『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
※小説・注意事項についてはこちらをご覧ください。
※予告はこちらから。
※初めから読んでくださる方はこちらから。
第48話「一番の友達」
「……ん」
ナルトが目を覚ますと、そこは木ノ葉病院のベッドだった。隣のベッドには、サスケがいる。ナルトを、じっと見ていた。
「サスケ……良かった……。お前、助かったんだな……」
ナルトは、まだぼんやりとしたまま、笑う。だがサスケは、ナルトを見つめたまま、無言である。
「サスケ? ……まさか、誰かが……」
「いや。みんな無事だ。キバも、あの医療忍者に治させた」
「そっかぁ……」
ナルトは、だんだんと実感がわいてきたのだろう。泣きそうな顔で笑う。
「サスケ……ホントによかったってばよ……」
寝起きのせいか、めずらしくサスケの前で素直に笑うナルト。
「ホントに……ホントに……よかったってば……。お前が死ななくて……」
「……オレが?」
「うん。なんとなく……サスケがいなくなっちまうような……気がして……。オレってば……変なの……」
ナルトは、心底ホッとしたように笑う。
「オレ、キバのとこ行ってくんな」
ナルトが扉に手をかけると、サスケは呼び止めた。
「ん?」
「お前はオレの、一番の友達だ」
サスケの声は、病室に静かに響いた。ナルトは、数秒の間扉にかけた手をそのままにしていたが、やがて振り向き笑う。
「うん。オレの一番の友達も、お前だ」
それだけ言うと、ナルトは静かに部屋を出ていった。
残されたサスケは、うつむく。廊下を歩くナルトは、不安な気持ちがどこからくるのか分からず、とまどう。
ナルトとすれ違い病室に入ったサクラは、泣きながらサスケを抱きしめる。サスケは何も言わずに、ただサクラの背中に手をまわした。
ナルト『次回は……オレ、思い出すんだ……。小さいときのこと…第七班になってからのこと……。そして夢之助のことを……』
人気blogランキング
前へ 目次 次へ
よかったらケータイからお好きなときにご覧になってください^^
ケータイにこのブログのURLを送信!