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MET La Boh?me
Oct - Nov 2010 Vittorio Grigolo as Rodolfo Nov 2010 (debut at the MET) Italian great baritone Fabio Capitanucci as Marcello (debut at the MET) Maija Kovalevska as Mimi Shenyang as Colline, Bass baritone, Born 1984 MET : La Boh?me Monday, November 1, 2010 Conductor: Roberto Rizzi Brignoli (MET debut) Mim?: Maija Kovalevska Musetta: Takesha Mesh? Kizart (MET debut) Rodolfo: Vittorio Grigolo (MET debut) Marcello: Fabio Capitanucci (MET debut) Schaunard: Edward Parks Colline: Shenyang Benoit/Alcindoro: Paul Plishka METラ・ボエーム 11月1日 2回目 Part1 ついにNYオペラ鑑賞も最後の回になってしまいました。 「ラ・ボエーム」の2回目。 今回は月曜の回ということもあってか、 木曜のお客さんよりはるかにおとなし目でした。 スタンディング・オベーションは3割でした。 パフォーマンスはまったく変わらず、むしろ良いように思えたのに不思議なものです。 顕著な例として、木曜は、ムゼッタが有名なアリア「私が街を歩くと」を歌い終えないうちにわ~っと拍手がわいたのですが月曜のきょうはそれが少なめ。 雪のシーンで拍手がわいたのも少なめ。カフェ・モミュスではさすがに幕が開いただけで拍手が出ましたが。 ミミのマイヤは相変わらずすばらしかったです。きょうはカーテンコールで笑顔が出ました。木曜は本当に役に入り込んでいたので可哀想なぐらいでした。 バリトンのカピタヌッチに、日本に来る予定があるか聞きましたが、残念ながらないとのことでした。 コルリーネのシェンヤンは、今売り出し中の若手注目株とのことで、もうファンがついていました。驚いたことに昨日マシュー・ボーンのスワンレイクでお会いした2人組のご婦人が、熱烈なファンということで来ていました。「あんた~知らないの!シェンヤンは今大注目なのよ~カーネギーホール(?)でも歌ったのよ~」と言ってたような気がします。 調べたら2007年にカーディフのコンクールで優勝とのことです。 グリゴーロは演技が本当にうまいです。華奢でスレンダーでお顔はハンサムで可愛くて、スターのオーラをすでに出しまくっていました。それほど背は高くないのですが、テノール特有の「マグロ体型」でなく、モデルのように細いのです。 そしてきょう彼の声を聞いた時思いました。これはマントヴァ公の声だわ。そう思わせる歌手はそうそういないでしょう。パヴァロッティとか若い頃のM・アルヴァレスとか。実に稀有な声なんですね。やはり。 Related Links グリゴーロがテレビに出演しました~ What's on Charlie Rose *** Part2 に続く *** こぼれ話 その1 NYでのオペラ鑑賞の最終日、MET「ラ・ボエーム」の鑑賞2回目で出会った素敵なおばあさんとの会話について書いてみたい。 私の隣に夫婦連れのかなりのお年寄りのカップルが座る。老婦人は席に座る前に、コートをたたんで椅子の上に置いてから座る。 「わたしはこうしているのよ。背が低いもんだから。前の席の人が高かったら見えないですもの。」と、まったく見ず知らずの東洋人の私に話しかけてくる。 「いいアイディアですね。」 そして1幕が終わると、たいがいアメリカ人はこう聞いてくる。 「どうだった?(Did you like it?)」 「よかったです。(今回METデビューの)テノールのヴィットリオ・グリゴーロがいいですね。彼はルチアーノ・パヴァロッティに似ていると思いませんか?」 「声は似ているわね。でも彼は演技もうまいわ。パヴァロッティは歌うだけで演技はしなかったもの。私は「ラ・ボエーム」だけでも、METでもう5~6回見ているのよ」 「テノール(=主役のロドルフォ役)は誰をご覧になりましたか?」 「…覚えてないわ…でもパヴァロッティは見たわ」 「失礼ですが、おいくつなんですか?」 「80歳。」 「えっ!お若いですね」 「あなたは?」 「私は○○歳です。」 「信じられない、もっと若く見えるわ。学生かと思ったわ。」 「まさか!日本人はアメリカ人からは見かけより若く見えるらしいですからね。」 「そのとおりだわ。」 「子どもが2人もいるんですよ。」 「私はまったくいい思いをさせてもらってる(=spoiled)の。いい意味で。あなたもでしょう?」 「そうです。(チケットが)お高いですからね。」 「高いわ。でも他を節約しているのよ。私も最初は上の方(=安い席)だったわ。段々年月をかけて下に下りてきたのよ。」 「METの日本公演が来年あるんですけど、ここの値段の3倍ですよ。」 「まあ!でも行くの?」 「もちろん。」 彼らはNYから2時間のところに住んでいるそうだ。 「私は日本から飛行機で来たんですよ。日本にグリゴーロは来ないから、彼を見にきたのです。」 「他に何を見たの?」(これもアメリカ人はたいてい聞いてくる) 「ミュージカルでは「Promises, promises」です。ショーン・ヘイズとクリスティン・チェノウスが出ている…」 「知らないけどショーン・ヘイズは知っているわ。」 「あとはオペラは実は木曜に「ラ・ボエーム」をもう見ているんです。きょうは2回目です。それから「ドン・パスクワーレ」「ボリス・ゴドゥノフ」「イル・トロヴァトーレ」を見ました。」 「「イル・トロヴァトーレ」は火曜に見たわ」 「エンリーコのマルセロ・アルヴァレスとルーナ伯爵の「ジェリコ・ルチッチ」が良かったですよね。」 「よかったわ。テノールとバリトンが良かったわ。」 などど、楽しい会話が続いた。そして最終幕が終わり、主人公が死ぬ悲しい展開なので、目を泣きはらした私に、(会場中が泣いていた) 「どうだった?(Did you like it?)」 もう、うんうんとうなずくしかできない。 「お話できてとっても楽しかったです。私は明日、日本に飛行機で帰ります。」 「私もとっても楽しかったわ。あなたの飛行機の旅が無事なことを祈っているわ。またここ(=MET)でお会いしましょうね。」 そのチャンスが二度とないことを私も彼女も知っている。私はやっと涙が引いたところなのにまた盛大に涙があふれてきた。私と彼女は両手を握り合って別れのあいさつを交わした。このことを思い出すたびに私はいまだに泣けて泣けてしょうがない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年11月20日 21時13分03秒
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