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カテゴリ:星河長明 運命の妃と不滅の帝 全25話
星河长明 Shining Just For You 第7話 天啓(テンケイ)のあばら家に潜伏する夜北(ヤホク)の長公主・七海怜(チーハイリアン)と勇士たち。 するとその夜、侵入者が現れる。 物陰に潜んでいた楚夜(ソヤ)は背後から剣を突きつけたが、侵入者はあの疫病神・葉凌霜(イェリンシュァン)だった。 凌霜は長公主と再会、これまでの経緯を説明した。 今は朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)の行方を探るため欽天監(キンテンカン)に入り、主事になったという。 楚夜は葉凌霜が晁(チョウ)皇に寝返ったと誤解、始末しようと言ったが、公主にたしなめられて引き下がった。 七海怜は夜北を救うため、晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)を暗殺するために来たと明かした。 「危険は承知の上よ…」 実は晁皇は大淵古(ダイエンコ)が放った″衡辰天火(コウシンテンカ)″でも無傷だったという。 七海怜は晁皇の鎧に秘密があると疑っていた。 すると凌霜は天妃から聞いた話を思い出し、確かにあり得るという。 「天妃娘娘いわく晁皇の鎧は夸父(コホ)族の鉄で河洛(カラク)族が仕立てたとか 他人には決して触れさせないそうです」 「だとしたら勝ち目はある、星瀚(セイカン)大典に紛れて闇討ちを…」 七海怜は礼服姿の晁皇なら自分の星辰の力で倒せると期待した。 凌霜は傲慢な晁皇を警戒し、まず自分が下調べをすると申し出て帰ることにした。 すると七海怜は凌霜を見送りがてら、これからは公主ではなく姉と呼んで欲しいという。 「阿蕊がいない今、代わりに私を姐姐と呼んで」 宮中に戻った凌霜は早速、雲紋(ウンモン)に彧修明が天火を浴びても無傷だった理由を聞いた。 しかし雲紋の話では晁皇の強さは当世最大の謎であり、解き明かせる者などいないという。 「いるとすれば君しかいない」 「でも雲笈(ウンキュウ)楼は警備が厳しくて皇帝の許可がないと入れない 欽天監でも太史局の官吏だけなのよ?」 墨(ボク)石の件が太宰(タイサイ)・樊如晦(ハンジョカイ)の耳に入った。 そこで樊如晦は皇帝に謁見し、国威を示す星瀚大典をできる限り盛大に行いたいと上奏、さらに金12万銖(シュ)、銀1000万毫(コウ)を工面して充当するよう進言する。 彧修明は尚書に任せ、あらゆる苦難に遭った十数年を思えば金銭の心配など取るに足らないと笑った。 さらに樊如晦に故郷である衛(エイ)の風物・静炎盞(セイエンサン)を下賜する。 「衛の地が懐かしい…朕は12歳の時、そなたの家に預けられたな、これを贈ろう」 彧修明はひとしきり樊如晦をおだててから、本題に入った。 「そうだ、星瀚大典の工事で欽天監と司空監が黒曜石の代わりに墨石を用い、差額を横領している 調べはついている、首謀者は管宜(カンギ)だ、任せたぞ?」 管宜が横領罪で捕まった。 欽天監の監正(カンセイ)・狄蘭章(テキランショウ)は凌霜に仕事を引き継がせることにしたが、凌霜は新任の自分より適任者がいるという。 「司空監の主事・顧惘然(コボウゼン)は正直もので仕事ぶりも緻密です 能力に見合う責務を任せてはどうですか?」 「君の判断で決めれば良い」 司寇(シコウ)監に汚職事件を裁くよう勅命が下った。 家職から報告を聞いた樊如晦だったがすでに了承済み、皇帝の″明察″により管宜が首謀と調べがついているという。 司寇監にもこれ以上、追及しないようすでに手を打っていた。 樊征(ハンセイ)はまた父のおかげで難を逃れたが、激高した父に追いやられてしまう。 するとその夜、樊昌(ハンショウ)から賂をもらった牢兵が管宜を始末、骸を梁から吊るして自害に見せかけた。 宮中は激しい雨になった。 界諸嬰(カイショエイ)はびしょ濡れになりながら嘆願を続けていたが、それを見た皇帝は流石に胸が痛む。 「あやつを帰らせよ、明日の午後に出直させろ」 翌日、界諸嬰はようやく皇帝と謁見した。 皇帝は詳細を明かさなかったが、界諸嬰を禁軍に戻し、屋敷に霊安の間を設けることを許してくれる。 しかし大罪を犯して死罪になった父を弔いに来てくれたのは謝雨安(シャウアン)だけだった。 界諸嬰は心から感謝したが、その時、家族ぐるみの付き合いだった樊如晦が樊平(ハンヘイ)と一緒にやって来る。 すると樊如晦は皇帝が界海天(カイカイテン)に積年の恨みがあったと吹き込み、今後は自分を頼れと励ました。 界諸嬰は友である樊平から父の遺書を受け取った。 訃報を聞いた樊平が急いで界府に駆けつけたところ夫人が服毒しており、遺書を託されたという。 「樊兄、かたじけない」 「会いに行きたかったが父に止められていた、陛下に知られたらお前に不都合になるからと」 「ごもっともだ、母を看取ってくれて感謝する」 界海天は永遠の別れに際し、息子が健康で良き妻子に恵まれるよう願った。 …己の決断を悔いたことはない、この結末は予想していた… すると父の手紙を読んだ界諸嬰はそのまま泣き崩れてしまう。 そこへ七海怜が現れ、黙ってそばに寄り添った。 「父は陛下を恨むなと…では誰を恨めばいいのだ?」 「分からないなら誰も恨まないで、楽しいことだけ思い出すの」 「今の私には無理だ…」 「でも私たちの思い出を忘れないで、約束よ」 七海怜が帰る頃には雨が病んだ。 すると帰路で霍陸(カクリク)と名乗る男が現れ、自分も晁皇に恨みを持っているという。 霍陸は子供の頃、苦役を課された末に殺されそうになったところを界監正に救われていた。 「星瀚大典が近い、根回しも済ませた、祭典の席上で界大人の無実を訴えるつもりだ」 実は霍陸は鎮北大将軍・蔡驂(サイサン)の配下だった。 「七海怜は誘いに応じました」 「はお、腰抜けの界諸嬰より夜北の長公主が使えるとはな」 当時、彧修明を卑賎出身の子供と侮っていた蔡驂。 まさか長年、戦を勝ち抜きながら、最後は夢破れて自分が彧修明の臣となるとは予想外だった。 「樊如晦が大典でお前に便宜を図る、彧修明が死ねば我が軍が1日で天啓に攻め入るだろう 天下は我ら蔡家のものだ!」 蔡驂は功を立てた霍陸に何が欲しいか聞いたが、霍陸は恩人の力になれただけで十分だと言った。 白露は立ち入り禁止の雲笈楼に何とか忍び込むことにした。 警備が厳しいのは正門だけ、そこで裏から入り込めそうな場所を探してみる。 するとちょうど応急措置した壁の穴を見つけ、蹴飛ばして忍び込むことに成功した。 まさか皇帝が中にいたとも知らず…。 広い殿内には珍しい書物が並び、白露は目を輝かせた。 「雲紋、帝星宜鑑(テイセイギカン)が全巻、揃ってるわ!」 その時、突然、誰かの声がする。 「雲笈楼に侵入したのは何者だ?」 彧修明は声色を変え、背後からそっと白露に近づいた。 「私は書物泥棒を捕まえに来たのよ!」 白露は急に振り返って曲者の胸ぐらをつかんだが、皇帝だと気づいて驚愕した。 「そなた、誰と話していた?雲紋とは?」 すると琥珀石の雲紋は自分の声なら聞こえていないと教え、しらばくれるよう助言する。 「何のことやら、私には全然、分かりません」 白露は独り言を言う癖があると嘘をつき、尊敬する皇帝の偉功(イコウ)を知りたくて来たとごまかした。 白露が自分に関心があると知って悪い気はしない彧修明。 そこでなぜ自分を尊敬するのか聞いた。 「陛下は17歳にして夸父族と巨石で戦い、単身、谷に乗り込んで60人余りを血祭りに その後、自ら奚(ケイ)・唐(トウ)・曹(ソウ)・欒(ラン)の4つの地へ征戦 夜北の戦も含め、17年の不敗を誇るからです!ʕ•̀ω•́ʔキリッ✧ つまり…ご年齢は30代半ばかと」 「計算が早いな」 しかし巨石の戦いでは巨人の夸父族に囲まれ、皇帝を除き全滅したという。 「そなたが目にするのは記された結果のみ、誰も過程を気に留めぬ」 皇帝に見逃してもらった白露は遅くまで雲笈楼で書物を読みあさった。 するとある橋に関する記述を見つける。 ″眠師橋(ミンシキョウ)は含真(ガンシン)の地に架けられ、傍に古い宮殿がある、そこは歴史ある土地、言い伝えでは古代は真師(シンシ)の神通力により守られていた、噂によればこの地ではよく不思議なことが起きる″とある。 「雲紋、眠師橋って真師と関係があるの?真師って?」 「真師は伝説に登場する種族だ、不死身で数百年を経ても老いることがない 全知全能であらゆる神秘に通じている」 白露はもし彧修明に真師の力があれば衡辰天火の術も逃れられるのではと考えた。 しかし雲紋はなぜか憶測に過ぎないと冷たい。 そこで白露は皇帝に探りを入れることにした。 翌日、皇帝に白露から箱が届いた。 侍衛の凌雲(リョウウン)は贈り物なので中を確認していないという。 「朕を謀殺する仕掛けかもしれぬ…ふん、あんな小娘など恐るに足らぬわ」 とは言ったものの、彧修明は恐る恐るふたを開けた。 つづく ( ゚ェ゚)それにしても若いわ… ( °◊° )え? ←視聴者 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.21 23:29:22
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