機械式時計と煙草でブログ！

　「ドライシェリーのソリッドな喫味」という説明がなされている今回の煙草「アイリッシュオーク」なのですが、シェリー酒を飲んだ事がない私は、この説明では良く分かりません。また「アイリッシュオーク」という名前を直訳すると「アイルランドのナラ」となり、ワインやシェリー酒を入れておく樽の材料であるらしいのですが、結局シェリー酒の味を知らなければ、この名前から味を想像する事は出来ません。いったいどんな味なのでしょう。

　開封時の香りは、あぁ確かに洋酒系なのですが、蒸留酒系統の澄んだ香りと言うよりは、もっと生臭い感じの醸造酒系統の香りです。この香りは、ボルクムリーフ・シリーズの煙草のどれかも同じだったように記憶しています。カットは細かいリボンカットで、手巻きでも行けそうな細かさです。湿気は普通でしょうか。

　これを火皿内径20mmのパイプに普通に詰めて着火しますと、控えめな洋酒系の香りと、バージニア葉の軽い甘味がやんわりと来ました。味も香りもだいぶ遠くから来るような雰囲気で、寝起き直後とかの舌が鈍感な時に吸うと、ほとんど味がないようにも感じられそうです。ただ、トゲトゲしたような嫌味な部分が全くないマイルドな喫味なので、常喫用とか「ながら」喫煙とかには向いていそうです。

　火付きと火持ちは良好です。また燃え過ぎて味が落ちるという雰囲気もありませんから、吸いやすい煙草だと思います。

　喫煙中盤も基本的に同じ喫味が続きます。非常に控えめで薄味なのですが、それを「ドライな喫味」と言えない事はないかも知れません。実際、やや硬質なコクのような部分もあって、それが単なる薄味とは感じさせない所以となっています。

　喫煙終盤も同じ喫味が続き、そのまま喫煙終了。後味はサッパリしていて、残り香は弱く洋酒系でした。
　全体的に見て、ドライな喫味が終始続く渋い煙草でした。単なる薄味ではなく、適度なコクもあって、安っぽさはなかったように思います。こういった煙草は、常喫とか「ながら」喫煙には非常に向いていますし、ある意味安心感もあると思います。そういう意味で選択肢として間違いになる事はないでしょう。ただし、インパクトという面では期待はできないので、ガツンと行きたい場合は適当ではないと思います。

　フラットにスイスイと吸いたい時には打って付けです。


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