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テーマ:映画館に行こう!!(371)
カテゴリ:映画レビュー(☆☆★★★)
「構想○○年!!総制作費○○億!!」が大作の必須コピーとなって久しい昨今のハリウッド映画界にあって、わずか7日間の撮影、15000ドル(約135万円)の制作費にも関わらず、全米興行収入1億ドルを叩き出す快挙を成し遂げた本作。 かのスピルバーグも認めたという、数々の実績を武器に、堂々日本映画界に殴り込みをかけてきただけあって、鑑賞中思わず「なるほどなぁ」と唸ってしまう出来。 登場人物は、主人公カップル二人と、 低予算である事を逆手に取り、それを最大に生かすべく、アイディアを振り絞る。考えてみれば、モノづくりの基本中の基本たる精神を、拝金主義の世に図らずも問うてみせた本作スタッフに、素直に賛辞を贈りたい。 が、じゃあ抜群に面白い映画だったか?と聞かれれば、それとこれとは話が別であり、内容に関しては「学生の映像サークルに毛が生えた程度」というのが正直な感想。 彼女に悪霊が取り憑いているにもかかわらず、何一つ具体的な手を打たないばかりか、延々撮影し続ける彼氏の無神経さ。その彼女も、基本ギャーギャー喚き散らすだけで、散々怯えていながら、「スペル」のようにその場で誰かに相談する事もなく、今までほったらかしというのもおかしく、部屋に除霊グッズの一つもないのもまたおかしい。 そもそも、8歳の時から悪霊が憑いているなら、そんな状態で彼氏と同棲すればどうなるか、察しがつくだろうに、頭が悪すぎる。 絵の撮り方のみなら、それなりの評価をされても「さもありなん」だが、如何せん中身が矛盾だらけの上、稚拙すぎるのは何ともいただけない。はっきり言ってしまうが、せいぜい学園祭のイベントで上映される、学生制作映画レベル。お世辞にも、客から金を取れるレベルではない。 それでも、1億ドル稼ぎ出したという事は、一応「成功している」と見做されるから、世の中恐ろしい。プロモーションの勝利としか言いようがないが、本作を観て「ああ、この程度でいいんだ」と早合点したボンクラ共が、粗悪な作品を大量生産・氾濫させる事がないよう、強く祈りたい。 総じて。映像面ではそこそこのセンスを感じるが、内容はまるっきり子供騙し。今後、この手の作品をシネコンで上映する際には、1000円とか500円の特別料金、もしくは他の短い尺の映画との同時上映にしていただきたい。これで1800円は高すぎる。 厳しい言い方だが、「予算がなかったから、コレが限界」は免罪符にならない。最低限、客が1800円払っても惜しくない作品を作る事が、制作者側の使命である。 つー事で、小生の、この映画に対する評価は…、 ☆☆★★★+ エンドロールの異常な短さにサービス(笑)、星2つプラス!! Bungee Price Blu-ray 洋画スペル コレクターズ・エディション Blu-ray 【BLU-RAY DISC】 しかしまあ、要するに映画は、知られてナンボなんだなぁ。宣伝がいかに大事かという事を、嫌というほど思い知らされた。 だからしつこいようだけど、「マイマイ新子と千年の魔法」お願いしますって!!一人でも多くの人に知ってほしいし、観てほしいって!! ついでに上映存続の署名もお願いしますって!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
February 18, 2010 09:03:38 PM
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