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カテゴリ:今宵、若様は恋におちる 全38話
春闺梦里人 Romance of a Twin Flower 第28話「運命にあらがう恋」 季銘(キメイ)の厳しい監視の目を盗んで逢瀬を続ける季曼(キマン)と寧鈺軒(ネイギョクケン)。 今日は皓雪堂(コウセツドウ)の中庭で落ち合い、寧鈺軒の差し入れを仲良く2人で食べた。 「この前、そなたを呼び出したのは…その~」 「求婚でしょう?ふふ、衣装を見ちゃったの」 「アハハハ…季曼、一緒になろう」 互いの気持ちを確かめ合い、自然と顔と顔が近づく季曼と寧鈺軒…。 しかし2人の仲を引き裂くように思わぬ邪魔が入った。 「夫人!夫人!…老爺です!」 ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ 季曼は寧鈺軒を裏門から逃がし、慌てて店で待つ父の元へ駆けつけた。 水亦清(スイイーチン)と千怜雪(センレイセツ)には皇商大会の相談役として豪商の帰海一刀(キカイイットウ)を招いたと説明、義父と呼んでいると取り繕う。 季銘は娘が皇商大会に参加すると知り困惑した。 人目を引くような行動は娘の身を危険に晒すようなもの、万が一にも茶幇の娘という身分が知られたら面倒なことになる。 そこで季銘はちょうど帰海号を訪ねた袁朗(エンロウ)に季曼を連れてしばらく航海に出ると話した。 「無理にでも連れ出す、他に手立てはない、完全に寧鈺軒との仲を断つ」 しかしその話を回廊で苜蓿(ムーシュ)が聞いていた。 苜蓿の話を聞いた季曼は父に対抗するため、仮病を使うことにした。 しかしあっさり父に見破られてしまう。 そこで今度は銀子をかき集めて船を買い、脱出しようと思いついた。 すると突然、父に金めの物を没収されてしまう。 「どういうことなの?毎回、父上に見抜かれるなんて…」 「夫人、間者がいるのでは?」 苜蓿の思わぬ指摘に桑葚の顔色が一変、観念して自分が密かに報告していたと認めた。 桑葚は老爺の命に逆らえなかったと謝罪した。 しかしそのせいで小姐を苦しめてしまったと号泣する。 「もうしません」 苜蓿も季曼が来て初めて侯爺の笑顔を見たと話し、2人は互いに必要な存在なのだと諭した。 すると桑葚は自ら寧鈺軒に出航を知らせてくると申し出る。 「そうだ、明日は父上が友人たちと会食に行くわ、港で待つよう伝えて」 皇商大会を開催する檀(タン)王は凌剣星(リョウケンセイ)を転運使(テンウンシ)に任命、海坊へ送り込むことにした。 そこで皇帝は寧鈺軒が邪魔されないよう接待使に秦奕閑(シンエキカン)、指揮使に陶思維(トウシイ)を指名してくれる。 一方、季曼は久しぶりに寧鈺軒と会えるとあってめかし込んでいた。 すると突然、会食に出かけるはずの父が現れ、季曼も一緒に連れて行くという。 「出航までは私と行動を共にせよ」 そうとは知らず、言づてを聞いた寧鈺軒は季曼に贈る花を鬼白に買ってくるよう頼んでいた。 鬼白は急いで街に出たが、偶然にも露店の花屋で水亦清と出くわしてしまう。 「ねえ、私たち友だちになりましょう?それなら気まずくないでしょう? もうあんなことはしないから…」 水亦清は寂しそうに帰って行ったが、頑固な鬼白は引き止めることができなかった。 父の会食に強引に同席させられた季曼。 すると友人たちはちょうど年の頃も近い袁朗と季曼がお似合いだと言い出し、喜んだ季銘は2人の相性を見るという。 これに怒った季曼は厠へ行くと言って個室を出たが、一階に降りるとなぜか寧鈺軒がいた。 「どうしてここに?!」 「酒楼に行ったと聞いて急いで来たんだ」 季銘が邪魔をすればするほど深まる2人の絆。 その時、突然、流しの占い師が現れ、寧鈺軒には生涯孤独の相があると言い出した。 季曼は思わず熱い茶を浴びせて追い返し、これからは自分が一緒にいると安心させる。 そこで寧鈺軒は季曼を海坊に留めるため、既成事実を作ろうと提案した。 「つまり…そなたを娶って夫婦になってしまえば君の父上も反対できないのでは?」 季曼が帰海号に戻るとすでに父が待っていた。 「いつ酒楼を出たの?外でずっと待っていたのよ?」 「…仲睦まじい様子を見て邪魔せずに帰ったのだ」 実は季銘は上階から季曼と寧鈺軒が一緒にいるところを目撃していた。 「どちらにしても明日、出航する」 すると季曼は横暴な父に憤慨、つい言い返してしまう。 「占い師をよこしたのは父上ね?ひどいわ、わざわざ心の傷に触れるようなことを… 傷ついた寧鈺軒を私が守って幸せにしたい」 「黙れ!お前たちは幸せにはなれぬ!一緒になれば2人とも不幸になるだけだ!」 「納得できないなら1人で出航して!」 季銘は思わず手を挙げようとしたが、何とか思いとどまった。 「明朝出航し、二度と海坊へは戻らぬ、私が生きている限り寧鈺軒とは一緒にさせぬ!」 その夜、追い詰められた季曼は桑葚に頼んで父に眠り薬を盛って帰海号を抜け出した。 県衙ではすでに婚儀の飾り付けを終えた寧鈺軒が出迎えてくれる。 すると季曼は急にしゃがみ込み、涙があふれ出した。 「緊張しているし…何だか怖いの」 「大丈夫、私がついている、でも嫌なら片付けるよ」 「ふふ、私が嫌なはずないわ」 季曼は母屋で花嫁衣装に着替えた。 父に祝福されない結婚だと思うと心から笑えなかったが、幸せになればいつか分かってくれるだろう。 その時、突然、袁朗が現れた。 「過ちを止めに来たんだ!」 つづく ( ;∀;)水姑娘、切な…くない?何でだろうwww お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.11 22:57:04
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