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狂人ブログ ~旅立ち~

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June 6, 2010
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 「ALWAYS三丁目の夕日」ROBOT企画・制作。一流企業に勤めていた49歳のエリート会社員が、ある事をきっかけに幼い頃からの夢だったバタ電の運転手になろうと決意する。


 いい話し、だとは思う。しかし、いい映画だったかと問われれば、正直即答しかねる。

 あと数年で定年を迎える年になっても、夢を追いかけるのは素晴らしい事だ、と言えば聞こえがいいし、多少その姿に勇気付けられる人もいるかもしれない。
 が、だからといって大企業の、それもそれなりの責任を担っている者が、突然全てをうっちゃり投げて、田舎に引っ込むのが正しい事とは、若輩の小生にはどうしても思えない。
 しかも、まるで苦学の末にエリート会社員になった人は家族を大事にせず、田舎者は須らく聖人のごとき清らかであるような作中の描き方。
 同じく田舎モンとして断っておくが、田舎モンにも分別のないバカは山ほどいるし、都会育ちでも出来た御仁は山ほどいる。畢竟、エリートにせい何にせい、電話で部下を罵倒していた男が、田舎に引っ込んだ途端、お婆ちゃんのために電車の出発を遅らせるようになるなど、どう考えてもありえない。
 家族サービスがしたければ、今の仕事を続けながら、その時間を捻出する努力をすべきである。それを怠った挙句、勝手にスピンアウトした男を、何故我々が手を叩いて褒めなければならない?
 製作者の意図はどうあれ、これは完全な地方差別、職業差別であると断ずる。

 中身についても少々触れたい。
 主人公をはじめ多くの登場人物、各パートのドラマ展開等、全体的に恐ろしく抑揚がなかったのは、大きなマイナスポイント。
「不退転の決意」で臨んだバタ電運転手に、驚くほどあっさり合格してしまうのは、百歩譲ってまあ良しとしても、例えば細かい字が読めない、カタカナ語が頭に入りにくいといった、49歳という年齢的ハンディキャップが一つとして描かれず、まして元エリートらしく、なんでも要領よくポンポンこなされては、そういう部分が観たかった我々としては、何とも肩透かし。
 また、夫の突然の暴挙(あえてそう呼ぶ)に、高島礼子さん演じる奥さんが離婚届片手にブチギレないのもおかしいし、「家族より仕事の方が大事なの?」などと宣っていた娘ともども、喧々諤々の言い争いにならないのも、またおかしい。
 最後の方にそんな描写もなくはなかったが、ハーブティー飲んだぐらいで抑えられるようなら、今ごろ神田うのだって荷物まとめて実家に帰るような事はなかったはずである。
 他にも、元高校球児の百恵ちゃんジュニアや、遠藤憲一さん演じる工場長、さらに言うなら(画面には一切登場しない)その工場長の病気の息子等、本当にそのキャラ必要だったの?という配置が非常に目立ち、同時に本当にそれ必要だったの?という行動なり事件なりも、やはり多い。
 そんな、言うならば蛇足的要素に対し、肝心の内容はビックリするぐらいあっさり風味。事件らしい事件も、トラブルらしいトラブルもなく、後半の最大の山場と思しきピンチの場面も、そんな簡単に解決しちゃっていいんですか?てなぐらい、まるで半世紀前の青春ドラマのようなオトシ方で、正直白々しすぎて軽く放心。
 ここのスタッフは「ALWAYS」と同じ手法を使えば、どんな作品でも通用すると勘違いしていたのではないだろうか。こう言っては何だが、随分と目算が甘すぎる。
 「もう戦後ではない」と言われた高度経済成長期ならまだしも、残念ながら義理や人情を重んじられるほど、現代人は簡単ではない(良くも悪くも)。

 
 総じて。出演者の熱演により、良作的な雰囲気を醸し出してはいるものの、ピントが大幅にズレている上に、手法も古臭いという、金かけた割になんともお粗末な出来。中には「最近はガチャガチャと忙しい映画が多いから、こういうのんびりした作品が自分にはちょうどいいよ」という、特に40代以上の方もいらっしゃるとは思うが、小生にはただ眠くなるばかりの作品。

 こんな世知辛い時代からこそ夢を、じゃない。こんな世知辛い時代だからこそ、現実を見せてやる必要がある。
 夢を追う事は素敵な事かもしれないけど、その裏で必ず何かを犠牲にしなければならないし、万が一叶っても、それが理想とは限らない。貧困や苦汁に耐えうるだけのタフなハートを持つ者だけが、そこに挑戦する権利を得る。
 世の中に楽な仕事なんざ一つもなく、且つ全ての仕事はみな尊いのだから「オレにあった仕事がない」「オレの才能を生かしたい」じゃなく、とにかく今与えられた仕事を、死に物狂いでこなしやがれ。
 


 そんなわけで、小生の、この映画に対する評価は…、

 ☆☆☆★★---

 星3つのマイナス3つ!!



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最終更新日  June 6, 2010 09:28:53 PM
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