保険仲立人の一言

梧陵さんの造った広村の堤防
相変わらず全国的に金属盗難が多発しているが、とうとう「防潮扉」の盗難事件まで起こっている。唯々あきれるより他ない。松阪市の海岸堤防では6日、一度に2基の防潮扉(アルミ合金製)が盗まれている。南伊勢町、鳥羽市、伊勢市でも、立て続けに防潮扉の付属品などが盗み出された。夜間、重機やクレーンなどで防潮扉をつるし、ボルトを外す手口で盗み出しているようだ。盗んだ金属は加工会社などで換金している可能性が高い。防犯対策として、防潮扉や施設の金属製品には、一度取り付ると専用工具がないと取り外せない特殊なボルトで固定することとし、順次取り換えている。 防潮堤は津波や高波を防ぐための大切な防災施設である。通常は役に立つことはないが、いざというときに住民の命と財産を守る最重要な砦だ。世界各地の沿岸部で多発している津波や高波の甚大な被害を思い浮かべたらいい。大量殺人に繋がる重大事件で、単なる窃盗事件ではない。犯人はこのことに気づいて欲しい。せめて盗人にも、3分の「仁愛」を持って欲しいと願うのは無理だろうか。 一方、江戸時代末期、和歌山県広村を襲った津波で大勢の人や財産が失われたが、醤油醸造家(ヤマサ醤油7代目)の浜口梧陵さんは、莫大な私財を投じて堤防や住宅を作り、その後の村の安全を守った。住民の安全と失業対策までも兼ね備えたすばらしい事業といえる。今でもそのりっぱな堤防は残されている。梧陵さんは、生ける神として、小説家小泉八雲に紹介され、今でも世界中にその名を馳せているすばらしい先人の一人だ。最近日本でも、「稲村の火」の主人公としてよく取り上げられている。
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