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狂人ブログ ~旅立ち~

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May 5, 2010
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てぃだかんかん.jpg
 「妻と子供達に、キレイな海を見せてあげたい」
 その一念で私財を投げ打ち、生まれ故郷・沖縄でサンゴの養殖を決意した男が、数々の苦難に見舞われながらも、周囲の人達に支えられ、ついに世界で初めて養殖サンゴの産卵に成功するまでを描いた実話を、ナインティナイン・岡村隆史主演で映画化。


 ちなみに、「てぃだ」は沖縄の言葉で「太陽」。したがって「てぃだかんかん」とは、「太陽がかんかん照りの、天気のよい日」との意味。
 そういえば、↓の名前も由来もそれだという話しを、ファミ通か何かで読んだ記憶がある。実はやった事ないけども。

スクウェア・エニックス ファイナルファンタジーX プレイアーツ ティーダ(T8790)


 さておき。
 「95%ぐらい、本当にあった事」というだけあって、ストーリーについて野暮ったくアレコレ言うのは割愛するとしても、近年のノンフィクションものでは文句ナシに上位の出来。
 下世話な言い方をすると、我々はこの物語の結末が、ハッピーエンドである事を知った上で鑑賞している。しかし実際、文字通り明日がどうなるかも知れず、苦行にも等しい困難の中に立っていた金城氏の当時の心境を慮れば、また、そんな精神的にもドン底の窮地に追い込まれながらも、周囲の人々に支えられ、たった一つを夢を実現するため「なんくるないさー」と何年も走り続けた結果が、夏の満月の光の下、ようやく実を結んだあの瞬間の気持ちを察すれば、自然と胸が熱くなる。
 その想いが集約されるラストのスピーチでは、氏の朴訥としながらも真っ直ぐで、単純明快で、しかし確固たる信念を抱く力強い言葉に、極悪非道と揶揄された小生でさえ、数年ぶりに映画館で目頭の押さえてしまった。
 
 公開前からバラエティ番組に出まくり、本作を猛アピールしていた主演の岡村隆史がまた、非常にいい仕事。
 個人的に、彼の役者としてのセンスはそれなりに評価しているものの、同時にこういった作品で、彼のコメディアンとしての悪い癖が出ないかと不安視していたが、それが杞憂であったばかりか、こちらの予想をはるかに越える素晴らしい名演技を見せてくれた。
 思えば、彼の真剣な表情を見るのは、随分久しぶりな気もするが、外見や、沖縄言葉のイントネーションもさることながら、金城氏の内面的な焦り、憤り、悔しさ、情けなさ、そして喜びや幸福感も、見事に表現している。
 もちろん、松雪泰子さんをはじめ、他の出演陣あっての事ではあるが、もはや金城氏を演じられる役者は、彼以外に考えられない。まさに適役、最高のキャスティングと、断じてしまいたい。

 さて、誤解を恐れずに言えば、この金城氏という人物は、あまり要領のいい人ではないように見える。専門的知識もなく、打算も勝算のなく、時に簡単に人を信じ、騙され、結果、周りに奇異の視線を向けられ、迷惑をかけ、嘲笑されては、何度も挫けそうになる。
 もっとはっきり言ってしまえば、氏は決して都会では生きていけない人物に違いない。冒頭でも触れられているが、人ごみの中で暮らすには、氏はあまりに自分がなさ過ぎ、また、優しすぎるように思える(あくまで、映画の中の人物像は)。
 そんな、なんら特別な人でない彼を突き動かしているモノは、金でも名誉でも、ましてエコでも、誰かを見返そうという暗い感情ではない。「子供達に、ピカピカの海を見せてやりたい」という、ただその一点だけ。
 「自分がない」とは、私欲はないが確固とした自我を持つ最高の人間と、自我はないが私欲だけはある最低の人間、二つの意味がある。実は本作の核たる部分は、間違いなく前者である氏が、世界で始めて養殖サンゴの産卵に成功した偉業はもちろんとして、ある意味「純粋」の塊のような氏を少しずつ理解し、惹かれ、最終的にその背中を精一杯支え、後押ししてくれるようになった、たくさんの人達の輪にこそあると、小生は思う。

 現在社会において「純粋」「バカ」は同義だ、と公言して憚らない小生だが、自分が正しい、絶対に必要だと思った事を、私利私欲を捨てて全力で挑む氏のような「バカ」が、そして、それをお互いが支えあい、一つの事を成そうとする人と人との繋がりが、もしかしたら中途半端な小賢しさよりも、世の中にはもっと必要なのかもしれない。
 
 結果オーライじゃねぇか、という人もいらっしゃると思うが、真っ青な海と空の景観、そして「1ヶ月粘って撮った」という渾身の産卵シーンも相俟って、鑑賞後に晴れやかな感動を呼ぶ、なかなかの秀作。
 この映画を観た後に、沖縄の海を埋め立てて米軍基地を作ろうなんてほざくヤツがいたら、一度海に沈んでイラブチャーのエサにでもなればいい(笑)。


 そんなわけで、小生の、この映画に対する評価は…、

 ☆☆☆☆★-

 星4つマイナス!!

(マイナス要素は、宣伝のためとはいえテレビに出すぎだから 笑)


小説てぃだかんかん

てぃだかんかん

希望という名の光





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最終更新日  May 6, 2010 09:46:45 PM
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