テーマ:エコライフの工夫♪(808)
カテゴリ:エコライフ
いまでは誰もが省エネを口にするようになりました。
でも、実行となると、まだまだ普及していません。 とくに、失業者など生活の苦しい家庭では、そんなことを考える余裕もないでしょう。 ドイツでもそうです。 それに、長期失業者用の手当てや生活保護の受給者には、暖房費などの一部が支給されるので、省エネへのインセンティブが働かないのだそうです。 そこに注目したのが、カソリック慈善団体「カリタス」のフランクフルト支部が2006年から実施している省エネサービスプロジェクト。 フランクフルト市、市のエネルギー供給企業、民間の会社との協力で行われています。 プロジェクトではまず、長期失業者の希望者の中から適性な人に、省エネアドヴァイザーのコースを受講させます。 受講期間は6ヶ月、理論と実地です。受講者は身に付けた知識をまずは自分の家で試してみます。これで準備完了。 失業手当・生活保護受給者が省エネサービスを申し込むと、アドヴァイサーたちは現場の家庭を訪問して、実情を調べます。 たとえば、照明の電球(ふつうの白熱灯か、それとも省エネライトか)、待機電力の使用状況、水道などをくわしく調べて、省エネ・節水対策でどれだけ節約できるかを計算します。 アドヴァイザーは待機電力を切る、省エネ型の家電の購入、電球の取替え、かしこい洗濯のしかたなどの助言をします。 そして、場合ごとに、省エネライト、省エネソケット、シャワーや水道の節水コマ、トイレの節水装置などを無料で支給します。 この結果、一世帯当たり一年に127ユーロ(二万円ぐらい)の電力・水道費が節約されるようになったそうです。これにかかる設備費は69ユーロでしたから、すぐに元はとれたということです。 二酸化炭素の排出がこの分、少なくなったのももちろんです。 このプロジェクトは、 ・失業者の養成によって、新しい職種の道を開く ・貧しい家庭での省エネ・節水を促して、家計を楽にし、補助する側の市の負担も軽くする ・CO2を削減して、環境に貢献 の一石三鳥というわけで、数々の賞を受けています。 今後はもっと拡張されて、社会住宅やカリタス自身が経営する施設での省エネサービスも計画されているそうです。 フランクフルト以外のカリタスでも同じようなプロジェクトが始まっています。 この試み、たしかに規模からいったらとても小さくて、二酸化炭素削減も量的には微々たるものです。大企業がボーンと省エネ対策したり、飛行機をドーンとやめる方が、効果は絶大なはず。 それでも、こういうプロジェクトはとても好感がもてます。 まず、無駄はしない、という基本姿勢が好き。 政治家が言葉だけで偉そう言うばかりの環境「政策」とちがって、すぐに実践され、すぐにお金という形で目に見えてあらわれるところに納得がいく。 そして、徐々にではあっても、生活の中に浸透して、私たちのライフスタイルを変えていってくれるのもうれしい。 小さいニュースだけれど、広く伝えたくなりました。 ちなみに日本にも 省エネライト 省エネソケット 節水シャワーヘッド 節水コマ はピンからキリまで、色々な商品があるようですね。 最初は少々設備投資がかかっても、一年ぐらいで元がとれるのではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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