コント/ハンバーガーショップ中村:あー、腹減ったな。このハンバーガーショップに入ってみるか。(・・・・・) 中村:あれ、ドアが開かないぞ? ん、なになに・・・ [手動ドアです] 中村:七面倒くせぇな! ったく、何でハンバーガーショップのドアが手動になってるんだよ。 (ガラガラガラ・・・) 宮崎:zzz・・・ 中村:あのー。 宮崎:zzz・・・ 中村:すいませーん! 宮崎:・・・・・あっ、いらっしゃいませー! 中村:今、客来ないからって爆睡してましたよね!? 宮崎:メンゴメンゴ! 許してちょんまげよー。 中村:何でちょっとフレンドリーになってんだよ。「メンゴ」と「許してちょんまげ」って今の世の中じゃ死語だぞ。 宮崎:それではご注文を言って見やがれ。 中村:客に対しての態度悪すぎだろ! 敬語使えよ! 宮崎:恵子? じゃあ恵子使いますね 中村:誰だ恵子って! 使える物なら使ってみやがれ、恵子を! 宮崎:ちょっとお客さん、お静かに! 中村:・・・いいだろ別に俺とお前しか店内にいないんだから。 宮崎:そうですね。じゃあご注文の方いいですか? 中村:えーと、フィッシュ一つ。 宮崎:ハンバーガーの方で? 中村:当たり前だよ! ハンバーガー食べる為にここに来たんだから! 宮崎:フィッシュバーガーお一つですね。他には? 中村:じゃあポテト1つ。 宮崎:ポテトの方「美味しい」「美味しくない」の二つありますけどどうしますか? 中村:美味しい方に決まってるだろ! 何で自ら進んで不味い方頼まなきゃならないんだよ。 宮崎:時には自ら進んで苦しむ事も必要ですよ? 中村:いいよ別にハンバーガーショップで苦しまなくて。しかも不味けりゃ捨てればいい話だろ。 宮崎:お飲み物は? 中村:じゃあバナナシェイクで。 宮崎:バナナシェイクの方少々お時間かかりますけどよろしいですか? 中村:どの位かかるの? 宮崎:えーっと、ハレー彗星が出現するまでですね 中村:長ぇよ。次出現するの2061年夏だぞ? シェイク出来るのに54年も待ちたくねぇよ。 宮崎:じゃあ3分で作りますね。 中村:最初からそうしろ。54年もかけて作ったシェイクなんか飲みたくないから。 宮崎:以上でよろしかったでしょうか? 中村:以上で。 宮崎:では確認します、ハンバーグセットお1つ。 中村:待て! 今までのやりとりはなんだったんだよ!? 宮崎:あのー、練習です。 中村:それは自宅でやれ! 職場、しかも仕事中にするな! 宮崎:すいませんすいませんすいません! 中村:いやそんなに謝らなくていいから・・・ 宮崎:もう一度確認します、バナナバーガーとフィッシュとポテトシェイクですよね? 中村:とりあえず落ち着け。フィッシュバーガーとポテトとバナナシェイク。 宮崎:ではその3点ですね? 中村:結局俺言っちゃったよ。客なのに。 宮崎:お会計の方20ユーロになります。 中村:通貨が違う。ここ日本。通貨は円ですから。 宮崎:えーと・・・20円ですね 中村:通貨違っても単位同じなんだ。まぁいいや、20円。 宮崎:ではただいまお作りしますので、4番テーブルでお待ち下さい。 中村:注文しただけなのに何だこの疲労感は。 (ジュワー・・・・) 中村:フィッシュバーガーを作ってるのか? (ジュワー・・・ドンガラガッシャンシャン!) 中村:うわ、凄い物音! 大丈夫ですか? 宮崎:あ、今のは口癖ですー。 中村:もう二度と使うなその口癖! 無駄に心配しちゃったよ! (ジュワー・・・・) 中村:ポテトかな? 宮崎:・・・お待たせいたしました、こちらフィッシュバーガーとポテトとバナナシェイクになります。 中村:お、意外と速いですね。 宮崎:まぁうちのウリは速さなんで。 中村:・・・54年もかけてバナナシェイク作る店なのに? 宮崎:頑張って3分で作りましたよ。 中村:多分どう頑張っても54年を3分には縮められないと思いますけどね。 宮崎:ではごゆっくり。 中村:出来るならすぐにでも出たいですよ。いただきます。 (ムシャムシャ・・・) 中村:(意外と美味いなぁ・・・ポテトも注文通り美味いし) (ガラガラガラ・・・) 中村:(客か?) 宮崎:いらっしゃいませー。 客A:テリヤキバーガー一つ。 宮崎:バーガーの方、バンズ、食パン、乾パンの3つありますが? 中村:(バンズに決まってるだろ! しかも俺の時は聞いてねぇぞ!?) 客A:乾パンで。 中村:(迷うことなく乾パンを選んだ! 勇者だ!) 宮崎:他には? 客A:ポテト一つ。 中村:(また「美味しい」「美味しくない」の二つ決めさせるぞ) 宮崎:ポテトの方「美味しい」「美味しくない」の二つありま・・・ 客A:美味しくない方で。 中村:(店員が言い終わる前に注文した! しかも不味い方選んだし! やっぱ勇者だ!) 宮崎:お飲み物の方は? 客A:えーと・・・バナナシェイクで。 中村:(まさか・・・) 宮崎:バナナシェイク一つ。以上でよろしいですか? 客A:はい。 中村:(何であの客は54年待つかどうかの選択肢が無いんだよ! おかしいだろあの店員!) 宮崎:以上でよろしかったでしょうか? 客A:はい。 宮崎:では確認します、ハンバーグセットがお1つ。 中村:(あいつ同じボケ使いやがったよ) 客A:はい。 中村:(はいって言っちゃった! ハンバーガーショップでハンバーグセット頼んじゃった!) 客A:あのー・・・お持ち帰りしたいんですけど。 宮崎:あぁ、お持ち帰りですね! すいません! 中村:(ハンバーグセット持ち帰んのかよ・・・・) 宮崎:お持ち帰りの方「普通」の他に「クールお持ち帰り」というのもありますけどどうします? 中村:(宅急便かよ! そもそも生もの入ってないからクールにしなくていいだろ!) 客A:じゃあクールお持ち帰りで。 中村:(クールにしちゃったよ! 意味ないだろ!) 宮崎:ご住所の方は? 中村:(完璧宅急便だよ! ハンバーガーショップが宅急便のシステムパクっちゃったよ!) 客A:キリバスです。 中村:(何処だその国は! 実在するのかも分からないぐらいマイナーな国だろ!) 宮崎:では後日送らせていただきます。ありがとうございましたー。 (ガラガラガラ・・・) 中村:(何だったんだあの客・・・まぁいいや、食べ終わったし帰るか) 宮崎:お客様お帰りですか? 中村:・・・そうですけど。 宮崎:・・・また会えるよね? 中村:いきなり何ですか、その古臭い別れのセリフ。 宮崎:あれ・・・涙が止まらないよ・・・ 中村:言っときますけどここ、ハンバーガーショップですよ? 宮崎:サヨナラは言わない・・・だから・・・ 中村:・・・早く帰りたいなぁ。 宮崎:54年後にバナナシェイク届けますね。 中村:届けるな! |