カテゴリ:物書き
今日は高校ラグビーの東京都第1地区、第2地区の決勝戦が行なわれた。
結果は、「國學院久我山36-0保善」「東京21-5明大中野」 私の母校の保善は、過去に全国優勝4回、準優勝3回の実績を持つ、 いわゆる古豪と呼ばれるチームである。 私の在校時は2、3年と「花園(全国大会)」に出場した。 けれど、私には開会式のみ踏んだ聖地「花園」だった。 秩父宮の決勝も「花園」も、30年以上も前のことになる。 でも過ぎた時間じゃないんだ、こういうことは。 毎週、トップリーグの試合で「秩父宮FM」のスタッフ として見慣れているはずなのに、高校の決勝戦で見る 秩父宮はまるで景色が異なった。 まったく違う。 違って見えたのだ。 それに、30年以上経った今でも、 あの時流した涙の悔しさは忘れない。 なぜ、勝って花園への出場権を得たのに 涙なのかは、ここでは書ききれない。 とにかくあの日は、 悔しくて、悲しくて、惨めで、 自分を捨てたくなった。 捨てられないから、余計に悔しかった。 今日、後輩たちの頑張りに拍手を送りながら、 遠い日の自分のことを思い出した。 きっと死ぬまで、あの日の秩父宮と 最後の「花園」のことは、 この胸の中に残るのだろう。 以前にある講演でこの話をすると、あとから 「それを青春っていうんじゃないでしょうか」 とご年配の方に声を掛けられたことがある。 ニコニコと笑っておられた方も元ラガーマンだった。 今日の秩父宮にはきっと、いろいろな形をした 青春があったことだろう。 仲間や先輩たちと別れ、一人渋谷へ向かう途中 何度も鼻の奥がツンとなった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011年11月13日 23時24分58秒
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