ラストイニング
[読書]ラストイニング (ビックコミックスピリッツ[小学館]にて現在連載中)ラストイニング(22)高校野球というスポーツは非常に難しいものだと思う。個人競技であれば、大会当日に力のある選手が通常の力を発揮すれば勝敗は初めから決まっているようなことが多々あると感じるし、団体競技であってもバスケなどは勝敗は前もって予想された通りになることが多いと思う。もし、運動神経がよい人間であれば自分に向き・不向きはあれど個人競技を選択する方が自分は有名になれると考えるのではないでしょうか。ただ、やっぱ野球好きやねん。って思うから野球する人は野球するし、陸上する人は陸上が好きだ(または、縁がある)。他ならぬ僕もサッカーが好き(縁があり)サッカーをしていた。サッカーも野球同様に難しいと思う。試合当日のデキに左右される面が多い。対戦チームに力の大きな差があれば片方のチームが圧倒するが、力が拮抗していた場合には今日の一試合はどちらが勝つなんて誰もわからない。プロみたいに年間を通したリーグなどをすればわずかな力の差が年間成績に反映されるが一発勝負であればどちらに転ぶかわからないようなものであると思う。さて、そんな高校野球を舞台にした「ラストイニング」であるが、基本的には破天荒な勝負師である鳩ヶ谷圭輔監督が野球部の存続をかけて徹底して勝負にこだわり甲子園へと進んでいく物語だ。一見、勝負に徹するあまり冷徹な監督のようであるが、野球への豊富な知識と巧みな指導法で結果を残し、部員を始め、周りの連中も次第に監督へ協力・応援するようになる。正直読んでいて、もし自分が野球をしていたらこの監督のような指導者のもとで練習したいと思う人物である、若干性格難ありであるが・・・。またこの漫画の魅力は監督だけでない。努力と根性があれば何でも可能。みたいな従来のスポコン漫画ではなく、努力と根性では乗り越えられない才能の存在が野球にはあり、その才能がお金で他県の私学が買う高校野球の現状をしっかり反映し、徹底的にリアル高校野球にそくした作品であり、現在の高校野球はこういうものだっていうのがしっかりわかるところも面白さの一つである。まだ連載途中であり、甲子園もまだ決まっていない(と、思う)のでこれからも注目したい。高校時代では消化不良だった鳩ケ谷監督の夏のラストイニングがどのような結末になるのかこうご期待である。ところで、やっぱ高校サッカーと違って高校野球は地区大会から全校生徒で応援がきたりでうらやましい・・・・ってのがサッカーをしていたものの全員一致した主張だと思う(苦笑