テーマ:海外生活(7771)
カテゴリ:エコライフ
暑いです。暑さで頭がもうろうとして、ふだんでも働かない頭がもっと働きを止めています。
何も手につかないから、整理整頓をしました。 たんすの奥から、古いバッグがぞろぞろと出てきました。 私はファッションにこだわるわけではないので、バッグをそう買った覚えはないのに、どうしようもないバッグがたくさん。中には母からのお下がりも後生大事にとってありました。 でも、これをただ捨ててしまうのはもったいない。でも、市のリサイクルセンターに持ち込むほどの物でもないし。 昔はフライブルクには(ほかの市でもですが)大型ゴミの日というのがあって、家具でも何でも家の前の道路に出すろとができ、それをあさる人もたくさんいました。フリーマーケットに出す業者も車でうろうろゴミあさり、私も夜中にゴミあさりをしたものです。留学生時代はこのおかげで、マットレスも椅子も羽布団すら調達したものです。子供の勉強机すらもね。 制度が変わって、今では一年に二度だけ大型ゴミの無料引き取りを申し込むことができるだけ。申し込んだ人の家の前だけに、大型ゴミが積まれるわけですが、あまり良いものは見つかりません。昔は良かった。 それでも、ご近所ではよく、歩道に「差し上げます」という札といっしょに本などが出されていることがあり、私はよく推理小説を拾ってきて読みます。推理小説というのは、一度読んだら、二度とは読まないから、買うのはもったいないの。 それで今日は、物は試しと、大きな段ボール製の引き出しに古いハンドバッグやショッピングバッグ(一応すべて革製。でも古い)数個と、照明器具(20年前に照明器具デザイナーに特注したものなのですが、アンティークの方が好きになって、とりはずしてとっておいたモダンなもの)を入れて、「テイクアウト用、ランプは機能します」と書いて家の前の歩道に出しておきました。 お天気が良すぎて、暑いので、雷雨が来ると予想されていて、びくびく。 暑いのでいつのまにか昼寝をして、目が覚めたのが午後4時。 もう一つ、銀座でたった1000円で買ったバッグを見つけたので、これも出そうかしらと外に出てみたら あっらー、段ボールの箱ごと、すべてが消えていました。うー、大成功。 あんなものでも、誰かが使ってくれると思うと、うれしいです。ただね、バッグというのはとても個人的だから、なんだか古い下着を他人がもっていったような、気恥ずかしさも覚えます。 そういえば、一年ぐらい前にも本をたくさん家の前に出しておいたことがあります。 ドイツの1994年発行の百科事典24冊その他、小説とかよりも環境関係の面白みに欠けるドイツ語と日本語の本。 まず最初に百科事典だけを出してから、家に戻って(3階)、他の本をかかえて降りてきて見たら、たった5分の間に百科事典は消えていました。 ここは住宅地で、それほど人通りの多い通りではないのに、すごいもんです。 そして、何十冊かの本も、どんどん消えていき、ドイツ語の本は一冊も残らず、日本語の本も3冊を残してすべて消えました。 「この辺りに日本人は住んでいないのに、いったい誰が読めもしない本をもってくのかしら」といぶかりつつ、買い物に出かけて、戻ってきたら、家の前で一人のおっさんふう青年が日本語の本をめくっています。 「その本読めるの?もってってくだされば、うれしいですけど」と後ろからいきなり話しかけたら、おっちゃん風青年はおどおどした調子で、アクセントのあるドイツ語で、「ぼ、ぼくは日本を習っているんです、ほら、単語カードももってます」と日本語の単語(「放送」とか「放牧」とか書いてあった)カードを見せてくれました。 「あなたはフランス人でしょう?ドイツにいらして日本語を習っていらっしゃるとは。もっと日本語の本が欲しいですか」と聞くと、「はい、はい、欲しいです」と。 それで、見ず知らずの人、それも男性を家に「連れ込む」のはなんですが、まあね、若い女性じゃないからね、彼を家の中に入れて、まだある不必要な本をあげてしまいました。フランス人おっちゃん学生はリュックがはちきれるほど日本語の本をつめても、まだしょざいなげに立っています。 まさか、お茶をあげるほど気はなかったので、(もしこれがすっごいハンサムのフランス人だったら絶対にコーヒとか出していたと思う、正直言って)、「さあ、私はまだ仕事がありますから、」とドアを指してお帰りいただきました。 というわけで、「もっていって下さい」作戦は毎回、成功。私もそういえば、100m先の家の前から二冊本を拾ってきたっけ。 ドイツ人はこういう拾うことを恥じません。拾う人の中にはすごい金持ちもいます。そういうところ、私は好きです。 そういえば、寝室のかっこいいむくの木のチェストも、今でも使っているアイロン台も、20年前に大型ゴミで拾ってきたものです。娘が拾ってきたパフェ用のグラスもあるわ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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