或る幸せなゲェマーの手記

[φ(。。)　本。] カテゴリの記事

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  スローグッドバイ　石田衣良氏

  もっと若かりし頃は、短編集があまり好きではありませんでした。どっぷり長編を何日もかけて読むのが好きだったから。最近はそうでもなくなってきました。この本のあとがきで石田氏が書かれているような楽しみ方もいいものだ、と思えるようになってきています。毎日、１編～２編ずつ。この本は石田氏のかなり初期の本なのに、短編集ということで手を出すのが遅くなってしまっていました(^^;なにか、自分の今とシンクロするエピソードもあったりで、ひとつずつ、丁寧に読みました。男性が涙を流すシーンがわりと出てくるのですが、実際に私が目撃したことは数えるほどしかありません。私は涙腺がゆるいので、驚かされるばかりです。「ゆっくり、毎日、ひとつずつ味わいたい出来の良いお菓子のような短編集。短編の中でそれぞれの恋人達の姿を、こんなに精巧に浮き彫りに出来る描写力はさすがです。どのお話にも私が居る、そんな感じを受ける一冊でした。」と、レビューに書きました。

  2006.06.12

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• おっと。

  レコードの話で終わってしまった。ちがうちがう。次に、ブックオフへ。集めている最中のマガーク少年探偵団の２巻をゲット。古本屋へ行くと必ず児童書のコーナーにチェックを入れる。昔読んだ本とか、昔読まなかった本とか、気になって仕方がない。今日、目に付いたのは「世界むかし話」と「世界の神話」。「世界むかし話」のほうは全部で１７冊あるようだったけど、店には３冊しかなかった。とりあえずお試しでイギリス編を買う。300円。すごく面白そう。挿絵の雰囲気も良い。そして、「世界の神話」全１０冊、箱入りも思い切って購入。これもとても興味のある分野だったので。定価10,100円のものが2,000円。長く楽しめそう。トーベ・ヤンソンのムーミン谷シリーズを引っ張り出してきて読みたくなった。なぜかそういう気分の今日この頃。海外児童文学気分？いやいや、「世界の神話」全集は中国の冒頭部分だけ読んだけど子供向けとも言えない！どうしても宗教絡みになるし、すごく勉強になります。ムーミンも、奥深いし…

  2006.05.03

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  マガーク少年探偵団

  子供の頃、夢中になって読んだ「マガーク少年探偵団」シリーズ。１年くらい前から、古本屋で集め始めて、現在１０冊ほど手元にある。学校の図書室でマガークと出会い、それで我慢しきれずに家の本棚にも何冊かあったような気がする。気に入った話は、何度も繰り返し読んだ。勢いで探偵団まで結成してしまった記憶がある。子供の頃は、思いつきと衝動で生きていたような気がする。探偵団の他にも、いろんな企画を思いついては実行に移し、周囲の友人や大人を巻き込んでいた。バンド結成、野球チーム、サッカーチーム、探偵団、お笑いユニット、劇団。どれも10歳～12歳の間に実行した。エネルギッシュだったなぁ、と思う。人の目を気にせず、自分のやりたいことをやっていたんだなぁ。ほとんどの場合は、周りと私のやる気が一致せず、長続きしなかったが。つまり空回りしていたんだね。中学生になってもしばらくはそんな感じが続いたけど、ある事件をきっかけに企画したり先頭に立つことを一切やめてしまったのだ。…大きく話がそれてしまった。マガーク少年探偵団の話。語り口が良い。ジョーイの正確な既述と団員達への皮肉と尊敬をこめた眼差し。藤沢女史の訳もいいし、山口太一のイラストも秀逸だと思う。今読むとさらっと１時間程度で読める。毎回マガークの突飛な思いつきから話が始まる。マガークの個性無くしては、このシリーズは成り立たない。この少年の行動が、幼い頃の私を思い出させるのだ。ここまでひたむきで、まっすぐではなかったけど。やりたいことがいっぱいあって、どれも中途半端という性質は、今も変わっていない。新装版も出ているよう。

  2006.04.14

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  陰陽師　龍笛ノ巻

  本棚もクローゼットも既に本で溢れてしまって久しい。収納的にも金銭的にも、近年はハードカバーを買わないようになってきた。持ち歩けるし（まぁどちらかといえば家で読むことの方が多いが）安いし便利な文庫本だが好きな作家の新刊が出てから文庫落ちするのを待つのは結構つらいものがある。それでも待つけど。で、待ってたあの本が文庫化されてる！よっしゃ！と買って帰ったはいいけど読むの忘れてたとか、ちょっとその気分じゃないから放置してたとか、自分でも「待ってたんちゃうんかい」とツッコミを入れたくなる行動をしたりもする。夢枕獏の陰陽師シリーズもその口で、とりあえず文庫が出たらすぐに買うのだが、読むのはすぐだったり放置したりするので古本で探してもよいのではとも考えられる。私は古本屋愛好家だし。が、妙な主義がある。「それだけの価値があると思った本（作家）に対しては、印税を払いたい」のだ。だから陰陽師は古本で探さない。前置きが長くなったが、陰陽師シリーズは短編集で、非常に読みやすい。博雅が誰かから相談事をされ、酒を持って晴明のところへ行き庭を眺めながら二人は酒を飲む。いきなりその相談事を話すことはせず、庭の植物を見、季節の移ろいや人間のはかなさについて語り出す博雅を喋らせておいて、頃合いを見て「で、そろそろ、どうだ？」と彼が何かを相談に来たことをお見通しの晴明。毎度繰り返されるこのパターンが飽きるどころか心地よくすらある。そこから始まる怪事件とそれを見事に収拾をはかる晴明。今回の龍笛ノ巻には、「むしめづる姫」という話が収録されている。この姫君の話は平安時代に記された『堤中納言物語』に出てくる話で、確か宮崎駿氏が、この虫めづる姫君がナウシカのモデルであるとどこかで語っていたと記憶している。原文をちゃんと読んだことはないが、平安時代、「女はこうあるべき」という固定観念に囚われず、周りにも流されず生きたこの姫君のエピソードはもともと大好きな話だった。この姫君を夢枕氏はうまく使って陰陽師の出番が来るように持って行っている。非常に楽しんで読んだ一編である。『堤中納言物語』、ちゃんと読んでみようかなという気になった。

  2006.02.09

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  直木賞つながりで

  『4TEEN』を読み終えたので次何読もうかなーと巻末の紹介をパラパラ見ていたら、同じく直木賞受賞の『ビタミンＦ』というのが目に止まった。４０歳目前の男の家庭の悩みとかそういう小説のようだ。１４歳の物語から、一気に老け込む感じだがそれも面白かろうと思い、久しぶりに読んだことのない作家に手を出すことにした。仕事帰りに本屋に立ち寄り、重松清を探す。目当ての本はあった。しかし、文庫本に５００円も出すというのはいつまで経っても慣れることがない。３９０円くらいのイメージが消えなくて。まぁいいか、と手にとって、店内を巡回していると古本コーナーがあった。そうか、ここは古本もやっていたんだっけ。そううまくあるわけないだろ、と思いつつもバスの時間までまだ余裕があるので流していく。古本とは言っても２００円か、並んでいる本のタイトルを見ていると大手チェーンの古本店では１００円で売られているようなメンツだ。と、最後の棚にさしかかったとき、『ビタミンＦ』の背表紙が見えた。思わず両足のかかとを浮かして喜びを表現し、手に持っている本を先ほどの棚へと返却。ふっふっふ。言うことナシ。そんなわけで読み始めたが、んん、申し訳ないが重松氏とはこれっきりの付き合いになりそうだった。私の読書層は狭くて深いので、いったん１人の作家にハマると全作品を読むし同じものを何度も読むが、１冊読んで見切りをつけることも多い。今回の場合は文体・語り口は非常に入りやすく、するするっと最後まで読めてしまったのだが、どうも後味がよろしくない。７つの短編が収録されていたが、どれも満足できるものがなく、それぞれの登場人物（合計するとそれなりの人数になるが）の誰１人として共感することができなかったし、魅力を感じることもない。主人公と性別・世代・家庭環境が大きく違うというだけでは説明が付かないだろう。１４歳の少年が主人公でも共感できるのだから。もし私が子供を持ち、それなりの年齢になったときに読めばまた違う感想を得ることができるのかもしれないが。実際そういう小説も多々あったけれど（例えば十代なかばの時に読んでうーんこんなもんかなと思って１９歳くらいで読みなおしたらバッチリ来たノルウェイの森とか）。とりあえずごめんなさい、です。おっと、時計が無くなった話の続きを書いていない。まぁ、そのうち気が向いたら。昨日から、無性にカニが食べたい。どこで買おうかいろいろ見ていたら、よさげなお店発見。近いうちに買いそうな予感ー。

  2006.02.02

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  4TEENは永遠…かも

  朝、バスに乗り込むと適当な席を見つけ（今朝は運転手の真後ろだった）、革の手袋を外すのももどかしく鞄から文庫本を出す。『電子の星』を読んでしまったので、『4TEEN』だ。最近になってバス通勤を始めたので、家からバス停までの所要時間を今ひとつ把握していない。これまではギリギリに家を出ても何とかなる車通勤だったのだが、バスに乗るということは時間までにバス停に到着していなければならない（当たり前だ）。バス停までは、徒歩５分以上１０分未満の距離。毎日、いつ家を出るかが微妙。少し早いとバス停で５分以上立ちつくさなければならない。妙なもので、電車の駅で待つ５分とバス停で待つ５分はずいぶん印象が違う。電車で５分なんて何の苦にもならないのに。そんなわけで毎日、「そろそろだろうか…ハッ！」と頃合いを見計らって家を出るのだ。その、頃合いを見計らっている間は、支度を済ませてソファで時計を睨みつつぼーっと座っているというなんとも妙な感じ。そこで、今朝はバス停までいったい何分かかるのか、計ってみることにした。例によってソファでぼーっとした後、バスの来る１０分前に玄関を出た。ついでに１分で何歩歩くのかも数えてみる。腕時計を外し、手に持って見つめながら「１、２、３、４、、」と自分の歩数をブツブツ数えて歩く。ちょっとヘンな人認定されそうな。私はどうやら、１分で１１５歩、歩くようだ。これがまったく一定で、バス停まで乱れることはなかった。どの１分を取ってみても１１５歩。そしてバス停までは６分で到着。その５分後にバスが来た。じゃあ明日から６分前に家を出るかと言えばそうでもない。やはり１０分くらい前に出てしまうだろう、さらにその前５分間くらいは支度を済ませて「今か…いや、もうちょっとか…」と、ソファで時計を見て過ごすだろう。話がそれてしまった。バスが来たとき、私はまだ腕時計を手に持って見つめていた。向こうに見える信号が、何秒で赤になるかを計っていたのだ。夢中になっているとバスが来たので腕時計を慌てて腕に通した。回数券を出すために。そして冒頭へ続く。『4TEEN』、１４歳の少年の物語。もう倍くらい生きてしまったけど、あんまり進歩していないなぁ。むしろあの頃の方が、嫌なことも我慢してやっていたような。やりたいこともやっていたし。ベクトルはいろんな方向に向いて定まらなかったけど、挑戦することを恐れなかった時代。っと、まぁ、そんな感慨にふけってしまう良い小説です。そして本に集中しているとあっという間に職場の近くまでバスは近づいていて、いつもなら先頭を切って立ち上がるのにすっかり出遅れてしまいのろのろとバスを降りる。降り立って、自然と腕の時計を見る……と、そこには腕時計が、無かった。＜続く＞

  2006.01.30

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  石田衣良とのだめで充電。

  しばらく本から離れていましたが、楽天ブックス送料無料キャンペーンにのっかって数冊購入。結局1500円以上買ってるのでキャンペーンは関係なかったですが。買う予定だった本ばかりでようやく時間がとれたという感じです。西尾維新『ネコソギラジカル　下』西尾維新『ニンギョウガニンギョウ』石田衣良『４ＴＥＥＮ』石田衣良『電子の星』コミックでは二ノ宮知子『のだめカンタービレ』１４巻を購入。のだめ、やっぱり面白いですね。３回も読み返してしまいました。小説の方は、まだ『電子の星』の最初の２話を読んだだけですが、もうヤラれました…。通勤時間に読むのは西尾維新にしておいて正解。バスの中で泣くわけには、いきませんものね。逆にバスや電車で本を読んで涙を流している人がいたら、私はちょっと嬉しくなっちゃうけれど。まだ今のところお目にかかったことはありません。笑ってる人ならともかく。と、いきなり日記の趣旨が変わってしまいましたが最近ゲームから離れていたので（いや、何もかもから離れていたというほうが正解）唐突な話題での復活となりました。おわり。

  2006.01.27

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