テーマ:日々自然観察(9879)
カテゴリ:エコライフ
昨日、こちらのテレビで「日本の自然(正確にいえば日本の野生)」というタイトルで、釧路のタンチョウヅル、大鷲、シマフクロウ、日本アルプスの山々、地獄谷のサル(これはしょっちゅうテレビに登場)などを美しく紹介していました。
今秋、北海道に行ったときも思いましたが、日本てほんとうに自然が美しく、まだ野生さが残っていて、すばらしい。 北海道にヒグマ、本州にツキノワグマが生息しているという事実だって、驚きです。 そういえば、ドイツでは100年近くぶりに、オオカミがまた出没(もちろん森だけです)しはじめたといううれしいニュースが聞かれています。オオカミはふつうは人間には悪さしないからね、野犬よりも怖くないです。 自然が身近にあると、その価値が実感できないという面がありますね。 大昔、山梨県に5年間住んでいたときのこと、富士山のふもとの富士吉田市の中学校でちょっとだけ教師をしたことがあります。 富士吉田市は、登山口もあるまさに富士山の町です。いつも買い物をしていたイトーヨーカドーの屋上からは富士山と対面することができて、感動的でした。 勤務した中学校の教室の窓には、富士山が窓いっぱいにおさまるほど迫っていました。 冬の青空を背景にした富士山は、それはそれは圧巻でした。 生徒たちに「あなたたち、こんなすばらしい富士山が目の前に見えて、幸せだねえ」と言ったら、ある男子生徒は 「先生、富士山なんてくえねえがー。原宿の方がずっとおもしれー」とうなりました。 そっかー。外から来たもんには、堂々とした富士山の全景はすばらしくても、毎日見ている人には「食うこともできねえ」存在なんだね。 たまに行く原宿の方がいい。ま、そんなものかもしれませんね。生徒達は、東京出身の私よりも、原宿の店のことが詳しいので、おかしくなりました。 たまたま、この中学校の先生の中には、富士山信仰をもってらっしゃる方がいて、これもすばらしいと思いました。 毎日、朝起きて、富士山をおがむとか。 自然の中に、生きる力を感じるのでしょうか。 シマフクロウはアイヌの神(コタンコルカムイ)だそうです。 昨晩のテレビで、じっくりシマフクロウを見ることができましたが、神にされたのもうなづける賢そうなお姿でした。 こういう自然の中に神を見る宗教というのは、キリスト教のような一神教よりも好感がもてます。 そういえば、母方の祖母は、毎日、お経を読んで仏前にお花を供え、神棚にご飯などを供えておがみ、さらには、正月には便所の神様とか、さまざまな場所の神様にもお供えしてたっけ。 おまけに、彼女の娘(つまり私の母)をキリスト教系の学校/大学に送り出したのだから、まさに多神教。こういう軽さがいいわ。 工業国なのに、日本の自然はすばらしい。これがいつまでも宝として保たれますように。「食えないわ」なんて言わないで。あの生徒たちも、今はいい年したおじさん、おばさんになってるんだろな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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