|
テーマ:ワイン大好き!(30388)
カテゴリ:建築・都市・建築家
人類の歴史を俯瞰してみると、 環境のストレスをうけて、 人間・環境系が相互浸透的に影響を及ぼし合い 文化・文明・科学・技術を発展させることで、 環境のストレスを解除してきて、 その後の繁栄を迎えたと見ることが出来よう。 そもそも、猿が2足歩行し、人類が誕生したのは、 アフリカ中央部の温暖な平原が、 地盤の変化で大地溝対の崖となり、 そこから抜け出すためであったという。 人類初期の文明は、メソポタミアにしても エジプトにしてもインダスにしても、黄河にしても、 耕作が簡単に出来るような自然条件の良い所で 始まったようであるが、一度、ある水準の文明を 確立すると、それ以上進歩する努力する必要がなくなる。 それ以降に北方に発展した西洋文明やビザンチン文明などは、 温暖な気候条件でないところで、農作物が頭を使わないと 得られない様な所で生活することを余儀なくされ、 努力して、住みやすい都市文明や農業技術を 培ってきたと考えられる。 中世の安定した西洋文明の時代には、 イスラムの乾燥地帯の文明が、ギリシア・ローマ時代の 文明を解析し、西洋文明を超越していたと言われる。 そして、ペスト等がはやった時代のルネサンスを経て、 遅れていた西洋文明が、中近東の文明を追い越すことが 出来る様になったと考えられる。 より北方の寒冷地で、自然な農業に適さない地域に 至った西洋文明は、努力の結果、より高度の 文明を生み出し、世界を席巻するようになる。 新大陸の荒野に乗り出したアメリカ文明は、 その環境のストレスを跳ね返し、世界最先端のものにして 現在に至っている。 このようにしてみると、環境のストレスが少ないと、 人間・環境系は、進歩がとまり、安定した 停滞したレベルに留まる傾向があり、 より環境条件の悪い所に 後で進出した人類の方が、 それを乗り越えるために努力しより進歩すると言える。 その結果として、 早い時代に文明を築いた国程、 新興国に科学・技術や文化・文明で遅れをとるという現象が 地球レベルで起きているとえいるであろう。 日本周辺で考えてみても、 中国に歴史的に遅れをとっていたが、 帝国主義勢力によるストレスを受け入れることで、 明治から昭和初期の、特に軍需を中心とした 進歩がみられたわけであり、 それにより中国をおいこしすぎて、 太平洋戦線や中国戦線での悲劇を生み出した。 太平洋戦争後の日本の発展も、 戦争と言う環境のストレスにまけたことが、 新たな復興への努力を生み、おきたものである。 オイルショックを景気に 省エネ技術や、一般技術の進歩をみたのも、 環境のストレスをみたからである。 こうして見ると、 昨今の地球レベルでの資源・エネルギー・環境問題は あらなたる環境のストレスであり、 それを解決しようとする意欲により、 新たな次元の文化・文明、科学・技術を生み出す力を 当事国に与えるものである。 現在、中国やインドなど発展途上国だと主張する国々も、 この地球レベルでの環境のストレスを受け入れ 乗り越えることにより、 世界最先端の文明に発展させうるポテンシャルを 生み出すことが出来るのである。 日本は、この環境のストレスを 積極的に受け入れなければ成らないのは勿論であるが、 中国やインドにしても、 いつ積極的に受け入れるかにより、 今後の発展がうみだされることを理解しなければならない。 地球レベルでの資源・エネルギー・環境問題へのとりくみは、 21世紀をリードする文化・文明、科学・技術を 獲得する大きなチャンスであることは、 全ての地上の国、宇宙船地球号の乗員について言えることであろう。 その意味で、途上国にむやみなハンディキャップを与えることが、 途上国のためになるとは言えないことを自覚させるべきである。 環境のストレスを真摯に受け止めた国が、 21世紀文明のリーダーたる資格を有することに成るのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 28, 2007 01:38:05 AM
コメント(0) | コメントを書く
[建築・都市・建築家] カテゴリの最新記事
|
|