たーくん'sシネマカフェ

この作品。「夕凪の街」(戦後)と「桜の国」(現代)との二部構成で進みます。

一部目の戦後13年経った中でも腫れ物の触れないように、
でも明るく暮らす人々の姿が麻生久美子さんの控えめな雰囲気と
スタイルが時代にあってとてもよかった。

当時の映像なども交えながら考えさせられる。

深く胸に突き刺さった言葉。
「生きとってええんじゃろうか？」と被爆し、みんな失い自分だけが
のこのこと過ごしていくことへの苦悩。

「原爆は落ちたんじゃない。落とされたんだ。」
偶然起きたことではなく、計画されて広島・長崎に落とされたものですものね。

「嬉しい？　原爆を落とした人はわたしを見て
　『やった！またひとり殺せた』と、ちゃんと思うてくれとる？」

実際原爆を落とした前線の兵士は敵に勝つこと。
上層部もここまで何年も何十年もそして子孫にまで影響が及ぶと
思っていたでしょうか。。

映画から少しそれますが、アメリカは名目のため正義という名の下に
何でもしてもよいということはないということも知ってほしい。
(広島の原爆のことだけを指して言っていません)

充分考えさせられますが、もう少し二部目との明暗のギャップや
被爆者２世としの思い、家族・兄弟・恋愛などが深く入り込んではなく
冷めたりして少し残念。。
戦後と現代の進み方が違うスタンスということと、戦後のスクリーンに
なっちゃんを登場させなくてもいいかなぁとも。

でも父を尾行する旅に同行してくれた友人との関連性などを知ると
それもよくなってきます


公式ＨＰ

評価とは関係なく鑑賞しておくべき作品です。
良いシーンや台詞はたくさんあり、キャストもよい。
でも悪いわけではなく観たほうがいい作品。
評価が低い・高いから鑑賞するのではなく、心に届く作品を自ら選んで下さい。

原作か、少なくてもＨＰの人物相関図だけでも見ていくだけでもよくわかります☆「★★★☆」
(★５つ満点：★１点☆0.5点)

P.S. なんで幅広く全国上映されていなのでしょうか。。
　　　 伊崎くんの水戸弁を「都会の言葉」って(笑)　違うっぺよｗ　
　　　 彼のなまりにほっとした気持ちになりました。

追記：母方のおばあちゃんは今年で90歳。終戦時28歳。
　　　 近いうちに会いに行こうと思います。