2024年5月23日(木) J亭スピンオフ企画32 白酒・一之輔 大手町二人会@日経ホール
本日は桃月庵白酒さんと春風亭一之輔さんの二人会を聴きに日経ホールに参上!白酒さんの1席目は「代脈」。江戸は中橋に住む名医、尾台良玄の内弟子の銀南が主人公。三代目 古今亭 志ん朝さんも得意のネタ。Youtubeで志ん朝さんの「代脈」が残っていれば観てみたい。銀南の羊羹を巡るドタバタ、蔵前の伊勢屋のお嬢さんを診察する珍妙な様子。一之輔さんの1席目は「水屋の富」。一之輔さんが去年の「落語一之輔春秋三夜 第二夜」でネタ下ししたネタ。その時は、上原ひろみさんのライブとカブッタので聴けなかったが、その2週間後の2023/12/4(月) 真一文字の会~一之輔落語勉強会~@日本橋公会堂(日本橋劇場)で拝聴。「文七元結」を引用して、吾妻橋で800両すられたので身投げをしようとする文七に出会ったり、ウンウンとうなされて安眠できない清兵衛の大変な様子。一之輔さん独自の工夫か、素敵。回を重ねる毎に、細かい改善をされているようだ。一之輔さんの2席目は「反対俥」。一之輔さんの「反対俥」は2024.1.18 Thu. みなと毎月落語会~春風亭一之輔独演会@赤坂区民センター以来、おそらく高座でお聴きするのは2回目。その時は、普通の権太楼さんの「反対俥」とあまりに違うので、びっくりしたが、2回目で結構シックリした。広瀬和生さんの以下の解説によると、ここまで練り上げるために一之輔さん様々な工夫があったらしい。孫娘チィちゃんが大好きで鬼嫁にイビられているお爺さん車夫が活躍する『反対俥』。2022年の一之輔最大の収穫だろう。このお爺さんが出てくる『反対車』を初めて聴いたのは5月13日の「真一文字の会」。この時は後半の“速い車夫”の件も演じ、上野駅に行きたいのに館林に連れて行かれ、上野駅まで戻ってもらって何とか汽車に間に合い「どこへ行くんですか?」と車夫に訊かれて「館林」でサゲ、というものだった。次に一之輔の『反対車』を聴いたのは6月3日「ドッサりまわるぜ2022」全国ツアーの初日かめありリリオホールでのことで、この時にはお爺さんのキャラが大きく成長していて、後半の“速い車夫”の件はカットする現行演出になっていた。この時、孫娘のチィちゃんが応援しに来ているという設定となり、最後はチィちゃんをオルガン教室に送っていかないと鬼嫁に怒られるからと客を下ろすのは今と同じだが、当時はこのお爺さんが孫娘を乗せると全力疾走していってしまうというサゲ。7月2日の「ドッサり」@よみうりホール、8月31日の「一之輔たっぷり」、10月30日の「一之輔三昼夜ファイナル其の三」と、聴く度に進化していたが、サゲはそのままだった。だがこの日は最後、「オルガン教室に遅れると晩御飯を食べさせてもらえない」というお爺さんがチィちゃんを乗せて行こうとするも一向に進まないのを見てられなくなった客が「代われ!」と車を引いてチィちゃんを送り届け、お爺さんに「あなた、いったい何を?」と訊かれて「昨日まで車屋だったんだ」でサゲるという新しい演出が登場。これはいいサゲだ。今日の進行は「昨日まで車屋だったんだ」でサゲる流れ。白酒さんの2席目は「お化け長屋」。これは2週間前の2024/5/7(火) 青葉四景@有楽町朝日ホールで白酒さんが演じた同じネタ。マクラで神楽坂、江戸川橋、武蔵小杉、武蔵中原が出て来た瞬間、「あれ、またお化け長屋か。他のネタが良いのに」と思ってしまった。青葉四景と今日の会、両方聴く人多いのに、同じネタはどうかなと感じた。2024年5月23日(木) J亭スピンオフ企画32 白酒・一之輔 大手町二人会@日経ホール「エレベーター」信楽「代脈」白酒「水屋の富」一之輔〜仲入り〜「反対俥」一之輔「お化け長屋」白酒