男一匹ニュージャージー！

オイラは2007年の8月にアメリカに赴任してきたわけだけど、その後の2008年にリーマン・
ショックがあってグチャグチャになったとはいえ、最近の「空気」の方がなんとも閉塞感が
強い気がするなぁ。生活の隅々まで不景気とか先行きの不透明さがしみこんでる感じ。日本の
バブル後の感覚にも通じるところがあるかも。

そんな中、ウォール・ストリート周辺では、この二週間ほど、経済格差の解消や国外での
戦争への派兵や支出の中止なんかを訴える人たちがデモとか占拠活動を繰り広げてたんだよね。
で、その占拠の現場にブラッと立ち寄りました。

占拠の拠点になっているのは、再建中のグラウンド･ゼロの袂にあるZucotti Park。



一方で、このところの大規模な行動に対する警戒で、ウォール・ストリートそのものは封鎖中
にて、はじっこの方に細い通路があるだけ。



そんな雰囲気の中、占拠拠点のあたりは、占拠していない人たちももちろん普通に行き来できて、
「目覚めよ！」なんてプラカードを持った人がメッセージを伝えたりしています。



公園の中では議論の輪ができて、色々な意見交換が行われている一方で、



その公園の横で、ベトナム退役軍人の帽子をかぶったお爺ちゃんが警官や工事のおっちゃんに
向かって、この占拠活動の意味がわからないと力説したりして、ガヤガヤした空間。



そんな占拠拠点には差し入れの果物その他の食べ物がたくさん置かれ、



メディア対応の部隊もパソコンをたくさん置いて熱心に活動中。



あちこちで楽器を鳴らす人たちもいて、それをマスコミが取材中。



この公園の横にはズラーッとメッセージの数々。通りがかった人たちが熱心にこれを読んで
いきます。



経済格差の解消から始まって、たくさんの主張が訴えられてるけど、基本的には「贅沢をやめて、
シンプルに生きよう」というメッセージが根底にある感じがしたね。



公園の脇のおっちゃんの像も、占拠している人たちが発行している新聞を熱心に読んでました。



この後、ブルックリン・ブリッジを越えるデモが、無許可で車道まで入り込んじゃったもの
だから700人以上の逮捕者が出ちゃったけど、世界が揺れ動き続けてる中で、強欲さを捨てて
生きようという意識が日本も含めて世界中で広がってるなぁと改めて持った次第。