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カテゴリ:山河令 全36話
※原作はBL作品ですが当ブログでは非対応です
山河令 Word of Honor 第33話「選択の機会」 蝎王は最後の望みをかけ、段鵬挙(ドワンポンジュー)に扮装した柳千巧(リウチエンチャオ)を義父の元へ送り込んだ。 しかし結局、無慈悲な現実を突きつけられてしまう。 「魔物は魔物で制するのが当然、戦が終わったらあなたを殺して毒蝎を再編するそうです 五湖盟のために手抜かりなく片をつけると…」 それでも蝎王は趙敬(ジャオジン)にわずかでも息子への愛情があるとすがりたかった。 「…何の迷いもなくそう言ったのか?それとも嘆いていたか?」 「この期に及んでそれを尋ねて何になると?人の心を探るなどあまりに度を越していますっ!」 蝎王は千巧に諫められ、ようやく踏ん切りをつけた。 「博打に負けたものは必死に口実を作り、夢でも逆転を狙う…ふっ、私も俗人だったようだ 私はただ義父に機会を与えたかっただけ、自分にも機会が欲しかった…もういい」 すると蝎王は奴蠱(ドコ)を消す解毒薬を2粒と抑制薬の処方箋を渡した。 「于丘烽(ユーチウフォン)を自由の身にして欲しいのだろう? 解毒するか、抑制薬で永遠に服従させるかはお前に任せる、選択の機会を与えてやろう」 蝎王は哀れな境遇の千巧を捨ておけず、最後に情けをかけた。 千巧は監禁されている于丘烽の居所を訪ねた。 そこで英雄大会の前に2人で駆け落ちしようと言ったが、于丘烽は蝎王の薬がなければ憤死してしまうと拒む。 何より今度の鬼谷討伐で九死に一生を得る可能性があるからだ。 千巧もようやく踏ん切りがつき、于丘烽に解毒薬を渡して別れを告げる。 「それを飲んで白鹿鎮を離れて…」 「…千巧?1粒だけか?お前は飲んだのか?」 于丘烽が心配そうに解毒薬を差し出すと、千巧は思わず于丘烽に抱きついた。 「その言葉ですべて報われたわ…烽郎、人生は長い、元気でね」 すると千巧は思い出の扇子を破り捨て、出て行ってしまう。 ↓( ̄▽ ̄;)詩、詠んでる場合かっていう…w 英雄大会当日、武林の大物たちが一堂に会し、盟主の選出が始まった。 門弟たちが見守る中、沈慎(シェンシェン)は少林寺・慈穆(ツームー)大師を推挙、しかし大師は仏門に入ったため殺生を主導することはできないと辞退する。 すると趙敬があえて清風(セイフウ)剣派の掌門・莫懐陽(モーホワイヤン)を推薦した。 指名された莫懐陽は統率力や経験から趙敬こそ盟主にふさわしいと謙遜したが、やはり武芸の実力を考慮すべきだという。 そこで腕比べを行い、勝者を盟主に選ぶのが公正だと提案した。 趙敬と莫懐陽の手合わせが始まった。 切れ者だが武功に劣ると言われている趙敬、しかしその腕前は驚くべき域に達し、手練れの莫懐陽がどんな技を繰り出しても勝負がつかない。 そこへ突然、周子舒(ジョウズーシュー)が現れた。 「笑わせるな!…古より武林の盟主は人徳と実力を兼ね備える、趙敬よ、お前には分不相応だ もとを正せばお前は下働きの息子 一人息子を失った太湖(タイコ)派の前掌門を義父と仰いだことで五湖盟の一員に成り上がっただけ その後、容炫(ロンシュエン)と交友を持ち、武庫を造ったな お前は武庫の完成後、義兄弟と容炫の腕比べに乗じて高崇(ガオチョン)の剣に毒を塗った 高崇に事実を誤認させ、容炫を害して正気を失わせたのだ 高崇は終生、後悔にさいなまれ、五義兄弟の絆もこれを機に途絶えてしまった 全てお前のせいだ! いくら腕が立つからと言ってこんな不義不忠の輩を武林の盟主に据えるつもりか?!」 すると動揺した趙敬は思わず莫懐陽に暗器を放ち、墓穴を掘ってしまう。 莫懐陽が趙敬の暗器で負傷、急に潮目が変わった。 焦った趙敬は白鹿崖で温客行(ウェンコーシン)をかばった周子舒を鬼谷の一味だと糾弾、自分を罠にはめる気だと訴える。 「ふっ…では手合わせ願おうか、俺は四季山荘の荘主・周子舒、ご教授いただきたい」 周子舒は白衣剣を構えたが、その時、突然、死んだと思っていた温客行が現れた。 「ちょっと待った~!俺も四季山荘の弟子だ!」 死んだはずの鬼谷の谷主の登場にその場は騒然、周子舒も呆然としたまま動けなかった。 すると温客行は舞台へ舞い降り、谷主とは同姓同名なだけで人違いだと涼しい顔で嘘をつく。 むしろ卑怯な趙敬が群鬼冊を造り、自分を罠にはめた可能性もあるというのだ。 そこで沈慎が真偽を確かめようと提案する。 「ちょうど寝返った悪鬼が3人いる、谷主かどうか聞いてみれば良い…」 無常鬼(ムジョウキ)・黒無常(コクムジョウ)・開心鬼(カイシンキ)がやって来た。 すると蝎王が悪事から身を引いた3人だと紹介、舞台にいるのはかつての主人かと聞く。 趙敬は息子の助け船に安堵したが、悪鬼たちは温客行を見知らぬ男だと否定した。 ( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)え___蝎児___ 趙敬は息子の裏切りに呆然、そこで温客行は周子舒の元へ歩み寄り、白衣剣を貸して欲しいと頼む。 「阿絮(アシュー)、あとで全て説明する」 周子舒は黙って白衣剣を渡して舞台を降りた。 すると温客行は父・甄如玉(ジェンルーユー)が得意だった剣法・秋明十八式(シュウメイジュウハチシキ)を披露、出自を公表する。 にわかに信じられない峨眉(ガビ)派の掌門・智音(ジーイン)尼僧だったが、温客行は自分が夫妻の息子のために手作りの百家衣を贈ったと知っていた。 しかし趙敬が公明正大な甄如玉から妖魔が生まれるはずないと言い放ち、これは温客行が仕組んだ離間策だと訴える。 「大哥の高崇も鬼谷の策略にはまり、今も冤罪を晴らせずにいる! すでに4個の琉璃甲がこやつの手中に落ちた、残る1個も奪うつもりだろう」 「黙れ!大哥の名を持ち出すな!恥知らずめ!」 我慢の限界を超えた沈慎が怒号を響かせた。 趙敬は愚策を思いつき、今度は沈慎を悪者にして逃げようとした。 「沈慎…そうか、鬼谷と手を組んで大哥を殺しのはお前か…五湖盟の内通者はお前だったのか! 琉璃甲の秘密を漏らして泰山派の掌門を殺し、1人娘をさらって大哥を脅して屈辱を与え、 自害に追い込んだのか!お前こそ悪鬼だ!」 まだ言ってる…(*´・ω・)(・ω・`*)ネー 「デタラメよ!」 そこへ顧湘(グーシアン)が高小怜(ガオシャオリエン)たちを連れてやって来た。 高小怜は趙敬の過去を知っていた。 30年前、太湖派の掌門・趙聞達(ジャオウェンダー)が子を失って伏せった時、趙敬は看病に精を出して取り入り、掌門の養子に収まったという。 それからは誰もが知る通り、趙敬はとんとん拍子に成り上がった。 「卑しかった頃の姿を知る父が邪魔だったのね? あなたの過去を知る者は全て惨殺されている、偶然とは言わせないわ!」 「なぜ偶然ではないと?その目で見たのか?」 しかし張成嶺(ジャンチョンリン)が証拠を持っていた。 張成嶺は父が葉白衣(イエバイイー)宛に残した文を持って来た。 文によれば20年前、容炫が正気を失ったのは趙敬のせいだったという。 趙敬は腕比べで容炫が負傷すると踏み、高崇の剣に毒を塗っていたのだ。 この期に及んでも趙敬はまだ自分を罠にはめるつもりだと抵抗したが、その時、小怜が思わぬ証人を紹介する。 それは自害した高崇の大弟子・鄧寛(ドンクワン)だった。 あの時、鄧寛は死んだと思われていたが、混乱の中で失踪していた。 「趙敬が私を陥れた…師父…師父に申し訳ないことを…」 鄧寛は趙敬に捕らわれ術により傀儡にされ、英雄大会で師匠を告発してしまったという。 小怜は必死に大師兄を探し出して懸命に治療したものの、快復には程遠いと嘆いた。 ついに趙敬の化けの皮が剥がれた。 温客行は自らの手で両親の敵に制裁を加えながら罪を認めるよう迫ったが、趙敬は敗北ではないと強がる。 むしろ自分が江湖に大波乱を起こし、思う存分、痛快に生きたと言い放った。 「苛烈に死んでやるわ!…殺せ!私がもたらした暗闇の中で生きるがいい!ぶははは~!」 趙敬は殺される覚悟で温客行に斬りかかったが、温客行は止めを刺さなかった。 …ディエ、にゃん、師父、高盟主、阿絮、私が選んだ道は正しいか? 趙敬は全身の筋脈を断たれ、倒れたまま動けなくなった。 温客行は不安そうに周子舒を見たが、周子舒は安堵して微笑んでいる。 すると蝎王が義父に薬を飲ませた。 「義父、あなたは弁が立つ、あなたの言葉にほだされてしまう だから今後はしゃべらないでください」 趙敬はてっきり傷薬だと思って飲み込み、声を失った。 温客行は周子舒に白衣剣を返した。 騙された周子舒は怒り心頭だったが、温客行は罰なら帰ってからにして欲しいという。 「人生で今が一番、幸せなんだ」 すると張成嶺が駆けつけ、久しぶりに3人揃って帰ることにした。 しかし莫懐陽は鬼谷の谷主を見逃さない。 「谷主、どこへ行く?…悪事を重ねた趙敬は当然の報いを受けた だが我々が集結したのは趙敬ではなく鬼谷を討伐するためだ」 温客行は潔く自分が鬼谷の谷主だと認めた。 そもそも鬼谷に入ったのは父がここにいる大勢の友人たちに裏切られた結果だという。 しかし莫懐陽は甄如玉が落ちぶれたのは迫害されたからではなく、容炫の片棒を担いで武庫の秘密を隠したからだと言った。 「だからお前を成敗する!」 すると周子舒が白衣剣で温客行を制し、師弟を成敗するなら自分を倒してからだという。 「出しゃばるな」 その声は葉白衣だった。 つづく (  ̄꒳ ̄)ここまで畳み掛けて来ると…ちょっと疲れるw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.08.25 23:31:25
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