シャトー・メルシャン プライヴェート・リザーブ 甲州鳥居平 1999 日本 甘口 白 2007/11/9
今年の7/21に飲んでよかったので、リピート。 7/21のコメント。 色は、淡いが深みのある黄金色。 アロマは、梅酒っぽく、みずみずしい。 ブーケには、ソーテルヌに感じられる、あの緑滴る、新緑のようなみずみずしさがあり、そのなかにバニラ。 口当たりはやわらかい。とろみもあり、梅酒。後半に、蜂蜜。余韻に、蜂蜜とバニラ。また、葡萄の果肉の風味もある。 三時間過ぎて、揮発系の匂いがたち、力強くなってくる。ミント、東洋のスパイス、漢方薬系の風味も加わる。 写真は今回のもの。光線の加減で淡く見えるが、見た目はもっと濃い黄金色で、7/21のときよりより熟成がすすんで、別のワインとも思えるほど濃くなっている。 アロマは、生クリーム、カラメル、そのなかに甲州葡萄の果肉を感じさせるフルーツ。 ブーケでは、ケモノ系の匂いが加わり、深みが増す。 以前飲んだときの緑滴るみずみずしさは姿を消し、濃厚で、むしろ、ぽってりとした肉付きの良さ、リッチさを感じさせる。7/21のものとはまったく別物のように感じられるほど。 生クリーム・バター、甘み、カラメル、スパイス。余韻に爽やかな酸味、麝香のような、また、香木のような余韻も。 甲州種という日本の品種のポテンシャルの高さを感じる。同時に、メルシャンの醸造技術の高さも。 今まで飲んだ甘口ワインのなかでは、これはかなり好印象。タイミングもよかったのだろうけど、以前飲んだファルグの87に勝る点もある(ファルグはバタイユの『ジル・ド・レ論』に、つまり、貴族の「蕩尽」につながった。ただ、このファルグは閉じていたけど)。 また、この柔らかさ、しなやかさは、このワイン独特。甲州種の持つ美質なのか、軟水の日本の土壌に由来するものなのか、その両方なのか。とにかく、ヨーロッパの甘口にはない、しなやかさと、柔らかさ。 ぽってりと肉付きよく、リッチでありながら、端麗。幽玄。 口に含むたびに、夢幻に舞う小面の姿が彷彿とする。 *** それはそうと、ライヨールのソムリエナイフ。 これは、ちょっと、ヤバイ。 スクリューはコルクの中に吸い込まれていくようだし、抜くときも、ほとんど力もいらず、すんなり抜ける。 使いやすい。というより、使っていて、ここちよい。 つまり、コルク抜くのが、快感。 飲まないものを抜くわけにも行かないので、どっかの試飲会で栓抜きのバイト募集してないかな? なんてマジ思ったりして・・・。