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テーマ:政治について(19826)
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あるブログで、こんなエントリがありました。
額賀大臣の証人喚問、先送りせざるを得ないかも 守屋前次官の逮捕、防衛省の捜索、(守屋メモ)の存在の確認らおいて、額賀大臣はおろか歴代の防衛長官、大臣の(請託)の有無、(不作為による従犯)において、検察の取調べが今後行われるであろう。 「額賀大臣はおろか歴代の防衛長官、大臣の(請託)の有無、(不作為による従犯)において」検察の取調べは絶対に行なわれません。 何故か。このブログ主さんが根拠として挙げているのは、改正刑法のようですが・・・ 改正刑法 第2章犯罪 第12条(不作為による作為犯) (罪となるべき事実の発生を防止する責任を負う者が、その発生を防止することができたにもかかわらず、ことさらにこれを防止しないことによってその事実を発生させたときは、作為によって罪となるべき事実を生じせしめた者と同じである。) 改正刑法、正確には「改正刑法草案」で、たしかに第12条には「不作為による作為犯」のことが規定されています。しかし、これはあくまでも草案で、現在、国会で議決はおろか上程もされていません。 「改正刑法草案」とは、1974年、政府が刑法の大改正に乗り出した際に、草案として作成された改正案のことで、「共謀共同正犯」や「原因において自由な行為」の明文化や、保安処分(再犯者に対する不定期刑)の創設などが盛り込まれました。この「改正刑法草案」で創設を盛り込まれたものひとつが、「不作為による作為犯」の規定です。 犯罪となる行為の範囲が広くなりすぎること(ブログ主さんが引用している第12条を見ても分かります)、また保安処分を悪用されるおそれもあるということで、各方面からの反対により、結局、上程すらされずに、陽の目を見ることなく、現在に至ります。 法として成立していない、あくまでも「草案」で、人を裁けるのでしょうか。裁けるわけがありません。 罪刑法定主義に反します。 だから、このブログ主さんが主張されている 事実の列挙による、その可能性 1. 守屋前次官が逮捕 2. 額賀、久間元防衛大臣は、立場上守屋前次官の行動を知るべき立場にあり、それを(放置)し、犯罪(収賄、請託)を成立させた事は、不作為に該当する。 3. 小池前大臣は、守屋前次官の犯罪を知り、このままでは防衛省が駄目になると思い、当時の官房長官である塩崎議員に、その更迭を申し入れたが、塩崎議員はそれを却下し、その結果守屋前次官の犯罪を成立させた。もしくは犯罪の成立を幇助した事となる。 4. 石破防衛大臣も、またしかり。 5. 福田総理は一連の件において、その不作為がなされている事を承知しながら、その事を放置し、守屋前次官の犯罪を成立させた事は、直接の不作為にあたらないまでも、その連鎖において、重大な(道義的責任)を感じる必要がある立場となる。 といったことは、起こるわけがありません。塩崎さんも、石破さんも「犯罪を幇助」したことにはならない。 このブログ主さん、「改正刑法草案」が、すでに成立し、施行されているとでも勘違いされているのでしょうか。 ガンダムがはじめて世に出る5年前のことである。 → にほんブログ村 平和 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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