隊長として、もう誰も死なせたくないんでしょ」 シカマルは一瞬驚いた顔をしたが、口の端を上げて笑った。 「分かってんなら、頼まれてくれんな」 「やるわよー! 任せときなさい!」 いのはにっと笑うと、堂々と木の陰から出ていった。あわててチョウジもついていく。 「ちょっとー。ザキラとか言ったっけ? アンタには敵わないからもう降参するわよー。えーと、キメラの勾玉……だっけ? アレのある場所に案内するから、ついてらっしゃい」 いのは腰に両手を当てて、かなり強気でザキラに言った。 「バカ……。あれじゃちっとも降参してるように見えねーぜ」 シカマルは額に手を当てて、しかめっ面をした。 「ボ、ボクも降参だよ……。本当に案内するから、ここは見逃して!」 チョウジがおずおずと言った。 「いいぞチョウジ! いのより演技うめーじゃん!」 シカマルはガッツポーズをとる。 「キメラノマガタマ……ソレ……カエセ」 ザキラは突然いのの前にいた。あまりの速さに、目がついていかない。いのは震え上がり、チョウジはゴクンとつばを呑み込んだ。 「こ……こっちよ……」 いのとチョウジが里へ入ると、ザキラはおとなしくついていった。 ☆次回予告☆ いよいよサスケ奪回に入る新米忍たち! 果たしてサスケは……。 いの『この私をなめんじゃないわよー!』 人気blogランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 10, 2006 11:02:40 PM
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