480985 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

SILLY GAMES DAY´S 3

SILLY GAMES DAY´S 3

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2007.01.08
XML
カテゴリ:ドラマ
20070108a

 第1話で有名なショーケンによる"傷だらけの天使”のOPをモロに引用し、最終話で松田勇作"探偵物語”のクライマックスを見事になぞってみせた、この作品。
20070108e  しかもお題は、よりによってあのピープロ作品~"ライオン丸”である。

 なるほどね~
 今作でスタッフのやりたかった事が、実に小気味良く伝わってくるぜ。

 ヒントはおそらく監督・脚本の大根仁が、1968年生まれってとこだ。
 ぶっちゃけオレよりもチョイ年下であり、そういった視点で観ていくと実に、何と言うか…いろんなディティールの意味あいが見えてくるんである。

20070108d まぁ何といっても監督の高校時代が、尾崎豊の全盛期なんだよな(笑)

 監督の尾崎豊への待望と変身願望こそが、今作で描かれる"夜学の先生”であり、だからこそ最終話では獅子丸や錠之介とは何の関係も無いのに(笑)、豪山忍者に殺されなきゃイカンかったのだ。

 それはやはり尾崎の非業の死を彷彿させるモノであり、それと同時に――今この時代における事実上の"尾崎イズムの死”でもあるのだろう。
 もしくは"自分の中の尾崎”を殺してしまいたかった、とも取れる。

20070108f そして悪役すら、己の指針を見失う時代だということか?
 遠藤憲一演じる豪山ジュニアはヤクザの親分でありながらも、常日頃よりこれからの身の振り方を、コスプレという形で試行錯誤していく。
 とりあえず、ただの変態オヤジにしか見えんのだがね(笑)

 つか、まっとうにイイ歳したオッサンが、いまだ自分自身を確立させる事が出来ないでいるのだ。
 結局このジュニアは単に肉親の愛情を求めていたのであり、錠之介のように自分も変身できれば"パパ”に可愛がってもらえる、と思い込んでいたにすぎなかった。
 真っ当に悪を成す事すら出来ない悪役なんざ、ある意味カオティックな現代の象徴ともいえるのかも。

20070108b

 それとこれはおそらく、一番のキモになると思うんだが――

 たぶん獅子丸は、旧作の舞台となった"戦国の世”から転生してきたんじゃないのよ。
 おそらくは、昭和という時代のブラウン管の中から転生してきたのだ(OP映像を観れば、その事は一目瞭然)
 もしくは"ライオン丸”や"探偵物語”などといった「当時のテレビヒーローに熱中していた少年たち(監督を含む)」の転生であるのかもしれない。

20070108c だからこそ現代において獅子丸(=監督や多数の視聴者でもあるだろうオトナたち)は"本来の自分”を見失い、享楽に身を委ねバカばかりをやっていたのだ。
 つか、豪山の語るところである「獅子丸は世俗の垢にまみれすぎ」という台詞が何ともヘヴィ。

 んで、獅子丸や錠之介みたいに変身したくても変身できないジュニアは、昭和的なバックボーン(人格形成)を持たない、リアル現代人としての一つの型なのだろうね。 
 歌舞伎町という"大人の街”が舞台となっているのも、以上のような解釈をしていけばスッキリと納得できる。

 結局このライオン丸Gは、現代の子供たち為に紡がれたヒーロー物語じゃないんだよ(深夜番組だから、当然といえばその通りなのだが)

 だからこそテーマソングは昔と同じでなければならなかった。

20070108g 白と黒は互いに引き寄せられ、激しく交錯し、そして一つになる運命だったのか。

 結果、キンサチとギンサチの両の刀は、豪山(ゴースン)ではなく、獅子丸が手に入れた。

 ゴースンの望んでいたモノ(おそらくは強大な"力”そのもの)を、
 己が半身(もちろんタイガージョー)を失った敗者~ライオン丸が手に入れる、という構図――

 こう捉えると、なにやら感慨深いモノがあるねぇ……

 やがてコスKは、自らが見守ってきた一連の出来事を一冊の本にする。
 何故なら――このひどく物哀しい"ライオン丸”の物語は、既にキッチリと完結してしまったからな。
 物書きをしているコスKとしては、この時点でまとめておきたかったんだろうし、自分たち以外の"誰か”に獅子丸たちの物語を伝えたかったのだろうさ(笑)

 んで、これから先は当然、獅子丸の変身するであろうライオンタイガーによる物語となる。

 アイツは今もきっとキンサチ・ギンサチというオリハルコンの短剣(笑)を携えて、キンタマを掻きながらも、歌舞伎町の薄汚れた街角て、1人斜に構えて佇んでいるに違いないのだ――
 





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.01.09 11:47:33
コメント(1) | コメントを書く
[ドラマ] カテゴリの最新記事


PR

Calendar

Category

Favorite Blog

創造する回廊 ホーク2004さん
あれこれ趣味趣味!! ヒロオSVRさん

Comments

000@ Re:ルパン三世 GREEN vs RED 感想(04/06) 作画や年代などによる変化以前に「ルパン…
通りすがり@ Re:スカルマン~愛しきものは全て去りゆく(08/02) >このスタッフによるサイボーグ009(ヨミ…
スカーレット1997@ Re[1]:Geoff Love & His Orchestra(02/14) いやぁ、実はワタクシもリアルタイムで知…
ヒロオSVR@ Re:Geoff Love & His Orchestra(02/14)  全然知らなかったよ、このアルバム。
スカーレット1997@ Re[1]:感涙の70年代男汁全開な映画たち(10/13) “超高層プロフェッショナル”の方ですよね…
ヒロオSVR@ Re:感涙の70年代男汁全開な映画たち(10/13)  普通のゴシック体で書かれたタイトル、…
スカーレット1997@ Re[1]:天地創造、十戒、そしてベン・ハー(09/01) パロディも良いですよねぇ。 “珍説世界史”…
ヒロオSVR@ Re:天地創造、十戒、そしてベン・ハー(09/01)  ここは続けて、『珍説世界史PART1』で…
管理人に報告@ Re:ミクの日大感謝祭(03/11) 対応ありがとうございました。
管理人に報告@ Re:ミクの日大感謝祭(03/11) ついでに (2012.08.20 16:11:24) に私が書…

Headline News


© Rakuten Group, Inc.