機械式時計と煙草でブログ！

　今回のパイプ煙草レポートは、デンマークの人気パイプ作家イエス・コウノウィッチ氏のブランドから出ている「T15」です。軽いイングリッシュ・ミクスチャーだとの情報なのですが、どんな煙草なのでしょう。

　開封時の香りは、硬質且つドライな雰囲気のラタキア臭がメインで、それに微妙に魚の干物のような匂いが混ざります。あまりネバネバした感じではないので、どちらかと言えば取っ付きやすいラタキア臭だと思います。カットは中くらいのリボンカットと細かいラフカットの混合で、湿気はやや渇き気味に感じます。

　これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、非常にライトなラタキア臭と、同じくライトな出汁系の味が来ました。まぁ、ライトと言えばライトなのですが、薄味とも取れる喫味で、取っ付きやすいと同時に手応えもあまりないような感じです。こういう感じであれば、ほとんど身構えずに軽い気持ちで吸えるので、「ながら」喫煙には向いていそうです。また、ラタキア入門とかにも良さそうです。味や香りの方向性としては、かなり一般的なラタキア物の範疇で、ライトな以外の特徴は感じられません。

　火付きと火持ちは普通です。乾いた感触だったので、やや硬めに詰めたのですが、火種の扱いは難しくありませんでした。

　喫煙中盤以降もライトなラタキア味が続きます。本当にライトな喫味で、ラタキアはラタキアなのですが、ラタキアからイメージされる重厚さがありません。ある意味、例えばタール1mgのスーパーライト系の紙巻煙草のような手応えで、少し好みが分かれそうです。

　喫煙終盤も同じ調子で、結局そのまま喫煙終了。後味は非常に軽くて硬質なラタキア味で、残り香も軽いラタキア臭でした。
　全体的に見て、硬質で取っ付きやすいラタキア物で、非常に軽い喫味が終始続く煙草でした。私がラタキアと聞いてイメージする重厚さはなく、悪く言えばスカスカな出涸らしかとも思える喫煙でした。こういう喫味は、お気楽に身構えずに吸えるので、「ながら」喫煙や、とりあえず何か吸いたいというような場合に打って付けなのではないでしょうか。まぁ、でも、面白味はないかなぁ。

　重厚なラタキア派の方には向かないかと思いますが、お気楽派には適したラタキア物です。お気楽に試してみて下さい。


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