古事記の世界
古事記の世界西郷信綱岩波新書現在絶版古事記の研究書はいろいろロマンを掻き立てられるので好きです。西郷信綱氏は本書の内容の源泉は、1本居宣長 2エヴァンズ=プリッチャードを中心とする社会人類学 3メルロ=ポンチの哲学と書いています。氏の「古事記注釈」を読む予習として読んでみました。読んでみると「なるほど」と思うところと「そこまで深読みせんでも・・」と思うところなどいろいろあります。結局のところ歴史というのは「個人的な学問なのだな」ということをしみじみと感じます。そのため独りよがりにならないよういろいろな人の本に眼を通すよう、気をつけたいと思います目次序 古事記をどう読むか一 神話の言語二 神話の範疇三 黄泉の国 ―― 死者と生者四 須佐之男命 ―― 罪の化身五 天の岩屋戸 ―― 太陽の復活六 大国主神 ―― 出雲世界七 八千矛神 ―― 古代歌謡八 天孫降臨 ―― 君主の生誕九 日向三代の物語 ―― 聖婚十 神武天皇 ―― 初代君主結び 古事記の成立をめぐって補注あとがき