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カテゴリ:麗姫と始皇帝~月下の誓い~全48話
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman 第17話「供述」 荊軻(ケイカ)を心配して戻った韓申(カンシン)。 しかし荊軻は麗姫(レイキ)を失った悲しみから韓申に八つ当たりしてしまう。 「大師兄、侍衛になったのは麗児を守るためだけか?」 「何の話だ?」 荊軻は韓申が嬴政(エイセイ)を殺す機会があったはずだと指摘、秦に寝返ったのではと疑った。 思わぬ暴言に呆気に取られる韓申だったが、今の荊軻は冷静でないと分かっている。 「嬴政を殺せば俺は捕まる、師妹は王宮での味方を失うし、それに…」 「それに何だよ?言えよ!…嬴政との子供が大切なんだろう?」 「お前っ…」 韓申はのどまで出掛かった真実を飲み込み、頭を冷やすようなだめた。 すると荊軻は大師兄が祖国や師匠を裏切ったと激怒、剣を抜いて韓申に襲いかかってしまう。 その時、蓋蘭(コウラン)が間に入って止めた。 韓申は話し合おうと言ったが、荊軻は出て行ってしまう。 「…今後は師兄とは思わぬ、縁を切る」 秦王宮に突然、麗夫人が帰ってきた。 報告を受けた嬴政は走り出したい気持ちを抑え、顔色ひとつ変えず外宮へ向かう。 すると麗夫人が馬を連れて立っていた。 「(ペコリ)無断で王宮を出たことをお詫びいたします」 「…誰か!麗夫人は法を犯した、牢へ連行せよ!」 投獄された麗姫は清児(セイジ)の痛ましい姿を見て驚いた。 「罰なら私が受ける、王宮を出たのは私よ?清児は無関係だわ?」 すると趙高(チョウコウ)がここ″永巷(エイコウ)″は罪を犯した后妃を投獄する場所だと教え、希望通り麗夫人を打つという。 しかしそこへ嬴政が駆けつけた。 嬴政は麗姫をはりつけにした趙高に激怒、自分で審問すると決める。 「なぜ無断で王宮を出た?」 「私には宮中の暮らしが窮屈でたまらないの」 「誰と一緒だった?」 「誰も…」 麗姫は武術の心得がある自分にとって抜け出すことは簡単なことだと嘘をつき、それ以上は口をつぐんでしまう。 「弁解はしません、処罰なら甘んじて受けます」 「罰を受ける覚悟でなぜ帰ってきた?」 「天明(テンメイ)がいるもの、いずれ戻ると決めていたわ」 「…外に出たいなら余に申せばいい」 麗姫は思わず顔をそむけた。 「そなたをみくびっていた、昭徳(ショウトク)宮の出入りは厳しく制限する ただ咎めなしでは示しがつかぬ」 嬴政はしばらく麗姫を投獄して反省させると決め、ただし拷問は許さないと釘を刺して帰って行った。 ↓ぶにゅっとされても可愛いのは今のところラバちゃんだけ@管理人比w 麗姫は清児と同じ牢に入った。 すると清児は麗夫人の無事を喜び涙する。 麗姫はそんな清児の忠誠心に胸を打たれ、2度と心配をかけまいと誓った。 一方、蘭児は再び自暴自棄になった荊軻を心配し、そばで見守っていた。 しかし気分転換に市場に行こうとしつこく誘ううち、荊軻を怒らせてしまう。 「いい加減にしろっ!」 蘭児は初めて荊軻に怒鳴られ、そのまま立ちすくんだ。 「…君の好意には感謝しているが、放っておいてくれ」 すると荊軻は一人で出かけてしまう。 趙高は休暇中の侍衛を調べさせていたが、該当者が見つかったと報告があった。 実は天明公子を発見したあの韓申という侍衛が麗夫人の失踪前日に帰省の休暇を取り、まだ戻っていないという。 そこで直ちに韓申の来歴を調査することにした。 韓申は結局、王宮に帰った。 しかし戻った早々、拘束され、趙高に大王の元へ連行されてしまう。 趙高の調べたところ韓申の出身地は衛(エイ)の濮陽(ボクヨウ)、帰省したなら片道10日はかかるはずが5日間で戻っていた。 侍衛の協力があれば麗夫人が厳重な警固をかいくぐることも可能、思えば天明公子が誘拐された折も処罰も恐れず捜索を進言し、その褒美で休暇を取っている。 趙高は韓申に不審な点が多いと訴え、処刑すべきと上奏した。 その頃、楚(ソ)夫人は華陽(カヨウ)太后に事の顛末を報告していた。 麗夫人の逃亡騒ぎを知らなかった祖太后は憤慨し、後宮の長として仕置きすると決める。 一方、嬴政は韓申に全て白状するよう迫っていた。 もし黙っているなら牢にいる麗夫人に尋問するという。 師妹が投獄されたと知った韓申は驚愕し、麗児を救おうと思わず自分がさらったと証言した。 下心があって強引に連れ出したが、途中で逃げられてしまったという。 「大王、麗夫人は私をかばって真実をおっしゃらないのです!」 「…なぜ麗夫人が一介の侍衛をかばうのだ!」 「わかりません、しかし麗夫人は無実です!」 すると李仲(リチュウ)は重罪を犯しながらなぜ戻ったのか首を傾げた。 韓申は奇跡に賭けてみたと話し、俸禄も手厚いのに愚かなことをしたと後悔したという。 しかし韓申の話は支離滅裂、趙高は信じないよう進言したが、嬴政は韓申を牢へ連れていけと命じた。 「二人に尋問を行う」 麗姫と清児の牢に華陽宮の侍女たちが乗り込んだ。 門衛は大王が拷問を禁じているとなだめたが、鳳儀(ホウギ)は拷問ではなく祖太后の命令で規則を教えに来たという。 「見て見ぬふりをして…さ、髪を切って!」 「近寄らないで!」 麗姫は清児を守り、土瓶を振り上げ抵抗した。 するとちょうど嬴政が現れ、麗姫たちは難を逃れる。 嬴政は鳳儀たちを追い払ってくれたが、驚いたことに韓申が自供したと教えた。 そこへ韓申が引っ立てられる。 「さて嘘をついているのはどちらだ?なぜ一介の侍衛をかばう?」 「私を信じられないなら罰してください、信じるなら追求しないで」 麗姫は自分たちが師兄妹とばれたら韓申に不利になると考えた。 …大師兄、どうして戻ってきたの?… 二人の関係を疑った嬴政はひとまず韓申を投獄し、麗姫を釈放した。 こうして寝宮へ戻った麗姫だったが、韓信の言葉を思い出して胸が痛む。 …窮地に陥っても自分を追い詰めるな、いつでも俺を頼ってくれ、俺が守る 麗姫は韓申を助けるためにどうすればいいのか考えあぐねた。 一方、韓申は厳しい処罰を受けていた。 趙高は麗夫人と韓申の仲を疑い、黙秘を貫いても秘密は隠し通せぬものだと笑う。 「たかが女ひとりのために命まで落とすのか?ふふっ」 すると韓申は趙高に唾を吐きかけた。 「よほど死にたいようだな!覚悟しておけ!韓申を打て!手加減するな!」 その夜、麗児は清児の力を借りて韓申に会いに行くことにした。 「あなたを困らせてごめんなさい、でも他に方法がないの」 「では教えてください、二人はどのようなご関係なのですか?」 「清児、皆が疑うような関係ではないの…いずれきちんと話すわ」 そこで清児は麗夫人に侍女の衣服を貸した。 その頃、趙高は嬴政に尋問の様子を報告していた。 韓申は自分がさらったの一点張りだったが、供述が事実なら麗夫人が嘘をつく必要がない。 もし辱めを受けた不名誉を口に出せなかったとしても、韓申が投獄されたら供述を覆して構わないはずだ。 「いくらお心の広い麗夫人でもご自身をさらった悪人をかばうなど不自然です 若い男女が数日、過ごしたとなれば嫌でも噂がたつもの、潔白なら説明できるはず 2人が人目を忍ぶ仲ならば別ですが…」 趙高は疑り深い大王の不安を煽って麗夫人と離間させようとした。 つづく (  ̄꒳ ̄)鳳儀の圧迫感がね…w お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.08.12 18:14:23
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