『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
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第8話「不安定なスリーマンセル」
夕方再び演習場に集まった皆だが、やはり爆弾の手がかりは何一つつかむことが出来なかった。
ガツンと、ネジは木にこぶしを叩きつける。
その夜、ガイ班は夢之助と共にネジの家へ泊まった。
「どうして何も思い出せないんだっ!」
和室でネジは向かいに座らせた夢之助に怒鳴る。
「……」
夢之助は、黙り込んだまま正座している。
「なにか一つくらいはあるだろう! しっかり思い出せ!」
「ネジ……」
テンテンはお茶を二人の前におき、そばに座る。
「そんなに怒ったら可愛そうよ」
「お前までナルトのようなことを言うのかっ!?」
テンテンはビクッとする。
「爆弾が見つからなかったらみんな死ぬんだぞ! 分かっているのかテンテン!」
「分かってる――」
「分かっていない! お前たちは事態を甘く見過ぎている! 唯一分かっているらしいシカマルは既にあきらめ小隊長の役割を放棄している有様だし、リーだって……」
そこまで言いかけて、ネジはチッと舌打ちする。
リーは、隅の壁に寄りかかり、ぼーっとしていた。相変わらずの、浮かない顔で。
「……」
テンテンは困った顔でしばらく黙っていたが、ふいに立ち上がり夢之助の手を取った。
「……いいわ。交代しましょ。私がこの子の話を聞くから」
そうしてテンテンは、夢之助を連れて庭へ出た。
リー『次回はテンテンがボクとネジのことを語るみたいです……』
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