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MLBコラム5

 ●MLBコラム5●

「661&312」・・・4月15日UP


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2003-09-07 「負け越しから大投手へ」
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23年ぶりの20敗投手となってしまったタイガースの「マイク・マロース」・・・
果たしてこの26歳の有望株投手は、来年以降立ち直ることができるのか??

過去のMLBで、大きく負け越したあとに飛躍した大投手たちを探る!!

20世紀初頭の大投手「ウォルター・ジョンソン」
MLB最多の110完封、史上2位の417勝、最多勝6度、防御率1位5度、奪三振王12度、7年連続11度の防御率1点台を記録するなど歴代最高の投手とも言われる”ビッグ・トレイン”だが、3年目の1909年には13勝25敗と大きく負け越してる。この時点で32勝42敗という通算成績。
しかし翌年から、2度の30勝を含む10年連続20勝以上で、見事に飛躍を遂げた!!

1970年代最高の投手の一人「スティーブ・カールトン」
1967年から3年連続で二桁勝利をあげ、大エース「ボブ・ギブソン」と並ぶカージナルスの先発の柱に成長したかと思われたが、1970年、10勝19敗と大きく負け越してしまう。
しかし翌年に初の20勝をあげ、フィリーズに移った’72年には自己最多の27勝!最下位チームからは異例の「サイ・ヤング」賞に輝く。
が、翌年は自己最悪の20敗(13勝)を喫する。しかしまた翌’74年から9年連続で勝ち越し、球界を代表する左腕となっていく。

現役では、あの「グレッグ・マダックス」
’90年代最高の投手も、2年目の’87年には6勝14敗という今では考えられない数字を残している。
しかし翌年からは、負け越しはおろか15年連続15勝以上という安定ぶりで、「サイ・ヤング」に並ぶMLB記録を打ち立てている。
出足につまずいた今季もようやく「らしい」本来の投球内容が戻ってきて、前人未到の「16年連続15勝」まであと1勝に迫っている。

今シーズンのデトロイト・タイガースは記録的な勝率の低さ・・・、6勝20敗のマロースはその象徴のようになってしまっている。また彼だけでなく、ネイト・コルネホ(6勝14敗)、新人のジェレミー・ボンダーマン(6勝18敗)も大きく負け越している。

確かにそう簡単に拭える屈辱ではないのかもしれない。しかしその屈辱をバネに大投手へと成長した投手達がいるのもまた確か。
この3投手が、いずれ素晴らしい飛躍を遂げMLBに君臨する日が来ないとは、誰にもいえない。

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2003-10-11 「日米通算3000奪三振達成!」
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ドジャース・野茂英雄が今シーズン最終戦で、日米通算3000奪三振(日本で1204個、MLBで1802個)を達成。
120年を越えるメジャーの歴史上でも3000奪三振到達者はわずか12人、
日本プロ野球では、4人しかいないという物凄い数字なのである!!
そこで今回は、あえて日本球界に当てはめてこの記録を検証する。


日本プロ野球・通算奪三振 
( )内数字は奪三振率  ※は現役
 選手名最終
所属
通算
奪三振
通算投球回
( )は登板数
奪三振率
金田正一読売44905526.2 (944)7.31
米田哲也近鉄33885130 (949)5.94
小山正明大洋31594899 (856)5.80
鈴木啓示近鉄30614600.1 (703)5.99
 野茂英雄 ※LA30062838.2 (422)9.53
江夏 豊西武29873196 (829)8.41
梶本隆夫阪急29454208 (867)6.30
稲尾和久西鉄25743599 (756)6.44
工藤公康 ※読売24382831.1 (497)7.75
村田兆治ロッテ23633331.1 (604)6.38
10村山 実阪神22713050.1 (509)6.70

奪三振率は、9イニングスあたりの奪三振数


通算奪三振と通算投球回の上位4人は全く同じ顔ぶれになっているなかで、
投球回では歴代30位にも入らないのに奪三振数で5位につけている野茂の存在は、やはり際立っている。
仮に野茂が今の奪三振率を維持し、1位の金田と同じ投球回を投げたとすると
その奪三振数は「5852」という驚異的なものとなる。
また、江夏豊は南海に移籍してからは主に救援として活躍したので、
通算「3000」奪三振にはわずかに及ばないが、その奪三振率(歴代4位)はさすがである。


★通算2ケタ奪三振・・・・・・・
野茂は日本での5年間で2ケタ奪三振を70回記録。これは日本歴代2位の数字だが、
1位の金田が20年間で103回ということを考えれば、
野茂のペースは空前絶後といってよい。
メジャーでは球数100球をめどに交代するので、9年間で31回にとどまっているが、
それでも日米通算で101回と金田に肉薄している。
歴代3位は江夏の69回。


★通算奪三振率・・・・・・・
日本時代の野茂の通算奪三振率は10.31(もちろん日本歴代1位)、
メジャーではその数字は9.06に下がっている。
石井一久(現ドジャース)も9.70(日本歴代2位)が、メジャーでは8.46。
これらのデータを持ち出すまでもなく、
日本よりハイレベルのメジャーで9年投げ続けての「3000奪三振」・・・野茂の価値は一層高まる。
ちなみに、通算奪三振率の歴代上位選手
1.野茂、2.石井、3.伊良部、4.江夏は、いずれもメジャーに挑戦している。
リーグ断トツの防御率を誇る2003年のドジャース、日本歴代1位と2位の奪三振率を誇る二人がそこで投げているわけだから、日本人にとってはまさに夢のローテーションである。

そして野茂の奪三振率はメジャーでも歴代5位という素晴らしいものとなっている。
★MLB通算奪三振率・・・・・・・・
 ※は現役・所属は最終         
1.ランディ・ジョンソン (ARI)11.16 ※
2.ペドロ・マルチネス(BOS) 10.50 ※
3.ノーラン・ライアン(TEX) 9.55
4.サンディ・コーファックス(LA) 9.28
5.野茂英雄 (LA) 9.06 ※ 

野茂の奪三振率は、クレメンス(8.26)やシリング(8.85)をも凌いでいるのだ。
今シーズンのナ・リーグ奪三振王「ケリー・ウッド」
通算奪三振率10.62。ただ通算投球回は1000回にも満たないので除外。

・・・・・・・・・・

以上のように、
日本はもとよりメジャー史においても燦然と輝く「ドクターK」、
それが「野茂英雄」なのである。

・・・・・・・・・・・
野茂の次のターゲットは、日米通算200勝(現在日本で78勝、MLBで116勝)。
あと8勝と迫っているので、来年中の達成は疑いようのないところ。
さらには、あと198個に迫ったMLB通算2000奪三振も充分に狙えるところにある。

悲願のワールドシリーズ出場に向けて、
偉大なるトルネードは、ひたすらに投げ続ける!!

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2004-4-14 「661&312」
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4月13日、メジャーの投打を代表する二人が揃って大記録を打ち立てた。

・・・・・・・・・・・・・・

サンフランシスコ・ジャイアンツの「バリー・ボンズ」
史上最高の万能外野手といわれる「ウィリー・メイズ」を抜く
歴代単独3位の661本目のホームランを放った!

ボンズの上にはもはや、
ハンク・アーロン(755本)とベーブ・ルース(714本)しかいない。

32才の1996年から4年連続でホームラン数が減り続け、
パワーの限界が近いことを思わせたボンズだったが、
36才にして自己最多の「49」本塁打、
そして翌2001年には、あのマグワイアとソーサの「世紀のマッチレース」によって生まれた「70」を越える73本を打ってしまった。
その後の2年も「46」「45」というハイペースを継続し、ついにたどりついた661本・・・

今年で40歳になるボンズだが、はたして「アーロン」と「ルース」を抜くことができるのか?

アーロンとルースの二人がシーズン「40本塁打」を最後に打ったのは、それぞれ「39才」「37才」の時。
その後の二人の引退までのホームランの積み重ねは、アーロンが3年間で「42本」・ルースが3年間で「62本」となっている。二人とも急激に衰えたという感は否めない。
しかし今のボンズを見ていると、そう簡単に衰えるとは思えない。

ボンズがルースを越えるにはあと45本
この4年間のボンズのペースだと、今年中に達成しても不思議はない。
さらに来年中にはアーロンの755本にも届くかもしれない。

1989年以前には、シーズン50本塁打の到達者はわずかに10人しかいなかった。ルースが史上初めて50本を越えた1920年からの70年間で、だ。
なのに1990年から昨年までの14年間だけで11人が「50本越え」を成し遂げている。

この現代のホームラン過多の傾向によって、かつては殿堂入りの約束手形といわれた「通算500本塁打」も、もはや通過点に過ぎなくなってしまっている。

ボンズのホームラン量産は確かに素晴らしいが、ルースの時代とは明らかにその価値が異なる。
1920年、「ベーブ・ルース」が史上初の50本を越え「54本塁打」を打った時、
リーグ2位の選手はわずか「19本」・・・
ルースは異次元の存在だったのだ!


確かにアーロンはルースを越えた。ボンズもまたルースを射程圏内に捉えた。
しかし数字の上でルースを凌駕しても、
ホームランの魅力によって野球そのものを根底から変えてしまったルースを越えることは
誰にもできないのである。

・・・・・・・・・・・・・・

ヒューストン・アストロズの「ロジャー・クレメンス」が今季2勝目をあげた。
これで通算勝利数を312とし、殿堂入りの大投手「トム・シーバー」を越えた!!

1969年、「NY・メッツ」のエースだったシーバーは、
シーズン25勝をあげる大活躍で最弱チームを「ワールド・チャンピオン」に導いた。
俗に言う「ミラクル・メッツ」の最大の功労者である。

「テリフィック(驚異)」といわれた強気のピッチングスタイルで一時代を支配したシーバー。
彼は数々の奪三振記録も持っているが、「9年連続の200奪三振以上」はあの伝説の奪三振投手「ノーラン・ライアン」さえ凌ぐものである!

そしてシーバーの持つもう一つのメジャー記録が、「10人連続奪三振」!さらにこの試合でシーバーは1試合最多タイ記録となる「19奪三振」も達成しているが、その記録を初めて破ったのが若き日のクレメンスなのである。

史上単独16位となったクレメンスの勝利数・・・あと9勝で尊敬する「ノーラン・ライアン」の「321勝」に並ぶことになるが、今年中に追いつき追い越すのはほぼ間違いなさそうである。
さらに歴代9位には、この50年間で最多の勝数を誇る「スティーブ・カールトン」の329勝がある。クレメンスが来年も現役ならこれも更新は間違いない。
そのカールトンの持つ歴代2位の奪三振「4136」にもクレメンスはあと「25個」に迫っている。

「シーバー」、「ライアン」、「カールトン」・・・MLB史上に燦然と輝く伝説の投手たちを、クレメンスは確実に捉え、そして抜き去ろうとしている。

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