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2020.06.15
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カテゴリ:陳情令 全50話
※原作はBL作品ですが当ブログでは非対応です
※なお最終話は日本版エンディングです



陈情令 The Untamed
最終話「忘羨」

金光瑶(ジングアンヤオ)は左腕と蘇渉(スーショウ)@憫善(ミンシャン)を失い、もはや戦意も喪失したと思われた。
しかし聶懐桑(ニエホワイサン)が突然、藍渙(ランホワン)@曦臣(シーチェン)に向かって叫ぶ。
「曦臣哥!危ない!」
すると瞬時に反応した藍曦臣は剣を抜き、振り向きざまに金光瑶を刺してしまう。
「どうした?!」
魏嬰(ウェイイン)@無羨(ウーシエン)や藍湛(ランジャン)@忘機(ワンジー)たちは殺伐に気づき、一斉に立ち上がった。

聶懐桑は金光瑶が背後から藍曦臣を襲おうとしたと説明した。
「言ったはずだ、抵抗すれば躊躇なく命を取ると!」
藍曦臣は憤っていたが、確かに藍曦臣に分かるはずもない。
この金光瑶さえ長年、気づかなかったのだから…。
「聶懐桑よ…とんだ食わせ者だったな〜、こんな形で私を葬り去るとはっ!
 …″知らぬ存ぜぬ″とは恐れ入った
 どうりで何年もひた隠しにして、さぞ歯がゆかっただろうな?」
すると金光瑶は自ら剣を握り、さらに深く差し込んで藍曦臣に迫った。
「藍曦臣よ、藍曦臣…私が一生で偽り、殺めた人間は無数だ…ゥッ…
 あなたの言う通り、天下の悪事はやり尽くした!
 だが…あなただけは傷つけようとは思わなかったぁ…
 その昔、雲深不知処(ウンシンフチショ)が焼き討ちに遭い、あなたは逃亡した…
 その時、あなたを救ったのは誰だ?
 姑蘇(コソ)藍氏が雲深不知処を再建する際、惜しまず支援したのは誰だと?
 これまで私が姑蘇藍氏を抑えつけたり、支持しなかったことが?
 こたび霊力を封じた以外に、あなたを陥れたことも、見返りを求めたこともない…
 憫善は私が彼の名を覚えていただけで、あれほど私に報いた
 なのにあなたは…藍曦臣…ィャ、沢蕪君(タクブクン)…
 あなたまで聶明玦(ニエミンジュエ)のように私を許さぬとわあぁぁぁぁ!
 二哥、私に生きる道さえ残してはくれないと…」
すると金光瑶はいきなり藍曦臣の肩をつかみ、そのまま棺まで引き連れて行った。

金光瑶は柄(ツカ)をつかむ藍曦臣の手を握りしめ、剣を極限まで身体に差し込んだ。
すると貫いた剣を伝って鮮血が棺にかかり、封印が解けてしまう。
やがてその血は″覇下(ハカ)″と陰虎符(インコフ)にまで滴り落ち、凄まじい怨念が飛び出した。
藍湛は兄を助けようとしたが、魏無羨は危険だと判断して制止する。
「崩れるぞ!逃げるんだ!」
江澄(ジャンチョン)は皆に危険を知らせ、金凌(ジンリン)@如蘭(ルーラン)を連れて走り出した。
その後を藍愿(ランユエン)@思追(スージュイ)、温寧(ウェンニン)、聶懐桑たちが続く。
一方、金光瑶は藍曦臣を道連れにしようとしていた。
「二哥、一緒に死んでください…」
藍曦臣は金光瑶を突き放すべく掌を構えていたが、結局、その手を降ろして覚悟を決める。
しかし金光瑶は最後に情義を示した藍曦臣を許し、いきなり突き飛ばして助けた。

魏無羨は藍湛と藍曦臣を先に逃がした。
すると金光瑶はついに因縁の相手と向き合うことにする。
「聶明玦、この私がお前を恐れると?」
いよいよ殿内が崩壊し始めた。
さすがに魏無羨でも手に負えず、ギリギリのところで外へ逃げ出す。
その時、金光瑶は自ら棺に身を投げ、そのまま崩れる殿内に飲み込まれて行った。

藍曦臣と聶懐桑は観音殿の前の石段に座っていた。
「阿瑶が分からない…
 私こそが彼の理解者、それは私の思い違いで、改めて見極めようとしたが、今でもよく分からぬ」
「曦臣哥…完全に理解するなど無理だ」
「懐桑、本当に阿瑶は私を襲おうとしたのか?」
「それは…ソノ~…何となく見えたんだ…」
「誠か?誠なのか?!」
「曦臣哥…問いただされると、私だって断言できない…分からないよ」
聶懐桑は藍曦臣の目を見て答えられなかった。



中庭では江澄が何か言いたげに藍湛たちと一緒にいる魏無羨を見ていた。
魏無羨は気がついて笑顔を見せたが、ふと腕の傷のことを思い出す。
そこで袖をまくってみると、最後の復讐を遂げたことで傷が治り、呪いが解けていた。
すると仙子(シエンズ)の鳴き声と共に、各世家の宗主や弟子たちがなだれ込んでくる。
「仙子っ!」
金凌は嬉しそうに仙子に駆け寄ったが、犬嫌いの魏無羨のため、仙子を連れて出て行った。

宗主たちは観音殿を調べた。
巨大な観音像はバラバラに壊れ、殿内もひどく散乱していたが、敵を討った刀霊は鎮まっている。
すると聶懐桑は偶然、潰れてほこりまみれになった金光瑶の帽子を見つけた。
…孟詩(モンシー)は妓楼に身を落としたが、博識な女子だった
…そのため息子の孟瑶には″君子は身なりを正す″と教え、帽子はきちんとかぶるようしつける
…いつか父である金光善(ジングアンシャン)が迎えに来ても恥ずかしくないように

金凌がしばらくして観音廟に戻ってみると、すでに魏無羨の姿はなかった。
ちょうど殿内にいた藍景儀(ランジンイー)の話では、含光君(ガンコウクン)と一緒にロバの小苹果(シャオピングォ)を迎えに行ったとか。
驚いた金凌は藍景儀に仙子を預けて追いかけることにしたが、江澄に止められた。
「追いかけるな、奴なら去った…」
「舅舅、行かせたの?」
「だったら引き止めて飯でも食うか?!そしてお礼を言って謝れと?!」
「そんな態度だから去るんだよ!…嫌になる!」←全視聴者が同意した瞬間w
金凌はふてくされてその場にしゃがみ込んだ。
「それが年長への態度か?!殴るぞ!」
江澄は思わず手を振り上げたが、やはり姉の忘れ形見を叩くわけにはいかない。
「我らも戻ろう、それぞれの帰るべき場所へ…」
すると江澄は歩き出した。
拍子抜けした金凌は慌てて追いかけ、魏無羨に話があったはずだと食い下がる。
「はっきり見たんだ、何か言いたげだったでしょう?」
江澄は何もないと答えたが、ふと第16話に思いを馳せた。

…あれは温氏に襲撃され、蓮花塢(レンカウ)が全滅した時のこと
かろうじて逃げ出した江澄たちは江厭離(ジャンイエンリー)が高熱を出したため、ひとまず宿に身を隠した
茫然自失の江澄だったが、雨の中、姉の薬を買いに行った魏無羨が気になり、宿を出る
実はその時、温氏の追っ手はすぐそこまで迫っていた
江澄はちょうど魏無羨が露店で焼餅(シャオピン)を買っている姿を見つけたが、運悪く追っ手が通りかかる
すると追っ手は魏無羨を怪しみ、剣に手をかけて近づいて来た
『達者でな、阿姐を頼む…』
江澄は魏無羨を守るため、咄嗟に別の追っ手の前に姿を見せる
『捕まえたぞ!ここだ!』

魏無羨もいずれ真実を知る時が来るだろうか。
この時、江澄の犠牲おかげで命拾いしていたことを…。
「達者で…」
江澄は独り言のようにつぶやき、結局、魏無羨に何も伝えず、別れることにした。
「行くぞ」



観音廟をあとにした魏無羨と藍湛、すると道すがら藍湛はまだ1つ話していないことがあると切り出した。
しかし大事な用件を伝える前に二人を追いかけて来た藍愿と温寧が現れる。
「魏前輩!大切な話があるんです…」
藍愿はこの数日で記憶が戻るもおぼろげだった。
そこで魏無羨と含光君にどうしても確かめたいことがあると訴え、断片的な思い出を話し始める。
料理自慢なのに作るのはお腹を下すような料理だったこと、畑で大根のように土に植えられたこと、そして含光君におごるはずが勘定もせず、結局、支払わせたこと…。
「幼すぎて不完全ですが、これだけは言える、私は温姓だった…」
「…温姓?だって藍氏だろ?藍思追…藍愿…ランユエン…アユエン?阿苑なのか?!」
「ウンウン…魏前輩!私は…私は阿苑です!」
「阿苑?阿苑は死んだのでは?…それとも乱葬崗(ランソウコウ)に取り残されて…はっ!
 藍湛、お前が助けたのか?」
「いかにも、さっきはそれを話そうと…」
藍愿は思わず魏無羨に抱きつき、珍しく感情をあらわにした。
「魏前輩…懐かしいです…会いたかった(うわ~ん」
「バカだな、泣くやつがあるか…(ぐすん」

すると藍愿は急いで魏無羨から離れ、いつもの藍氏らしいたたずまいに戻った。
(^ꇴ^)<ったく子供なのに力が強いな~含光君が指導しただけある~ははっ
( ತ _ತ)<お前も指導した
(^ꇴ^)<ああ~どうりで美男子なわけだ~ははは~
(๑ ❛ᴗ❛ )<あ、確かに思い出しました!例えばどうすれば美人画を…ゥッ!
魏無羨は驚いて藍愿の口をふさぎ、危ないところで止めた。
( ̄▽ ̄;)<あははは~
(๑ ❛ᴗ❛ )<他にも美女が通ると…
( ๑≧ꇴ≦)<嘘だ!俺が子供にそんな事を教えるとでも?!適当なこと言いおって!
(๑ ❛ᴗ❛ )<いやでも…
(* >ω<)b<藍湛!何を指導した!阿苑は素直だったのに!ぁぁぁ~黙れ!また植えるぞ!
魏無羨は藍湛に叱られる前に畳み掛けたが、その時、藍愿が思わず魏無羨の脚にしがみついた。
「ふっ、阿苑、いい年してまたそれか?
 …覚えているか?昔もそんな風に含光君の脚をつかんでいた」
藍湛は微笑ましい魏無羨と阿苑の姿に思わず顔をほころばせた。
かつて阿苑を自分の子だと紹介した魏無羨、16年後に復活してからも何より幼い阿苑の死を悼んでいたことを藍湛は知っている。
しかし決して阿苑を焦らせず、自ら記憶を手繰り寄せるのを待ち、こうして魏無羨と再会させた。

↓(꒦ິ⌑꒦ີ)たんたん、立派に育ててくれてありがとう


温寧も魏無羨に大事な話があった。
以前、魏無羨から事件が解決したらどうしたいか聞かれたことがある。
実は藍愿とも相談し、岐山(キザン)に戻って一族の衣冠塚(イカンヅカ)を建てようと決めた。
そして藍愿を雲深不知処へ送り届けたら、その後のことはゆっくり考えたいという。
「これからの道は自分で歩いてみます」



魏無羨と藍湛は温寧と藍愿を見送った。
「藍湛、俺たちも行こう!…どこへ行けばいいかな~?」
魏無羨は小苹果を連れて歩き出したが、藍湛はその場に留まって動こうとしない。
「藍湛!(ハッ)お前…行かないのか?」
藍湛が遊歴に出ないと気づいた魏無羨は寂しそうな顔になったが、すぐいつもの笑顔に戻った。

魏無羨と藍湛は山の峰で向き合い、しばし黙って見つめ合った。
( ̄꒳ ̄)<俺は向こうへ
( ತ _ತ)<私はこちらへ
(^ꇴ^)クスッ
( ತ _ತ)<どこへ行くか決めたか?
(^ꇴ^)<(フルフル)…この世は広い、酒とロバと生涯、放浪するさ~この天下が家だ!
確かに魏無羨らしい返事だった。
しかしそれが望む答えではなかったのか、藍湛はただ小さくうなずく。
(^ꇴ^)<ランジャン、もう行くよ…小苹果、出発だ!
藍湛は旅立つ知己の背中を見送った。
♪水は絶えず流れ続ける…またいつか会おう~
魏無羨は詩を詠みながら手を振ったが、もう振り返らなかった。

藍湛は帰路の途中、山あいに響く笛の音を聞いた。
どうやら魏無羨が自分が作ったあの曲を吹いている。
『藍湛、今度、会う時までに曲名を考えておけよ?』
『…もう考えてある』
藍湛は魏無羨との会話を思い出しながら、再会を祈って歩き出した。


ある日、雲深不知処にかすかに懐かしい笛の音が聞こえて来た。
裏山の頂では魏無羨が知己の曲を吹いている。
「ウェイイン…」
藍湛の声を聞いた魏無羨は笛を止めて振り返り、知己の姿に満面の笑みを浮かべた。

魏無羨と藍湛が下山すると、山門で聶懐桑が待っていた。
「なんと雲深不知処にまた千条、家規が増えたか…」
聶懐桑はちょうど石碑に彫られた姑蘇藍氏の家規を眺めている。
「聶兄?いくら藍氏の家規が何条、増えようと、一番、大切な家訓を知ってるか?」
「はてはて…魏兄にご指南を願おう」
「それは…″奸邪(カンジャ)との交流を禁ずる″」
「おお?」
魏無羨と聶懐桑は互いに意味ありげに笑った。
「魏兄ときたら、まったくお見それしたぞ?」
「とんでもな~い、聶兄には負ける」
すると聶懐桑はふと藍湛に気づき、丁重に拝礼して引き上げることにした。
( ತ _ತ人   仙督>人°ェ° )
しかし魏無羨が1つだけ指南して欲しいと声をかける。
「あれだけ周到に手を回したのに、仙督になりたくないのか?」
「魏兄、ある人が言っていた…
 四季折々の山河の美しさは、どれだけ眺めても見飽きないと…私は身の程を知る人間だ
 やるべきことは自分でやるが、本分でないことは手を出さぬ、さらばだ!」
魏無羨はそれ以上、追及しなかった。
誰が莫玄羽(モーシュエンユー)を解放し、刀霊を放ったか?
また誰が思思(スースー)と碧草(ビーツァオ)を探し出し、あの匿名の文を書いたか?
今となってはもはや重要ではない。←Σ( ̄。 ̄ノ)ノ えっ?!

裏山に出た魏無羨と藍湛は陳情と忘機琴で合奏し、雲深不知処の景色を楽しんだ。
「藍湛、正直に言うとお前が仙督を引き受けるとは意外だった」
「我らはここで誓った」
…この魏無羨が一生、悪をくじき弱きを救えるように
…この藍忘機が一生、悪をくじき弱きを救えるように
すると魏無羨は天子笑(テンシショウ)をあおった。
「プハーッ!藍湛、さすがハングアンジュンだな」
「お前も、さすがはウェイインだ」



永遠に響く「忘羨」
曲が終われど絆は永遠に…




(TㅅT)終わったーっ!
何だかんだ言いながら、結局、最後はただただ感動〜(←単純w
(:3_ヽ)_ ロスにつき抜け殻中…
ちなみにアニメ版『魔道祖師』は同じ原作ではありますがストーリーが微妙に違います
どちらも見ると分かりやすいな〜という印象でした





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最終更新日  2021.07.04 15:31:16
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