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2014年06月19日
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カテゴリ:読書


★★★★★

ドラッカーは企業の「マネジメント」で有名だが、非営利組織に対しても強い関心を持っていたようである。非営利組織に関わる人は読んで損のない一冊である。

非営利組織は、企業以上に関係者が多様であり、また資金を市場からではなく、寄付やボランティアに頼るところに特徴がある。本書は非営利組織を運営するリーダーに向けて、マネジメントの仕方、ボランティアスタッフの重要性について多くが書かれている。

ボランティアスタッフは、「報酬を得ていないからこそ、自らの貢献から満足を得なければならない(まえがき)」。ボランティアが貢献をしているという実感を持てることが大切で、単なるお手伝いではない。
ここでは、ボランティアスタッフを「ボランティア」と呼ぶが、ディズニーにおける「キャスト」のように、メンバーとしての役割を実感できる呼び名が本来適切なのかもしれない。

ボランティアを事業の企画段階から参画させることを有効とする。「企画してから売り込むのでは、重要なことを見逃す。最初の段階から売り込まなければならない。(P15)」。ボランティアが企画に携わることで、自分の事業となり、献身度が高くなる。これは満足度を高めることであり、ファンを獲得することでもある。また、ニーズの把握に当たっては、地域の人が何を必要としているのか「想像する」のではなく、直接「聞かなければならない」(P173)という。ボランティアが企画に参加してくれるのならそれも達成しやすくなるだろう。

ボランティアにとって、非営利組織はコミュニティであり、人間に役割と位置づけを与えてくれるものである(P242)。ボランティアとして活動することで、市民性が創造されるという言い方をする人もいる。非営利組織の運営では、組織のミッションだけでなく、それを支えるボランティアが市民性を最大限創造できるような環境を提供することにも気を使わなければならない。特にボランティアの「強み」を如何に活かすか、如何に能力を発揮してもらうかが大事であり。弱みを克服することではない。「人が何事かを成し遂げるのは、強みによってである。すでにもっているものによってである。もっていないものによってではない。(P134)」

ボランティアとして活動してくれる人だけでなく、寄付で貢献してくれる人もいる。寄付をしてくれる人を探すこと(資金源開拓)は、単なる資金集めではなく、「教育の機会として捉える」ことが大事だとされる。「募金活動には資金集め以上の意味があります。教育の機会であり人々を巻き込む機会でもあるわけです。ということであれば、たとえ1ドルでも25セントでも意味があります。(P104)」

大事なこととして、ボランティアによってでも、寄付によってでも貢献してくれた人々に対して、組織の成果や状況を伝えることを忘れてはならないことが述べられている。相手の状況を気遣い、身内だった人たちの現況を把握する。一度でも活動に理解を示してくれた人に対しては、「私たちはあなたを忘れません」というメッセージを伝えることが、ファンを増やす(維持する)方法であるのだ(P180)。


リーダーとしての留意点は以下に箇条書きで記しておく。

・辞めた後でも変わらず組織が回ること。辞めた後組織ががたがたになるとすれば、リーダーが何もつくりあげなかったことを意味する。管理人としての仕事はしたかもしれないが、ビジョンは何も持たなかったことを意味する。(P23)

・優先順位を考えること。多くの者が支持する魅力あるものを捨てなければならない。資源を集中しなければ成果をあげることはできない。(P54)

・人間は目標の半分しかできないのだから、目標は倍にしておかなければならない。(P68)

・変化を目にしたのならば、「この変化を使って何に貢献できるか」を考えなければならない。(P78)

・長期の目標以外に、すべての関係者の関心を調和させる方法はない。短期の成果に焦点を合わせるならば、支離滅裂となるだけ。(P122)

最後にビジョンを実現するうえで大切だと思うことに触れた部分を記しておきたい。

「プランが知的な遊びに終わっていることが多い。プランはつくっても、実際に行動しない限り何も変わらない。(P65)」
「不足しているのはアイデアではない。不足しているのはアイデアに実を結ばせるための意欲と行動である。(P75)

これは最近活動をしてみて本当にそうだと実感している。活動をはじめる前に、調査をしたり、考えたりすることは大切だけれど、大きなことを考えすぎると、小さなアクションを起こすことさえ先延ばしになり、結局アイデアを出しただけで満足して終わってしまう。ワークショップを開くといいアイデアがたくさん出た気になる。そのうちどれだけが行動に結び着いたのか考えるとよくわかる。

どんなに小さな一歩でも、ともかく行動に移すことが大切で、実践して初めて解決しなければならない問題やニーズが明らかとなるのではないかと思う。目に見える行動をすることは、求心力を生むことでもあり、話し合いの段階で不足していたものが、自然と充足してくる。
資金も問題とならない。資金がないなら、ないなりにできるスケールではじめてみて、それから資金調達を考えていけばいい。順番が逆になってはならない。





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最終更新日  2014年06月19日 15時53分32秒
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