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人生を成功に導く読書術!おやじむしの3分書評

人生を成功に導く読書術!おやじむしの3分書評

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2010/04/06
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カテゴリ:読書感想文
 前回の続きです。


▽今回紹介する「大地の子」の主人公、中国名「陸一心(ルーイースン)」
 日本名「松本勝男」は、満蒙開拓団として満州国に移り住んだ
 家族の長男でした。
 
 家族構成は、祖父、両親、勝男(7歳)、妹(5歳)、生まれた
 ばかりの弟の5人。
 
 終戦間近、「満州への移民は兵隊に取られない」という話は軽く
 無視され、父親が徴兵されてしまいます。
 
 そして、日ソ不可侵条約を破棄したソ連の参戦と、関東軍の身勝手な
 撤退。
 
 残された家族は、開拓団の人たちと着の身着のまま逃避行を始め
 ます。
 
 逃避行の途中、赤ん坊は死に、祖父も力尽き、母親、勝男、妹の
 三人になってしまいます。
 
 そこへソ連軍の集中砲火が始まり、母親は血まみれになって息絶え、
 勝男と妹のあつ子は何とか命だけはつなぎ止めました。
 
 やっと生き延びたところへ中国人が現れ、勝男とあつ子はバラバラ
 にさらわれてしまったのです。
 
 この時の過酷な体験で、勝男は記憶喪失になってしまいます。
 
▽勝男は、さらわれた中国人の家で「大福」と名づけられ、過酷な
 労働を強いられます。
 
 度重なる虐待にやっとの思いで逃亡に成功しますが、再び人さらいに
 捕まり、街角で売られそうになったところに、中国で小学校の教師
 をしていた「陸徳志」に拾われます。
 
 勝男は「一心」と名づけられ、貧しいながらも子供がいない夫婦に
 大切に育てられます。
 
 一心は教育もしっかりと受けさせてもらい、立派な青年に成長
 します。
 
▽出自が日本人であることは、当時の中国ではかなりのマイナス
 要因でした。
 
 人種差別にも耐え、育ててくれた両親に恩を返し、中国の発展の
 ために尽くそうと決心し、必死に勉強した一心は、やがて製鉄所へ
 の就職が決まります。
 
 そこそこのエリートでなければ就職出来ない職種でした。
 
▽しかし、そこへ「文化大革命」という現代の日本人には考えられ
 ない発想による革命が始まります。
 
 一心は、生みの親が日本人であるというだけで犯罪者扱いされ、
 労働改造所(強制収容所)へ送られてしまいます。
 
 一心は、同じ労働改造所に収容されていた、日本語を話す中国人
 と知り合い、ひそかに日本語を教えてもらいます、
 
▽いつ終わるともしれない労働改造所で5年、両親には何処にいるか
 すら知らされず、行方不明のまま過ごしていました。
 
 労働改造所で破傷風を罹った一心は、運良く血清を投与され助け
 られます。
 
 その時、付きっきりで看病してくれたのが、巡回医療チームの
 看護婦をしていた「江月梅」でした。
 
 やがて、江月梅の働きによって、両親と中国共産党の幹部になって
 いた大学時代の友人に、一心の所在を知らせてもらい、両親と
 友人の必死の嘆願により、ようやく労働改造所を出ることができ
 ました。
 
▽労働改造所を出た一心は、国家プロジェクトである製鉄所の製造に
 参加することになりました。
 
 宝華製鉄と名づけられた製鉄所は、国交を回復した日本の製鉄所と
 日本政府の協力でスタートします。
 
 しかし、宝華製鉄プロジェクトは難航します。
 
 中国と日本の国民性の違いと、中国人は日本の被害者だという
 意識が強く働く中国側は、何かと「中日友好の精神で...」と
 日本側に譲歩を要求してくるのです。
 
 その中国側技術者の一人が一心で、日本の製鉄所の現場の所長を
 していたのが、一心と血のつながった父親、松本耕次でした。
 
 当初、二人は親子であることは分からず、一心は生き別れた妹を
 探し、父親の松本耕次は行方知れずの家族を捜していました。
 
 やがて一心は妻の江月梅の協力により、生き別れた妹のあつ子と
 出会います。
 
 しかし、あつ子は病気と過酷な労働のため、既に死の床にあった
 のです。
 
 妹の死に目に何とか間に合った一心は葬式の最中に、娘をやっと
 探し当てた松本耕次と出会い、お互いに親子である事がはじめて
 判明します。
 
 しかし...
 
▽太平洋戦争終結後、国交が無かった中国と日本は、全く別々の
 方向へ向かっていました。
 
 片方は経済大国にのし上がり、片方は打倒ブルジョワ、形ばかりの
 肉体労働者称賛を「革命」と称して実施し、大量虐殺を行った国です。
 
 一心と血のつながった父親が親子であることが判明しても、30年
 の時間と、国のあり方の違いが大きな壁となり、自由な親子が演じ
 られません。
 
 逆に中国共産党側に一心と松本耕次の関係を利用され、日本側の
 譲歩を引き出すために利用されてしまいます。
 
 現代の中国共産党がどのような思想で国を動かしているのかよく
 知りません。
 
 ただ、中国共産党が歩んできた、第二次大戦後の約70年の短い
 歴史から見ると、現在の中国の状況は、毛沢東が掲げた当初の
 思想とは180度違う路線を歩んでいるとしか思えません。
 
 「打倒インテリ、打倒ブルジョワ」を叫んでいた政府が、ブルジョワ
 の国になっています。
 
 多くの問題をはらみつつ、中国は肥大化しているような気がします。
 
▽「大地の子」は、著者自身の数年の取材の末、事実を再構成し、
 小説として描いたものです。
 
 350頁超えの本を4巻読み通す勇気が必要ですが、実はあっと
 いう間に4冊読めてしまいます。
 
 おすすめの作品です。



 人生を成功に導く読書術! ~おやじむしの3分書評~ より抜粋

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Last updated  2010/04/06 11:29:40 PM
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