◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆2003-10-11 「日米通算3000奪三振達成!」◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆
ドジャース・野茂英雄が今シーズン最終戦で、日米通算3000奪三振(日本で1204個、MLBで1802個)を達成。
120年を越えるメジャーの歴史上でも3000奪三振到達者はわずか12人、
日本プロ野球では、4人しかいないという物凄い数字なのである!!
そこで今回は、あえて日本球界に当てはめてこの記録を検証する。
日本プロ野球・通算奪三振
( )内数字は奪三振率 ※は現役
| | 選手名 | 最終
所属 | 通算
奪三振 | 通算投球回
( )は登板数 | 奪三振率
| 1 | 金田正一 | 読売 | 4490 | 5526.2 (944) | 7.31
| 2 | 米田哲也 | 近鉄 | 3388 | 5130 (949) | 5.94
| 3 | 小山正明 | 大洋 | 3159 | 4899 (856) | 5.80
| 4 | 鈴木啓示 | 近鉄 | 3061 | 4600.1 (703) | 5.99
| | 野茂英雄 ※ | LA | 3006 | 2838.2 (422) | 9.53
| 5 | 江夏 豊 | 西武 | 2987 | 3196 (829) | 8.41
| 6 | 梶本隆夫 | 阪急 | 2945 | 4208 (867) | 6.30
| 7 | 稲尾和久 | 西鉄 | 2574 | 3599 (756) | 6.44
| 8 | 工藤公康 ※ | 読売 | 2438 | 2831.1 (497) | 7.75
| 9 | 村田兆治 | ロッテ | 2363 | 3331.1 (604) | 6.38
| 10 | 村山 実 | 阪神 | 2271 | 3050.1 (509) | 6.70
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奪三振率は、9イニングスあたりの奪三振数
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通算奪三振と通算投球回の上位4人は全く同じ顔ぶれになっているなかで、
投球回では歴代30位にも入らないのに奪三振数で5位につけている野茂の存在は、やはり際立っている。
仮に野茂が今の奪三振率を維持し、1位の金田と同じ投球回を投げたとすると
その奪三振数は「5852」という驚異的なものとなる。
また、江夏豊は南海に移籍してからは主に救援として活躍したので、
通算「3000」奪三振にはわずかに及ばないが、その奪三振率(歴代4位)はさすがである。
★通算2ケタ奪三振・・・・・・・
野茂は日本での5年間で2ケタ奪三振を70回記録。これは日本歴代2位の数字だが、
1位の金田が20年間で103回ということを考えれば、
野茂のペースは空前絶後といってよい。
メジャーでは球数100球をめどに交代するので、9年間で31回にとどまっているが、
それでも日米通算で101回と金田に肉薄している。
歴代3位は江夏の69回。
★通算奪三振率・・・・・・・
日本時代の野茂の通算奪三振率は10.31(もちろん日本歴代1位)、
メジャーではその数字は9.06に下がっている。
石井一久(現ドジャース)も9.70(日本歴代2位)が、メジャーでは8.46。
これらのデータを持ち出すまでもなく、
日本よりハイレベルのメジャーで9年投げ続けての「3000奪三振」・・・野茂の価値は一層高まる。
ちなみに、通算奪三振率の歴代上位選手
1.野茂、2.石井、3.伊良部、4.江夏は、いずれもメジャーに挑戦している。
リーグ断トツの防御率を誇る2003年のドジャース、日本歴代1位と2位の奪三振率を誇る二人がそこで投げているわけだから、日本人にとってはまさに夢のローテーションである。
そして野茂の奪三振率はメジャーでも歴代5位という素晴らしいものとなっている。
★MLB通算奪三振率・・・・・・・・
※は現役・所属は最終
1.ランディ・ジョンソン (ARI)11.16 ※
2.ペドロ・マルチネス(BOS) 10.50 ※
3.ノーラン・ライアン(TEX) 9.55
4.サンディ・コーファックス(LA) 9.28
5.野茂英雄 (LA) 9.06 ※
野茂の奪三振率は、クレメンス(8.26)やシリング(8.85)をも凌いでいるのだ。
今シーズンのナ・リーグ奪三振王「ケリー・ウッド」は
通算奪三振率10.62。ただ通算投球回は1000回にも満たないので除外。
・・・・・・・・・・
以上のように、
日本はもとよりメジャー史においても燦然と輝く「ドクターK」、
それが「野茂英雄」なのである。
・・・・・・・・・・・
野茂の次のターゲットは、日米通算200勝(現在日本で78勝、MLBで116勝)。
あと8勝と迫っているので、来年中の達成は疑いようのないところ。
さらには、あと198個に迫ったMLB通算2000奪三振も充分に狙えるところにある。
悲願のワールドシリーズ出場に向けて、
偉大なるトルネードは、ひたすらに投げ続ける!!
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