テーマ:海外生活(7771)
カテゴリ:日常生活
文化のちがい?ウオシュレット
この本にもくわしく書いた話ですが、日本にあって、ドイツになくて、一番欲しいものの一つが、ウオシュレット(シャワートイレ)です。 近頃はあるにはあるのですが(家庭用品のメッセで見たことあり)、日本の十倍以上の値段で手が出ないし、普及もしていません。 あんなすばらしいものを、日本はどうしてドイツに売り出さないのだろうかと思って、TOTOにメールを出したところ、規格などのちがいから、輸出の予定はありません、という丁寧なご返事をいただきました。 ところがインドに行ったときに、しばしば、トイレの横に小さなハンドシャワーが取り付けられていることに気がつきました。温水こそ出ませんが、暑い国なので冷水で十分。おお、インドは進んでいる!と感激。 日本のウオシュレットのプロトタイプのような装置(冷水が水平に噴射する)が取り付けられているトイレも見つけました。 それで、プーナという町に行ったときに、下町の「金物屋」みたいな店で、この小さなハンドシャワーを買いました。これはヘッドがふつうのシャワーよりも小さくて、ヘッドのところにレバーがついていて水を出したり止めたりするできるのです。 ドイツの水道管の規格は、幸いこのハンドシャワーはこちらのぴったり合うので、さっそく取り付けました。 レバーを押さなければ水が出ないので、湯を出しっぱなしにしてシャワーを浴びることができなくなり、節水に役立ちます。 ヘッドが小さいので、水流が強くなり、あたりに湯が飛び散るのが難ですが、そのおかげでマッサージ効果もあります。 そしてなにより、バスタブの隣がトイレなので、座ったまま、このハンドシャワーをウオシュレット代りに使えるのです。 インドで買った、開閉レバー付きシャワーヘッド posted by (C)solar08 その後、モーリシャス島(人口の三分の一がインド人)やマレーシア(ここにもインド系の人がいる)でもトイレわきのハンドシャワーにはよくお目にかかりましたから、アジア系は昔から水で洗う習慣があると推測されます。 モーリシャスで買ったレバー付き小型シャワーヘッド posted by (C)solar08 私といっしょに日本に旅行をして、ウオシュレットのすばらしさに感激した「旅の道連れ」は、去年、秋葉原で一番シンプルなウオシュレットを購入しました。帰りの飛行機では、「壊れてはたいへん」と手荷物としてもちこみました。透明のポリ袋で何十にも包んだのですが、それでも中身がなんだかはすぐにわかります。上の荷物棚がいっぱいだったので、スチュワーデスさんに別のところに保管してもらいました。さすがJALのお姉さん、ウオシュレットを持たされても眉一つ動かず、笑い一つ浮かべずに、丁寧に持っていってくれましたが、「壊れても責任は負いませんので」という言葉も忘れませんでした。 これを彼はフランスの田舎家に苦心してとりつけました。この家には太陽熱のシャワー以外にはシャワー装置がないので、せめてお尻だけでもいつも清潔にできるようにしたのです。 ところが、ところが、ここに来るドイツ人の友人たちは、みな懐疑的です。女性はとくにそうで、「おっかない」「そんなのなくても私は清潔」(?)などなど、理由をつけて、使おうとはしないのです。 おっかないったって、ビデだって、似たようなものなのですが、ウオシュレットより使いにくいですね。真下から強い水流が噴射するのがこわいのかしら。 どっちかというと、男性の方がこういう新しいものにオープンなのか、女性はこういうタブーゾーンに関して保守的なのか。 どうも理解できませんが、これが文化のちがいというものなのでしょうか。ドイツで普及しないわけがわかったような気がしました。 「連れ」は大満足で、また日本で買いたいと意気込んでいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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