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自宅から歩いて数分、最寄駅の隣に、ギメ東洋美術館(Musee national des arts asiatique Guimet)があり、現在、まさに「Kimono」というタイトルの、日本の着物に関する展覧会が行われている。各月の第一日曜日には、他の多くの美術館同様、入場無料となるので、機先を制して朝から、ほぼ開館時間と同時に出掛けてみたところ、寒い雨の下、入館待ちの長い列ができている。並んでいるのはほとんどフランス人だ。いかに無料とはいえ、この展覧会に対する関心の高さが伺える。
展覧会はそれほど規模の大きなものではないが、江戸時代以降の伝統的な着物の展示の後、三宅一生、高田賢三、コシノジュンコといった、現代の日本のデザイナー達、さらには、ジャン・ポール・ゴルチェやイヴ・サンローランなど、パリのファッション界に着物が与えた影響を実際の作品とともに紹介しており、非常に興味深い。フランス人の来訪者達も熱心に一点一点の作品を鑑賞しており、しきりにカメラを向けていた。(ヨーロッパの美術館では、フラッシュを焚かなければ写真撮影可の場合が多い。) かつて自分がイギリスに住んでいた20年前、10年前と比べて、経済的なプレゼンスにおいては、日本の地位の相対的な低下は否めないが、和食を含めた日本の文化に対する海外からの関心は、むしろ高まる一方であるようにも感じる。19世紀、ジャポニスムはヨーロッパを席巻し、印象派の画家達にも大きな影響を与えたが、今や、新たなジャポニスムの時代が到来しているのかもしれない。 入館待ちの行列 江戸時代の華麗な着物 明治時代の着物には西洋的な色彩も見られる コシノジュンコの作品 ジャン・ポール・ゴルチェ イヴ・サンローラン ギメ美術館は、常設展示にも日本コーナーがあり、有田焼も飾られている 不思議な雰囲気のライブラリー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 5, 2017 09:45:50 PM
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