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カテゴリ:読書/歴史系
海外渡航を試みるという、大禁を犯した吉田松陰は郷里の萩郊外、松本村に蟄居させられる。
そして安政ノ大獄で、死罪に処せられるまでの、わずか三年たらずの間、 粗末な小屋の塾で、高杉晋作らを相手に、松陰が細々とまき続けた小さな種は、 やがて狂気じみた、すさまじいまでの勤王攘夷運動に成長し、時勢を沸騰させてゆく。<本書より> 世に棲む日日(2)新装版 ペリーが二度目の来航をした時、松陰は、国外逃亡を図ろうと、米艦に密航。 しかしアメリカ側に断られたため、自首し、下田奉行所に捕まってしまいます。 当時、人民の外国行きは死刑と決まっていたため、 松陰は、死を覚悟してまで、密航しようとしたのですね。 でも、何でそんな国家の大禁を犯してまで…という感じですが、 松陰は、まず夷狄の国を見てから真実を見極めるべきで、誰かが海を渡らなければならない、 と考えていたようで、それなら自分が死を覚悟して海を渡ろうと思ったようです。 なるほど、立派 でも当時としては、きっと考え方が先進的すぎたのですね。 そして、萩へ帰された松陰は、あの有名な松下村塾を開き、 高杉晋作をはじめとする幕末の志士たちに影響を与えたのですねー。 でも、松下村塾は、たった3年間という短い期間しか開かれなかったらしいです。 大老・井伊直弼の安政の大獄によって、松陰は江戸に送られ、 江戸に着いて十日のちに刑死してしまいます。 この時まだ29歳だったなんて、若すぎるー…。 松陰が亡くなると、この本の主役は、高杉晋作に移ります。 晋作は、長州ではイイトコの生まれで、世子の小姓なんぞを務めたこともある人ですが、 どうやら晋作の思想を決定的にしたのは、藩命で使節団の一員として上海へ行った時のようです。 アヘン戦争で敗れてから、白人の奴隷のように中国人が使役されていた当時の上海。 そんな世界を肌で知った晋作は、開国主義にはならず、以前よりも激しい攘夷家になり、 それまで不可能だと思っていた倒幕をも考えるようになります。 おおー、だんだんアツイ時代になってきたー 次巻も楽しみ♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.07.07 11:38:17
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