バナナはおやつ?
今晩は。独酌です。台風一過の晴天とまではいきませんが、雨もすっかり上がった東京です。昨日は風による被害が大分出たようです。独酌が通勤に使ってる電車も窓ガラスが割れて怪我人がでました。歩けないとか、物が壊れる程ではありませんが今日も時折風が強く吹きました。それにしても道端に沢山の壊れた傘が捨てられています。独酌が昨日、今日と目にしただけで何百本もありましたから全国では一体、何本の傘が投げ捨てられたのでしょう? 誰が片付けるのやら・・・。和傘や余程の高級品でもない限り壊れた傘は「燃えないゴミ」になるのだと思いますが、ゴミを処分する為にまたお金がかかります。そのお金は直接自分の財布から出て行くのではないのであまり気にする人はいないようです。「100円ショップ」でも傘を売ってるらしいのでヘタに修理して使うより買った方が安くつく事も判りますが、その「100円」を別な使い方をしてみようと考えた事ありますか?家に帰ってみるとムスコがソファーに寝転がってTVを観ながらバナナを食べてました。小汚いことに皮をテーブルの上にそのまま投げてます。「お帰り、かあちゃんね、お客と打ち合わせで外でバンメシ食うからあんた等で何か食べなさいだってよ」ふ~ん、ヨメはいないようです。それじゃ一風呂浴びて寿司屋にでもと思いましたが、風邪が治ってないので大人しく家で食べる事にします。シャワーを浴びて風呂から出るとムスコはまだTVを観ながらバナナを食べてました。その数6本。放っておけば全部喰うなぁ、コイツ。独酌はバナナが嫌いなので全部喰われても困らないのだが、こんだけ食べてメシも喰うのだろうか?【蟹とワカメの酢の物】【鯖の塩焼き】【冷奴】【豆苗の炒め物】これで酒を済ませ、後は【味噌汁】と【お新香】で【ご飯】を軽く食べて【風邪薬】を飲んで寝る。非常にしっかりとした今晩の人生設計が立った。しっかりとしている上にシンプル。鯖を焼く以外は時間も掛からない。調理時間は正味5分である。一応ムスコに「オマエも何か喰うのか?」と訊いてやる。「当り前だろっ!、まだオレな~んにも喰ってないよ!」とヌカシやがる。何が「当り前」だ。何もしなくても毎日食事にあり付ける事、それが「当り前」と思える事がどれほど幸せな事なのか丸で解ってない。第一オマエが喰い散らかしたバナナは「食い物」の内に入らないとでも言う気なのか? 「な~んにも喰ってないよ!」とはどういう了見だ?昔の子供たちは「遠足のオヤツは300円までです」と言われると「先生、バナナはオヤツですか?」と尋ねるのが必ずいた。ウチの馬鹿には「バナナはちゃんとした食べ物です、命を繋ぐ為の糧です」・・・ここから教えなければならないのか。この【バナナ】を一日に一人当り「0.4本」食べて、やっとの思いで命を繋いでいる子供たちがいる。皆さんは【ジンバブエ】という国をご存知だろうか?アフリカ・ジンバブエ共和国――。この国の全人口の26%はHIV感染者です。ジンバブエ共和国は、アフリカ大陸南部の内陸に位置する国です。かつてはアフリカ大陸にある国々のなかでは比較的、生活インフラ・医療環境などが整っており、1990年には52歳、1993年の平均寿命は56歳でした。しかしHIV/エイズの爆発的な感染拡大、さらには経済の悪化が原因で2004年には34歳、2006年には平均寿命が36歳まで落ち込み、世界最悪となってしまいました。現在では全人口の26%がHIV感染者であり、母子感染により毎日100人ものHIV陽性の子どもが生まれていると言われています。しかし、母子感染の確率は予防薬を投与することで30%から7%まで引き下げることができます。また治療薬である抗レトロウイルス薬を服用すれば、エイズ発症を遅らせることができ、悲劇は最小限に食い止めることができるのです。HIV/エイズの1カ月の治療費は約6,000円です。驚異的なインフレに見舞われ、経済の困窮するジンバブエでは、教師の月給の2倍に値します。大部分の国民には到底払いきれるものではありません。でも我々には払えます。「ビル・ゲイツ」や「シェイク・ムハマド」のような世界的な富豪じゃなくても彼等に救いの手を差し伸べる事が出来ます。● 日本とジンバブエの比較【ジンバブエ】面積 約39万km2国民総人口 1,290万人(2004年)人口増加率 2.6%(1975~2003年:国連)1人あたり国内総生産 383米ドル(2006年 IMF)1人あたり国民総所得 340米ドル(2005年 世界銀行)経済成長率 -7.7%(2005年 世界銀行)物価上昇率 586%(2005年12月:政府統計)(実体は不明)失業率 71%(2001年:政府統計)HIV/エイズ罹患率 26%平均寿命 36歳(2006年 WHO)【日本】面積 約38万km2 国民総人口 1億2774万人(2007年)人口増加率 0.8%(1975~2003年 国民生活白書)1人あたり国内総生産 35,757米ドル(2006年 IMF)1人あたり国民総所得 38,980米ドル(2005年 世界銀行)経済成長率 +5.5%(2007年内閣府)物価上昇率 -0.2%(2006 総務省)失業率 4.4%(総務省)HIV/エイズ罹患率 0.1%以下平均寿命 82歳(2006年 WHO)他の国から思われる程、【日本】が豊ではない事は独酌も承知している。日本の国内にだって生活保護を必要とする家庭が沢山ある。孤児などの恵まれない環境で育つ子供たちもいる。ただ皆んな「生きてはいける」。【ジンバブエ】の「今」を数字で見て欲しい。■15歳以下の子供にしめる孤児の数 80万人。 この国の子供4人に1人は両親がいません。この80万人の孤児のうち20%がHIV感染者であると予想されています。それに加えて50%以上の子供たちが栄養失調に苦しんでいます。独酌が見た時には孤児たちは大人の死に絶えた村に寄り集まって一種の集落を作って暮らしていた。死んだ人たちは布で体を包んで土葬にする。最初は集落から少し離れた場所に埋葬していたが、大人がいなくなると子供たちだけでは死体を遠くまで運ぶのが困難である為に村の内部のバナナ畑に埋葬するようになった。遺体を包む布も底をつくとバナナの葉で包んでいた。子供には深い穴が掘れない為にどうしても土饅頭のような形になってしまうのでどこに遺体が眠っているかが一目で判る。さして広くもないバナナ畑はたちまち一杯となり死者たちは重なり合うように埋められていく。毎日その土饅頭を泣きながら踏みしめて子供たちは命の糧であるバナナを採りにいくのである。全員で分けると一人当り半分にもならないバナナだけを糧に命を繋いでいる。このバナナ採りは子供たち全員(動ける者)の当番製であるが、ある日を境に11歳の女の子が仕事を拒むようになった。この集落では年長の部類に入るのだが、他の者の説得も受け付けず畑に出る事を頑なに拒みつづける。やがて彼女は「村八分」のような扱いを受けて皆と離れて一人で暮らすようになる。不衛生な水と小屋の周りに生えている僅かな植物を口にしていたが、やがて体力の低下から発症する。外国人ボランティアの「何故バナナを採りに行かないのだ?」という問いかけに彼女は答えた。「村八分」にされてさえ答えなかった事を口にする彼女の眼を見て独酌は「ああ、この子はもう向こうへ行ってしまったんだなぁ・・・」と思った。彼女の眼には【苦痛】や【悲しみ】の色は見えず【諦め】が漂うでもなく、むしろ穏やかといってよい程に静かなものだった。そして彼女の眼は恐ろしいほど澄んでいた。「あの日いつものようにバナナを採りに行った時、一つの土饅頭を踏み抜いてしまった。足の裏にしっかりと人の顔の感触が残った・・・恐る恐るどけた足の下にはお父さんの顔があった」そう言って彼女は静かに眼を閉じた。■平均寿命 WHO加盟国で最も短い 36歳 (2006年 WHO) ■全人口にしめるHIV感染者数の割合 26% ■ 教師の1カ月分の月給 3,000円。HIV/エイズの1カ月の治療費は6,000円。もともと払い切れない高額な医療費が驚異的なインフレ(2006年8月には1,200%超)の為、1月後には78,000円になるということです。極度に悪化した経済により、失業率は7割を超える状態に陥っています。人々は仕事もなく収入もなく、罹患してしまったHIVウイルスの発症を防ぐ手立てが無いのです。外国人ボランティアは眼を閉じた彼女を指し示して取材のカメラに向かってこう言った。この子にはお父さんもお母さんもいません。 二人ともエイズで亡くなりました。 そして、幼いこの子自身も既にHIVに感染しています。 清らかな目で世界を見つめるこの子に、どんな罪があるというのでしょう? けれど、これがジンバブエの子どもたち、4人に1人が背負っているまぎれもない「現実」なのです。この話は少し長くなりましたので何回かに分けて日記に書きたいと思います。このページ最上部に【募金・支援活動・ボランティア】へのリンクを貼りました。一度ご覧になって頂きたいと思います。その上でご協力頂ければ幸いです。また浅学ゆえに他の優れたサイト・支援方法を知りませんのでご存知でしたらご教授下さい。何卒宜しくお願い致します。