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カテゴリ:屏里狐~私の愛する守り神~全22話
屏里狐 The Screen Foxes 第16話 その夜、ふと目を覚ました鄭雪景(テイセツケイ)は回廊へ出た。 するとちょうど瓊花(ケイカ)がどこかへ出かけて行くのを見る。 最近、どこか様子がおかしい瓊花、そこで雪景はこっそりあとをつけることにした。 一方、秦毓(シンイク)は穆府大園の中庭に娘たちの入った檻を並べた。 そこへ瓊花がふらふらと入ってくる。 帰元(キゲン)は瓊花を檻に入れたが、術が解けた瓊花が正気を取り戻し、逃げようとした。 しかし帰元に鍵をかけられ、脱出できない。 「100年の間この日を待ちわびていた…」 秦毓は術をかけるべく9人の娘の生気を集め始めたが、その時、思いがけず雪景が飛び込んできた。 「そこの老妖怪!やめなさいよ!」 雪景は帰元が例の老婆の一味だったと知り憤慨した。 すると秦毓は自分を老婆だと思うのかと尋ねる。 「だって見たところ60歳は超えているわ、立派な老婆でしょう?」 「ふっ、友だちを助けたいならそなたが身代わりになるのだな」 秦毓は雪景から生気を奪い始めたが、雪景は咄嗟に霊犀(レイサイ)屏風を呼んだ。 こつ然と現れた霊犀屏風、そこで帰元が戦いを挑んだが、屏風の凄まじい光に吸い込まれそうになってしまう。 驚いた秦毓は咄嗟に背後に回り、雪景の頭に札を貼って眠らせた。 「帰元、娘を見張っておくれ、亥の刻の間にやり遂げなくてはならぬ」 秦毓は再び9人の生気を集めようとしたが、その時、腰にぶら下げた鈴が鳴った。 「旧知の者が現れるゆえ、そなたは去れ」 中庭に余琰が現れた。 秦毓は100年ぶりに余琰に再会、しかし余琰が自分を覚えていないと知る。 「己がなぜ封印されたのか覚えておらぬのか?!」 「お前が何を知っていると?!」 「まさか記憶を失ったとは…」 「全てではない、ある時期のことだけどうしても思い出せないのだ」 秦毓は余琰が何も知らずのうのうと暮らしてきたと知り愕然とした。 そこで方術を使い、余琰に100年前の記憶を思い出させてしまう… 当時、定風(テイフウ)山の大王・赤煞(セキサツ)大人として恐れ知らずだった余琰 偶然にも母・秦毓と一緒に東瀛(トウエイ)からやってきた娘・元桃(ゲントウ)と竹林で出会った 2人は瞬く間に恋に落ち、桃林で密会を重ねたが、2人の交際に大反対した秦毓により無理やり引き離されてしまう 桃ちゃんがキタワ───o(≧∇≦)o────♪ 思い詰めた余琰と元桃は駆け落ちすることにした しかし2人を追ってきた秦毓が阻み、余琰に一撃を与えてしまう 『この妖魔を殺さぬ限り悪縁を断てぬのだ!』 『母上!私が悪いの、殺すなら私を!』 焦った秦毓はさらに余琰に方術を放ったが、咄嗟に余琰をかばった元桃が身代わりになって倒れた 『元桃!』 『桃児!』 秦毓は逆上して余琰を吹き飛ばし、とどめを刺そうとした 『…殺すがいい、この世に残されてもどうせ独りきりだ』 すると余琰はそこで卒倒してしまう… 余琰は忘れていた記憶を取り戻した。 どうしても顔を思い出せなかったあの娘は雪景ではなく、元桃だったのだ。 「秦毓…お前か!すんでのところで私を助けたのは誰だ?!」 「修行中の仙人だ、術を磨くためだと称してそなたを封印した」 すると秦毓は自分の法力が勝っていれば、あの場で余琰を殺せていたと嘆く。 余琰は当時、まだ未熟だった秦毓の法力のせいで元桃が死んだと非難したが、秦毓は鄭雪景より大事な存在をようやく思い出したのかと呆れ果てた。 「なぜ執念深く私を追い続けるのだ?!」 「聞きたいのはこっちの方だ!桃児に何と言って駆け落ちしたのか忘れたのか?! ″生涯、愛するのは元桃だけ、たとえ死に別れても決して忘れない、永遠に愛し続ける″と…」 「なぜお前が私の言葉を知っているのだ?! 確かに元桃に誓った…しかしあの頃のことは全て記憶から消えていたんだ!」 「もう思い出したのだろう?なら鄭雪景など捨て置けば良い、私と行くのだ」 「だめだ、雪景を連れて帰らなくては…雪景を守り抜くと契約を交わしている」 余琰は話を切り上げ、雪景を解放するよう迫った。 しかし秦毓は拒否、いきなり余琰に毒を放つ。 「桃花呪詛だ、これは愛の呪い、そなたは生涯、誰も愛することができない 誰かを思って心が乱れれば心臓がすぼみ死に至る 私はそなたの想い人を殺す!失った悲しみの中で生きて行くがいい!」 「秦毓…長い時を経て陰険な心根がいっそう邪悪になったな…ゼエゼエ…」 「鄭雪景ともども生き長らえたいのなら、愛することも添い遂げることも諦めよ! 鄭雪景だけではない、他の誰を愛してもそなたは必ず桃花呪詛を受けるのだ!」 余琰は激高し、秦毓に戦いを挑んだ。 すると白笙(ハクショウ)と小黒(ショウコク)が駆けつけ、秦毓は仕方なく撤収する。 ( ꒪ꈊ꒪ )<チッ!今日のところはここまでにしてやる! つづく ( ๑≧ꇴ≦)ちょっとおばあちゃん、動け過ぎなんですけどwww いよいよ佳境に入ってまいりました! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.03.07 20:57:47
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