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「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

2 隻手音声への考察

「片手の拍手」って・・どんな音?

 今の私は。
 自分の好きなことだけをする
 そんな自由を楽しんでいる。
 「うつ」だって、ヘコんでばかりも要られないから。

 そこで。
 を読んだり、ネット配信動画を見たり。
 すると。
 カール・ユングの「共時性(シンクロニシティ)」ではないのだろうけれど。
 
 「人生の絶頂期で死を迎えた者は、神に祝福されたのではないか?」
 「永遠に続く物語なんて存在しないのだから。」

 「このテーマ」が、形を変え、姿を変え、何度も繰り返される
 だから。
 「本」や「動画」に、のめり込むことで。
 私は、何時しか「落ち着き」を取り戻していった

 なんて書き始めると。
 例によって「オカルト・か?」
 そんな邪推をする方もみえると思う。

 今回は。
 「限りなくオカルトに近い結論になる」だろーけど。
 私自身は「哲学的考察」だって思ってる。
 だから。
 「少しも面白くもない上に、結論が余りに馬鹿馬鹿しい。」
 そんな「昨今のTVドラマ」レベルである。
 余程。
 暇を持て余してなきゃ「辛い」よっ!
 だから。・・さようならぁ~

 「白隠禅師」の公案に。
 『隻手音声(両手を打ち合わせると音がする。では片手ではどんな音がしたのか、それを報告しなさい)と云うものがある。
 「禅」なんて全く知らない私なのだけれど。
 「うつ休職」の暇潰しに「この公案」を考えてみた。

 「片手を打ち合わせる」と云うことは如何云うことなのか?
 一定間隔で、両手で「手拍子」を続け、「一拍」だけ外した。
 勿論。
 単に一瞬「手拍子」が止んだだけ。
 それが「片手での手拍子」とは思っていない。
 ただ。
 それを意味なく繰り返すうちに。
 ふと「気付いたコト」がある。

 「如何して両手で手拍子する、と音が聞こえるんだ?」と。

 我々は「因果律(いんが・りつ)」から。
 「手拍子をする」と云う『因』からは、必ず「音が出る」と云う『果』が起こる。
 そう無意識に思っている
 そして可逆的に。
 「片手で手拍子なんか出来ないのだから、音が出るはずが無い」と。
 でも。
 それは「正しい」のだろうか?

 実際は。
 「手拍子してみないと音が出るか如何か、は判らない」のではないのか

 仏教では。
 前世の「無明」から、現世の「迷い」生じると説く。
 現世の経験による知恵・知識は「無明の迷い」の途中にあり
 その「無明の迷い」を繰り返しながら人(我々)は生きている
 だから。
 「無明の迷い」を脱して
 寂静たる「智慧」を得ること「悟る」と云う。

 「両手で手拍子をすると音が聞こえる」
 それ「無明の迷い」を原因とする「因果律」であり
 その「因果律」に拘る限り、「智慧」を得ることはない
 そう私は考えた。

 それを。
 「科学」と云う「妄想」からも推論してみたい。

 「音」と云うものは、
 空気の振動「耳(鼓膜)」が受け、「電気信号」に変えて、
 「脳」「パーンと聞こえた」なんて認識する
 でも。
 「両手が合わされ、弾き合い、再び離れるまで」を「コマ送り」にしたら。
 「どの時点」で「パーン」と云う「音」が生じているのか
 我々の「脳」は、厳密に区別出来るのだろうか?

 「空気の振動」なんて。
 両手が動き始めた瞬間に生じているハズだ。
 先ず「風切り音」が。
 そして「両手が合わさった瞬間」「大きく雑多な音」が。
 手が離れていく時に、再び「風切り音」が。
 それぞれ、生じているハズなのだ。

 でも我々の「脳」は。
 常に変化しているハズなのに、「大きな雑多な音だけ」「パーン」と云う「一定の音」として認識する
 「他の音」も「聞こえているハズ」なのに、決して認識することなく無視する
 つまり。
 「海馬」に蓄えられた「音声パターン」に照らして、一定範囲内にある音だけ「或る音」として認識する
 これが。
 我々の「脳」が、音を認識する「システム」なのだと思う。

 外国語を聞いた時。
 それは言語に聞こえるか?
 私が中国語を学んだ時、最初は「連なる音楽」だった。
 「海馬」が。
 未だ「その音声パターン」を持たない、から「脳」が認識できない
 中国語の単語を記憶していく(海馬に音声パターンが蓄えられる)と
 或る日、突然「音楽」が「中国語」として聞こえる
 「段階的」に、じゃなく「突然」なのだ。
 一定レベル以上の「単語(音声パターン)」が「海馬」に蓄えられて、初めて「脳」が言語として理解する
 外国語修得者なら、私と同じ経験をしていると思うのだけれど。

 そして
 「その音」は、「皆が同じように聞こえている」我々は勝手に判断しているが。
 「そんなコト」なんて、実は「証明のしようがない」のだ。

 何を馬鹿なことを!

 そう考える貴方お尋ねしたい
 たとえば、貴方が「赤」と認識している「色」と。
 他人が「赤」と認識している「色」が、「同じ色」だと証明できるのか?と。

 「赤」は「赤」じゃないか!馬鹿じゃないの?

 「色」反射した光線が、視覚神経を通って「脳」が認識する
 各人の「海馬」には「色覚パターン」があり。
 「或る色」貴方は「赤」他人は「貴方が青と認識している色」を「赤」として
 また。
 「或る色」貴方は「青」他人は「貴方が赤と認識している色」を「青」として
 夫々に認識している場合「その錯誤」なんて、誰にも証明できないのだ。

 これは。
 美術作品の「贋作」から推論される
 欧州では、「本物と瓜二つ」に作られた贋作が、日本人には「色使いが全く異なる偽物」に見えるのだから。
 少なくとも「毛唐」と「日本人」では「同じ絵」を見ても「同じ配色(色使い)」だとは認識していないらしい。
 お疑いなら「美術研究家」にでも訊いとくれ!

 ここまで説明しても判らない人は。
 ・・「邪魔」だからドッかに行ってね。

 だから。
 「科学」と云う妄想に縋(すが)ってみても。
 我々が。
 何の疑問にすら思わない「両手で手拍子すると音が聞こえる」と云うことすら
 実は、全く証明しようもない「酷くアヤフヤなこと」ではないのか。
 だから。
 「手拍子してみないと音が出るか如何か、は判らない。」
 そう私は思うのだ。

 「科学的根拠」が在ろうが無かろうが。
 「現世での知恵・知識」なんてソモソモが「根拠にならない」ので
 「それ」に捉われることなく物事を見る、と云うことが
 仏教の云う「智慧」へと続く「第一歩」だ、と考えた。

 そして私は
 「片手で手拍子」をすると「カーン」と「澄み切った音がする」
 そんな気がする。

 これは。
 全ての生物に備わっていると云う「仏性」
 私の「仏性」が、そう「示唆」した

 だから
 禅の「師」
 「片手で手拍子」をすると「カーンと澄み切った音がする」と報告する
 すると。
 既に悟っている「師」
 それ「仏性に縁るもの」なのか
 単に「無明の迷い」が見せる「錯覚」なのか判断する

 これ冒頭の「公案」に対する「答え」だと思っている。
 でも。
 最も肝心なのは
 「答えが判っても仕方がない」と云うことである。

 「言葉による理解」なんて、
 現世の「無明の迷い」から一歩も出ていないのだから。

 だから。
 無言のまま
 「師」の前で。
 「片手で手拍子」をして
 「カーンと澄み切った音」を鳴らさなければならない

 「その音」鳴らして
 「師」に「聴こえた音」で
 「師」は、「弟子」が「悟った」のか如何か初めて判る

 「気は確かか?」
 そう思われるだろうけれど

 「出来る」のだ。
 いや、しなければならない
 それが出来て、初めて「現世の無明から抜け出せる」のだから。

 「世の中の常識」への「拘り」を一切捨てて
 「頭を全くの空っぽ」にして初めて
 「人の無意識層」に眠っている「能力」が覚醒される
 そう。
 「公案」や「禅問答」の行き着く処は。
 「超常現象」の具現に他ならない
 そう私は気が付いた。

 えぇ~っ!マジメに読んだのにっ!
 ここまで付き合ってくれた方、って一人でも居るのだろうか?
 良く・・判らないけれど

 最期の錬金術師と云われた「アイザック・ニュートン」
 何も、彼は魔術を使った訳じゃない
 「万有引力の法則」を発見しただけである。
 欧州ペストが流行り故郷に戻った彼は、ズッと微分積分や光学、万有引力の研究に没頭する
 何も「林檎が木から落ちたから」思い付いた訳じゃない
 ズッと「引力」について考えていたから、フッと思考が跳躍した
 そう私は理解している。

 この「思考の跳躍」こそ、「超常現象」ではないのか?

 決して他の誰も、「思い付き」はしなかった、し。
 「アインシュタイン」が相対性理論を打ち出すまでは、百年を超え、世界に君臨する理論だったじゃないか。

 類稀なる「頭脳」が、「或る事」を一心不乱に没頭し一定の段階を超えた時世界中が魘(うな)される発見や理論生まれる
 「世の中の常識」への「拘り」を一切捨てて「頭を全くの空っぽ」に出来て初めて「人の無意識層」に眠っている「能力」が覚醒する

 それ程の「違い」があるのだろうか?

 訓練すれば誰にだって出来る「スプーン曲げ」が「超常現象」で。
 決して誰にも思い付くことの無い「世界的発見」が、「単なる科学(妄想)」なのか?

 それが「世間の常識」なら
 は。
 「世の中の常識」なんて一切捨ててしまいたい
 そう思ってしまう。


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