鏡に向って　はいチーズ

若い頃大好きだった人・・



スポーツ万能で、好奇心旺盛でいくつもの部活経験者だった。




高校時代は山岳部と体操部に所属していた彼。


デート中に宙返りがしたくなったと、公園でいきなり素晴らしい宙返りをみせてくれたり

遊園地ではトランポリンで素晴らしい技をやって見せてくれた。


山にも連れて行ってくれた。彼と一緒なら辛い登山も頑張れた。


大学ではボート部も経験し

デートでボートにも何度か乗せてくれた。


ジョークも飛ばし、小噺もする。話題が豊富でおもしろい。


しかも運動系ばかりではなく、グリークラブにも入っていたのでウタもうまい。


好きで好きで大好きでダイスキで。。。


何もかもがカッコよくて、彼と歩くだけでシアワセだった。


けど当然モテルわけで、当たり前のように複数の後輩たちともつきあっていた彼。




そして最後は　私の気持ちが重すぎて　彼の方から離れていった。




卒業前、将来の夢を話してくれた。


「一日中机に向かって仕事をするなんて考えられない。」
「外を走り回る仕事がしたい」
「刑事になりたい。ちょっと今からそこの白いベレー帽の人を尾行する。」


笑わせてくれた。





別れて１年後に年賀状がきた。

彼の就職先が記されていた。



大阪府警も兵庫県警も受験したはずだし、
当然警察官になるものと思っていた私だったけど



「伊丹市に就職が決まりました。
　　　伊丹に生まれ伊丹で育ち伊丹に骨を埋める人生になりそうです。」


おまけに


「グリークラブはオレらしくない」と言っていたのに


「伊丹市民合唱団に入りました。」って・・・・





あれから３０年。。。。




先日　ひょんなことから

伊丹市のことを調べる機会があり検索していくうちに


なんと　彼が　伊丹市のFMに出演した模様をみつけた。

同姓同名？　いやちがう。


最初は違う人かな？　と思いつつ１５分の番組を見ていた。

市の某室長として今後の取り組み等を話していた。




声は覚えていない。なんだか背中が丸くなって　人柄までまるくなっていた。



なんか、違うひとかなぁ？



そして１５分の放送の最後に

インタビュアーの番組〆のあいさつのあとで

一発ギャグをかましてきたその人物。



その一発ギャグのあとの笑い顔をみて、一気に３０年前にタイムスリップできた。



これこれ。いつもおもしろいことをいって笑わしてくれて

私の笑い声でまた彼が満足そうに笑う



言うたったぞ～～

みたいなイタズラっぽい満足げなカオだ。




パソコンの前で思わずひとりでゲラゲラ笑ってしまった。




市役所でどんなに偉い人になっていても

昔のまんまだったなぁ。。。。



なんだか　うれしくなってしまった。


主人にも娘にも話せない私のひみつ。


ちょっとしあわせな一日